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佐世保発砲:26歳女性と男性が死亡、5人けが 男が逃走

発砲事件のあったスポーツクラブ=長崎県佐世保市で2007年12月14日午後7時34分、近松仁太郎撮影
発砲事件のあったスポーツクラブ=長崎県佐世保市で2007年12月14日午後7時34分、近松仁太郎撮影
長崎県佐世保市で起きた発砲事件の現場周辺地図
長崎県佐世保市で起きた発砲事件の現場周辺地図

 14日午後7時すぎ、長崎県佐世保市名切(なきり)町の会員制スポーツクラブ「ルネサンス佐世保」に男が押し入って散弾銃を乱射し、腹部を撃たれたクラブアルバイト従業員で水泳コーチの倉本舞衣さん(26)と会員の漁業、藤本勇司さん(36)=いずれも佐世保市=が死亡した。ほかに女児2人も足などにけがをするなど男女計6人が重軽傷を負った。男は銃を持ったまま徒歩で逃走した。県警は死亡した2人のうち1人とトラブルのあった男を特定し、重要参考人として行方を追っている。

 県警佐世保署や市消防局などによると、午後7時13分ごろ「爆発音がした」と119番があり、5分後に「男が立てこもっている。ライフルを撃ったようだ。けが人がでている」と再び通報があった。消防隊員が駆けつけたところ水着姿の倉本さんが倒れており、救急車で佐世保市立総合病院に運ばれたが、約40分後に死亡が確認された。藤本さんは多発銃創によるショック死だった。倉本さんは2階のカウンター内側の事務室で、藤本さんはホールで撃たれていた。

 ほかに事務室にいたマネジャー、久津間和仁さん(48)が左太ももに、公務員の中村隆志さん(39)が背中と尻に銃弾を受けて負傷。会社員の小川圭三さん(46)も散弾の破片が数発当たりけが。トレーナーの山口直美さん(22)と徳禮あかりさん(10)、櫻木悠乃さん(9)が足などにけがをした。別の10歳女児も病院に運ばれ、ショック症状はあるが外傷はなかった。

 佐世保署などによると、銃を撃ったのは身長170~190センチの男で、白のフルフェースのヘルメットをかぶり、迷彩服の上下にシルバーグレーのダウンジャケットを着ていた。

 会見したルネサンスの斎藤敏一社長によると、男は2階にあるクラブの正面玄関から発砲しながら入り、ホールでも発砲。事務室や奥にあるプールサイドでも乱射し、正面玄関から逃走したとみられる。当時、クラブには会員50人、スタッフ20人がいて、2階にはその半数がいたという。プールでは3歳~小学生対象のスクールが終わり、小中学生約15人が練習中で、客席には保護者ら7人がいた。

 クラブ関係者によると、倉本さんは最近、外国人につきまとわれていたという情報がある。

 現場は佐世保市の官庁街に近い市中心部で周囲は閑静な住宅街。クラブの入る建物は4階建てで、1階にはスーパーが入店し2~4階がスポーツクラブ。

 ◇事務室の机下に逃げたが…

 関係者の証言によると、迷彩服を着た男は2階正面玄関から侵入、ホールで発砲した後、プールサイドで会員らに向けて2発発射した。プールにいた倉本舞衣さん(26)は、スイミングスクールの子どもたちとともにコーチ控室からホールの方へ避難。しかし、男がプールからホールの方に移動したため、近くにいた男性スタッフ(36)の指示で、倉本さんと子どもたちは事務室に逃げ込んだ。

 倉本さんやスタッフ、子どもたちは机の下に逃げ込んだが、追いかけてきた男が発砲、死亡した倉本さんはここで撃たれた。

 もう1人の犠牲者となった藤本勇司さん(36)は午後7時前から、施設の見学のためにホールで友人と待ち合わせをしていて撃たれた。

 当時、施設内には会員約50人とスタッフ約20人がいた。そのうち会員約15人が5人のスタッフとともにプール内にいた。会員の家族ら7人が、プール隣にあるギャラリーで練習の様子を見学していた。【桐野耕一、武内亮】

毎日新聞 2007年12月14日 20時06分 (最終更新時間 12月15日 1時48分)

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