 クラブ史上初めて欧州CL16強入りに導いたジーコ監督(ロイター) |
サッカーの欧州チャンピオンズリーグ(CL)は12日、1次リーグE−H組の最終節8試合が行われ、ジーコ元日本代表監督率いるフェネルバチェが3−1でCSKAモスクワに快勝、同組2位で初の決勝トーナメント進出を果たした。E組のリヨンはレンジャーズを3−0で下して同組2位で1次リーグを突破。この日で16強が出そろった。決勝トーナメント1回戦の組み合わせ抽選は21日に行われる。
フェネルバチェを率いるジーコが自力でクラブ史上初の決勝トーナメント進出に導いた。監督就任2年目、クラブ創立100周年のメモリアルイヤーを飾るにふさわしい世界16強入り。ジーコ監督は「100周年という記念すべき瞬間に指揮することができて光栄だ。クラブ史上最高の監督? いや歴代の監督はみな高いレベルだから、おこがましい」と謙遜した。
すでに同組最下位が決まり、主力ブラジル人選手5人がチームを離脱しているCSKAモスクワに対し、フェネルバチェは前半30分、まさかのオウンゴールで失点。
だが、日本代表を指揮した時代と違って、チームには「個人の力」があった。2分後にMFアレックスの強烈なミドルシュートで同点に追い付くと、一気にフェネルバチェのペース。前半終了間際にアレックスとの巧みなワンツーから、この試合で先発に抜擢されたMFウグル・ボラルが勝ち越し弾、さらに後半ロスタイムにもダメ押しとなる2発目を決めた。
ジーコ監督は06年W杯で惨敗してからフェネルバフチェと年俸3億円で2年契約を結んだ。決勝トーナメント進出を決めたことで、チームには欧州サッカー連盟から約20億円のボーナスが入り、十分ペイした格好だ。今オフで契約切れとなるが「来季はブラジルに帰ることになるだろう」と話しているという。
ZAKZAK 2007/12/13