死を呼ぶ迷い
2006/05/11 Thu16:41
先のエントリ - 自ら奮い立たせることと関係なくはないですが、気が滅入りそうな人は読まないのが吉。
縁起を担ぐ人がいます。
「夜爪を切る」「目の前を黒猫が横切る」類いの迷信もですが、死の話題を『縁起が悪い』と避ける人もいます。
私が連想するのは古風な職人気質、特に危険と向き合う鳶などの仕事ですが、海や山に携わる人にも多い気がします。
何かを成し遂げる時、困難に向かって気を引き締める時、些細な『縁起悪さ』が気に障るのです。
この気持ちを弱さと言ってしまえばそれまでです。
私自身は縁起を担ぐタイプではありませんが、心境は何となく理解できます。
葛藤を胸に山に登ることを嫌う人がいます。
内面的なものにせよ、直接的ではないにせよ、迷いが死を呼ぶ気がするのです。
自ら決断する気持ちが弱るのを感じたら、それでも山に登りたかったら、自ら奮い立たせるしかありません。
私自身のことです。
山から戻り、仕事で挫けそうな時があります。
自分で解決するしかないと知りつつ会社を恨み、その後で吐き気を催します。自己嫌悪で。
縁起が悪いことが頭をよぎります。
母を想い、山を想うことで打ち消します。
自分の強さを過信することも必要だと思います。
それでも縁起でもない考えが頭から離れなくなったら、決断します。
母を悲しませ、永遠に山に登れないくらいなら、弱者面の悪者になって会社を辞めます。
今の気持ちを代弁する、まるまる引用したいと思う他人様の作品がないのは幸か不幸か。