書き込みがあったのは10日深夜。KFCの一件で有名私大付属高を自主退学した男子高校生を引き合いに、「この高校生に対抗しようと思う」などと挑発し、書き込みの最後でも、「すごいだろー? 大学やめるべきですかねー?」と書き込んでいた。
騒ぎに気づいた男子学生は11日深夜、「謝罪」と題した追加の書き込みを行う。しかし、その中身は「15分以内でお客様に料理を出すという決まりを守るには、ゴキブリを取り除いたスープでラーメンを作るということしかありませんでした。これは店長の方針」と事実を否定するどころか、店長に責任を転嫁する内容で、ますます批判が集中していった。
あわてて日記サイトを削除したものの、個人プロフィルから、店舗名までがさらされる大騒ぎになってしまったのだ。
実際に名指しされた店舗の女性店長(26)は、怒りを隠さない。
「一体、何が目的でこんなことをするのか、まったく理解できません。バイト時代に、何かイヤなことがあったのか、単に困らせたいからやったのか…。本当に迷惑です。ウチの店がネットで話題になっていることは、11日夜、本部のエリアマネジャーからの電話で知りました。私がきてからは、衛生管理を徹底指導しているので、(ゴキブリラーメンなんて)絶対にありえません!」
店長は昨年6月に赴任したばかりで、2004年の半年間だけ働いていた男子学生とは、直接一緒に仕事をしていない。
当時の店長の所在について、バーミヤンを統括する、すかいらーくグループ広報も、個人情報を理由に明かさなかった。
夕刊フジは12日夜、男子学生が住む東京郊外の実家を直撃すると、都立高に通う妹と両親の4人で暮らしていた。騒動を知らなかった父親は「あいつ、また何かやったのか…」とつぶやいたが、不謹慎な書き込みが、息子によるものと信じたくない親心を吐露した。
「(プロフィルの内容は)長男に間違いありませんし、確かに(問題の店舗で)働いていました。バーミヤンへの謝罪も含めて、まずは本人に確認をさせてください。すべてはそれからです。いまからでも、息子の日記サイトを見ることはできないのですか? ダメなら、(記者が持参した画像コピーを見ながら)その紙のコピーを頂けませんか? とにかく、頭の中が真っ白で、今は何も考えられません」
父親は、KFCの一件で、書き込みをした高校生が自主退学した事実を知っており、その話を傍らで聞いた母親は、絶望のあまり絶句した。
長男の行動は不明で、「いつ帰宅するか分からない」(父親)という。20歳過ぎの大学生にもなって、「いたずらでした」では済まされないことが、なぜ分からなかったのか。