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映画:「コドモのコドモ」、能代市がロケ協力 過激テーマに市長「戸惑い…」 /秋田

 ◇小学生出産に「教育上疑問」

 能代市が廃校となった旧渟城第二小の校舎をロケ地として提供し、映画「コドモのコドモ」(萩生田宏治監督)の撮影に協力していることについて、市の姿勢に異議を唱える声が12日、同市議会12月定例会で上がった。映画はさそうあきらさんの同名漫画を原作として、小学5年生の出産というショッキングな事件を題材としている。一部市民の間に「題材が過激で、教育上疑問を感じる」との声が上がっているのを受け、柳谷渉議員(大河・生々・みどりの会連合)が一般質問で、撮影支援の経緯について説明を求め「原作を読んだ限り、命の尊厳について(描かれているとは)感じない」と述べた。ロケは地元の映画ファン団体が誘致し、多くの市民らがエキストラに参加し撮影が進んでいるが、過激なテーマゆえに反発する層もおり、物議を醸す形となった。

 答弁に立った斉藤滋宣市長は「原作を読んでいささか戸惑いを覚えたのは事実」と柳谷議員の指摘に理解を示したうえで「ショッキングなアプローチであるが、作品の中で子供たちが成長していく過程が教育を考える機会になればと考え、撮影を支援していくことにした」と述べた。

 また神馬郁朗教育長は「実のところ、市長と同様に私も少々戸惑いを感じた。しかし映画に関しては芸術表現の一つ。廃校使用は管理上支障がないものと考え、許可した」と答弁した。

 質問後、柳谷市議は取材に対し、「原作に複雑な感情を抱く声があり、ロケ受け入れは見送るべきだった」と話した。

 「コドモのコドモ」は麻生久美子さんらが出演し、8月25日にクランクイン。春から秋を想定したシーンは撮影を終え、ヤマ場となる冬の出産シーンを含む残りのシーンは来年1、2月に撮影を予定している。公開は来年末の予定。【田村彦志】

毎日新聞 2007年12月13日

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