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今季12位ホーリーホック前田前監督に聞く

2007年12月12日

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今季限りでの監督退任が決まった前田氏=水戸市内で

 Jリーグ2部の水戸ホーリーホックは13チーム中12位で今シーズンを終えた。今季はDFや守備的MFも積極的に攻め上がる攻撃主体の戦術へ大転換したが、前半戦はパスミスからの失点が目立った。後半戦は攻守がかみ合うようになったが、決定力に欠けた。ただ、J1昇格を決めたコンサドーレ札幌に勝利するなど、来季につながる戦いを見せた。今季限りで退団した前田秀樹・前監督に今季を振り返ってもらった。
(聞き手・福留庸友)

 ――12位という結果をどうに評価しますか。
 「今年は戦術を大きく変え、ある程度時間がかかることは分かっていた。だからそんなに気にしていない。開幕からけがが相次ぎその分出遅れたが、チームの土台はしっかり築けた」

 ――なぜスタイルの大転換をしたのですか。
 「プロは勝つだけではなく、サポーターが見ていて楽しい『水戸らしいサッカー』を作るべきだと思ったからだ。将来J1に上がるためには(守ってから)カウンターに頼るだけでなく、ひとつ上のレベルも目指さなければならなかった」

 ――攻撃では決定力不足が課題でしたが、どのように修正しましたか。
 「個人の能力も大きく関係しているので、すぐには直せない。ただ、決定の好機を多く作るよう指導した。MFやサイドバックが積極的に攻め、シュート数は飛躍的に増えた」

 ――パスミスからの失点が目立ちました。
 「前半戦は、不利な体勢でも無理にボールをつなごうとして、カットされ失点していた。しかし徐々に、つないだり、ロングボールでしのいだり、守備陣が状況判断できるようになった」

 ――チームを去る気持ちは。
 「正直、悔いは残る。地元の選手を育て、子供たちがサッカーにふれ合う施設を増やすなど、やり残したことがある。ただ、下位に甘んじてもサポーターから『チームに残って欲しい』と言われたのは監督冥利(みょう・り)に尽きる。チームを理解してくれているサポーターへのお礼、感謝の気持ちでいっぱいです」

■前田監督時代の戦績
03年 15勝18敗11分け 7位
04年 6勝19敗19分け 9位
05年 13勝18敗13分け 10位
06年 14勝25敗9分け 10位
07年 8勝30敗10分け 12位

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