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【社会】

自殺のためガス漏らす 尾張旭の爆発、重傷の男を逮捕へ

2007年11月28日 朝刊

 愛知県尾張旭市狩宿新町のアパートで13日朝、ガス爆発で住民ら5人が重軽傷を負った事件で、爆発の起きた102号室に住む無職の男(34)が、自殺するため故意に室内に都市ガスを漏らしていたことが分かった。男もやけどをしており、県警捜査1課と守山署は、回復を待ってガス等漏出致傷の疑いなどで逮捕する。

 調べでは、男は生活の不安などからガスを吸って自殺しようと計画。室内の元栓を開けっぱなしにして都市ガスを漏出させ、13日朝、ライターで火を付け爆発させた疑い。ガス爆発の直後、火災も発生した。

 このアパートはガスが漏れ続けると、自動で供給が止まる安全装置が付いている。102号室の装置は爆発までの数日間に複数回、作動していた。男はガスを漏らし、安全装置が作動するたびに解除していたらしい。

 男は、顔や両手足のやけどなど重傷で入院中。県警の事情聴取に当初は「たばこを吸おうとしたら爆発した。前日の夕方以降、ガスを使っていない」と供述していたが、その後の調べに、故意にガスを漏らしたことを認めた。

 爆発で102号室と真上の202号室の計約100平方メートルが全焼。アパートに住む20代の女性2人と8歳の男児がやけどなどのけがをし、消防団員(46)も足の骨を折った。アパート周辺の民家でもガラスや壁が吹き飛ぶ被害も出た。

 

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