2007.12.04
著者:雷X
GAMMA RAYはオレの中でX JAPANやRHAPSODYに匹敵するバンドだ。その新譜、妻が下の方の記事で絶賛しているが、オレもかなり気に入ったので感想を書いてみた。また、当サイトのレビューページも同時に作成中で、左はその作成中の画像だが、完成はもう少し先になるだろう。
前作、前々作と、オレ好みのメロディック・パワーメタルというよりも、バンド創設者でありジャーマンメタル・ゴッドとも言われる「神」カイ・ハンセンのルーツであるバンド等からの影響が大きい曲が多く、オレもそこまでは気に入らなかったのに対し、今作は完全なメロディック・パワーメタルを演奏しており、この原点回帰は嬉しい限りだ。あの名作「Land Of The Freeの続編ということで、音楽的に期待するところは大きかったが、その期待ははずされなかったと言える。
ただ、メロディの質感としては、初期~中期のGAMMA RAYで聴けた徹底的にクサいメロディが満載というわけではなく、正統派ヘヴィ・メタル寄りの感じで、この点においてはクサメタラーにとっては不満があるかもしれない。メロディがつまらないという感想を見たが、その人はオレ同様メロディのクサさが物足りないと感じたのかもしれない。
しかしその中でも「To Mother Earth」が激烈疾走クサメロでオレを最も興奮させてくれた。AメロがHEAVENLY3rdの「Fight For Deliverance」のAメロを思い出させ、BメロがHELLOWEEN「How Many Tears」のBメロにそっくり、間奏最後のソロが「Eagle Fly Free」のソロっぽいのが面白いが、そこは「神」カイハンセンだ。パクリっぽいと言えどもオレを大満足させる曲の仕上がりとなっている!
その他特にお気に入りの曲は、まずは「From The Ashes」は正統派メロディックメタルのおいしさと疾走クサメロスピのおいしさが両方味わえて、クサカッコいいと言えるな。「When The World」は切れ味鋭い疾走感とメロディ、絶妙なる展開が味わえる。間奏の構成は見事としか言いようが無い。
圧巻は「Insurrection」で、名作「Land Of The Free」での1曲目の名曲「Rebellion In Dreamland」を思い起こさせる曲で、カイの作曲家としての才能が存分に発揮されている劇的な大作曲で感動した。
あと、プロダクション的には最高のメタルサウンドで、この音のよさだけでも興奮できそうなものだ。演奏的にはカイのギターのエモーショナルで究極的にメロディアスなソロは勿論、共にツインリードを奏でるヘンヨもいいな。そしてダンの激しいドラミング、ディルクの熱いベースもいい感じだ。