日本の国宝に息づく新羅・百済文化
本紙・新韓銀行・GS共同企画「日本の中の韓民族史探訪」
「釜山‐対馬‐博多に通じる海の道は韓国文化が日本に伝えられた主な経路でした。4‐6世紀ごろ、古代日本に花開いた飛鳥文化もこの道を通して形成されたのです」
檀国大学のチョン・ヨンホ碩座教授(大学が基金を財源に教授に迎え入れた、学問的業績に優れた人物)が説明するように、九州・飛鳥・奈良・京都にかけて日本の各地には約1500年前から伝えられてきた韓国文化の魂が今も深く息づいている。長い歳月のうちに上塗りされてきた「日本らしさ」も、韓民族特有の文化を覆い隠すことはできなかった。
本紙が新韓銀行・GSと共に企画した「先生を海外へ-日本の中の韓民族史探訪」は今年で21回目を迎える。1987年から毎年船に乗り、日本を訪れた参加者は1万人を超える。今月5日から6泊7日で行われた今年の探訪には、538人(教師394人・一般人144人)が参加、2万3000トンの専用遊覧船「富士丸」に乗り、歴史に触れた。
- 8日、奈良・東大寺にて。檀国大学のチョン・ヨンホ碩座教授(右)の講義を聞く探訪団員たち。
昼は歴史ゆかりの地を訪れ、夜はチョン・ヨンホ教授、ソン・スンチョル江原大学教授による船上講義が行われた。さらに、夜12時を過ぎても教師らの自発的なセミナーは続き、船室の明かりは灯ったままだった。新羅の「金銅弥勒菩薩半跏思惟像」そのものを思わせる日本の国宝第1号である京都・広隆寺「弥勒菩薩半跏思惟像」、色とりどりのしま模様のチマ(スカート状の衣服)が韓国のものと分かる奈良・明日香村高松塚古墳の壁画「飛鳥美人」、手の先が美しく、名前からして由来が分かる奈良・法隆寺の「百済観音立像」など…。ソウル市東北高校のチ・ミョンジュン教諭(49)は「日本の中に息づく韓国の歴史を体験できる、本当にいい機会だった。わたしたちの祖先が日本文化に及ぼした影響について考えると、誇らしく胸がいっぱいになる」と話す。
今年は朝鮮通信使400周年に当たるため、探訪団員たちの感慨は一層深い。ソン・スンチョ教授は「朝鮮通信使により当時、日本では朝鮮の詩文に関する関心が非常に高かった」と説明する。忠清南道青陽農業工業高校のイム・ミジャ教諭(43)は「より良い文化こそ伝わるものなのに、今の韓流ブームが終わってしまったら、次に韓国は何を伝えられるのだろうかと悩む」と語った。
また一方では、反省する声もあった。釜山テピョン小学校のアン・ジェホン教諭(39)は「“日本に文化を伝えた”と、韓国は過剰な優越感を抱いていたのではないかと反省させられる。韓国から伝わったものを基に、独特の文化を生み出した日本の底力も認めるべきでは」と語ったのが印象的だった。
大阪=『少年朝鮮』ウ・スンボン記者
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