中国新聞オンライン
中国新聞 購読・試読のお申し込み
サイト内検索

例年より1ヵ月早くインフル急増 広島市内 '07/12/12

 ▽年末年始ピークか 市、診療態勢拡充へ

 広島市内で例年より一カ月あまり早くインフルエンザの流行が始まり、患者が急増していることから、市はピークになるとみられる年末年始を中心に、休日当番医の追加と、自主的に診療を受け付ける「在宅協力医」への協力を市医師会などに呼び掛けている。市の要請を受けた広島赤十字・原爆病院(中区)は予定になかった一月三日の小児科診療を決めた。

 市によると、市内三十七カ所の定点医療機関で今シーズン最初の患者が発生したのは十月二十二日の週。十一月十九日の週は四十五人と、流行開始の目安となる定点医療機関平均一人を突破。同二十六日の週は百二十七人と前週比二・八倍、十二月三日の週(速報値)は二百三十六人で同一・九倍と急速に増えている。抽出検査で確認されたウイルスはいずれも「Aソ連型」だった。

 患者の79%は九歳以下で、学級閉鎖や休校措置をとった小学校と幼稚園は十一日までに七校・園と昨シーズンの合計と並んだ。市衛生研究所の磯野裕之主任技師は「六年ぶりに流行している『Aソ連型』の免疫を持たない子が多いのが原因では」とみる。

 市は今月二十三日以降の休日当番医の追加と、三十一日から一月三日の間に自主的に診療を受け付ける「在宅協力医」の協力を医師会などに求めている。

 市保健医療課は「患者増に備える態勢は整いつつある。まずは、予防接種や手洗いの励行などで予防に努めてほしい」と呼び掛けている。(藤井智康)




MenuNextLast
安全安心
おでかけ