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医師確保へ手当増額 島根県立2病院 '07/12/12

 ▽診療報酬から充当

 島根県は県立病院での医師確保に向け、来年一月から医師手当と宿日直手当を増額する。医師不足により過酷な勤務が続く一方、県職員としての給与カットで収入減となっているため。県病院局は「医師の我慢は限界。処遇改善は喫緊の課題」とし、手当増額でカット前の水準に近づける。

 現行で月額一律三万五千円の医師手当を来年一月から、給与カット中の臨時措置として、役職別に十一万〜六万円の四段階へと増額する。また、宿日直手当は恒久的に一回当たり一万円増やして三万円とする。県は年約七千四百万円の支出増を見込み、診療報酬から充てる方針である。

 県病院局によると、今年四月一日現在の県立二病院の医師は定員を三十五人下回る百三十九人。県立中央病院(出雲市)のある医師の場合、二〇〇六年に年間九十三回の当直と九百時間の時間外勤務をこなしたという。

 全国的な医師不足により〇六、〇七年度はそれぞれ、補充者が退職者を四人下回る状況もある。県病院局は「離職すると補充できない。今働いている医師に引き続き勤務してもらいたい」とし、手当増額に理解を求めている。(和田木健史)




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