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旅籠ギャラリー開店

2007年12月11日

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修繕された湯屋で開かれている「大人の絵展」=小郡市松崎で

 小郡市松崎の旅籠(はた・ご)「油屋」で10日、「2007大人の絵展」が始まった。地元の絵画教室「アトリエ青い鳥」の仲間たちが、油屋をはじめ松崎の風景や四季の草花を描いた作品40点を展示している。16日まで。

 油屋は18世紀後半に建てられたとされる市指定文化財だが、老朽化が進み、長年利用されなかった。そこで、市民ボランティアが今夏、手弁当で一部を修繕し、1階の3割にあたる約85平方メートルを利用できるようにした。

 早速、「青い鳥」のスケッチと墨彩画の両教室に通う50〜70代の主婦や元公務員ら8人が、ギャラリーとして拝借した。

 黒く太い年代物の梁(はり)がむき出しになった会場には、油屋の全景や宝満川沿いのコスモス、鎮守の森、教会などを描いた作品がずらり。仲間が手作りした落ち葉を配したオブジェが土間や土壁に映え、落ち着いた雰囲気を漂わせる。

 代表の木下元幸さん(63)は「両教室とも発足して1年半。初の作品展で、74歳の女性をはじめ全員張りきって描いた。今の街の姿と歴史ある建造物を同時に再発見してほしい」と、来場を呼びかけている。

 修繕を指導した佐賀市のNPOまちづくり研究所の三原宏樹理事長(53)は「よみがえった建物は保存するだけでなく、使ってこそ意味がある。油屋を拠点に魅力ある町づくりの輪が広がってほしい」と期待している。

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