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奨学金予算削減は当然
財務省は、奨学金事業予算を削減する方針を固めた。『苦学生支援という奨学金本来の意味がなくなってきている』との判断のためだ。私は大学で奨学金希望者の面接を何年かやったが、財務省の主張は全く、もっともだと思う。実際、学生と面接してみて、本当に奨学金が必要だな、と思うケースはほとんどない。

これは財務省も指摘しているが、まず、「奨学金をもらったら、何に使うか」という質問で、「書籍」と答える学生に出会ったことがない。使い先はまず電話代(笑)。それから、遊興費である。ひどいのになると、家に仕送りしてローンの返済に充てる、なんて真顔で言ってくるバカがいる(一人や二人ではない)。親が、奨学金を単なる低利の資金調達減だと考えて、「借りなきゃ損」とでも思っているのだろう。親思いは結構だが、納税者にしてみれば、大学生の子供を持つ親の家のローン金利を税金で肩代わりする理由などない。こんな理由で簡単に奨学金がとれる現状のほうがどうかしているのである。

またないも同然の学力審査基準もまことに問題。そもそも大学教育なんて人生にどうしても必要なものではない。義務教育ではなく、奢侈品なのである。本当〜〜〜〜〜〜〜に、ものすごく優秀なのだけれ、お金がないから大学にいけない、という人が大学に行けないのは社会的損失だが、「それなり」の人間なんか無理して大学なんか入っても、バイトとネットサーフィンで若い大事な時間を浪費して無駄に歳をくうだけで
社会にとってはもちろん、本人にとってもろくなことはない。もちろん大学だって、大学教員だって、勉強する気のない学生なんか本音では迷惑だと思っている。そんなのにわざわざ奨学金まで出してやるというのは税金の無駄遣い以上のなにものでもない。

この予算削減に文科省は反対しているらしいが、なぜ、財務省のほうが、監督官庁である文科省より現状をよく知っているのは本当になぞ。このブログで何度も書いているけれど、文科省なんかつくづく不要な役所だと思うのだ。

ところで、奨学金を電話代や遊興費ではなく、書籍や文具に使わせるのは簡単だ。→あろいなたべた
奨学金を現金で手渡すのではなく、図書券、文具券、それから大学の授業料納入につかえるクーポンで支給したらいいのである。転売を防ぐために、大学の購買部でしか使えないようにしておいてもいいかと思う。これで、奨学金でパチスロをしてあべこべに借金をこしらえるなんてばかばかしい事態はかなり防げるだろう。

こんなことをいうと、経済学者に、「図書券で配るのと現金で配るのとでは、もらう本人の効用が違う」とか言われそうだ。もちろんそれはそうだ。本人の効用が書籍で小さくパチスロで大きいのだからあたりまえだ。だが、奨学金は効用拡大のために出すわけではない。「支給は現物だが、返済は現金」という制度を理不尽だと思う者は応募してこないから自然に予算削減が実現するだろう。

追記:奨学金の踏み倒しが話題になってますが、奨学金の減額は踏み倒しとは直接には関係ないと思います。踏み倒しが問題なら回収を強化すべきで、元を減額するというのは理屈にあいません。予算規模を減額するのは、踏み倒されているからではなく、もともとそれほど必要ないから、と理解すべきでしょう。つまり、踏み倒しなどまったくなかったとしても、やっぱり縮小が必要だと。こういう判断であれば妥当だと思います。
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