「思いやり予算」3年で8億円減額 日米合意2007年12月12日22時55分 日米両政府は12日、来年3月末で期限切れとなる在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)の特別協定分(光熱水費など)について、08年度から3年間で総額8億円減額することで合意した。特別協定分の削減は00年の改定交渉以来、7年ぶり。日本側は年間1400億円にのぼる特別協定の大幅な削減をめざしたが、米側がイラク戦争の戦費増大などを理由に反対し、微減にとどまった。
高村外相とシーファー駐日米大使は12日、外務省で会談し、特別協定を3年間延長することなどで合意。高村氏は会談後、「米側は『増やせ』とまで言っていたので、それなりに満足できる結果」と記者団に語った。 インド洋での海上自衛隊の補給活動中断が協議に与えた影響について、高村氏は「米側が(現状維持を)強く言う中にはそういうことがあったかもしれない。非常にいい日米関係がアリの穴から崩れるのは大変だ」と述べ、微減決着には海自撤退も背景にあることを示唆した。 今回の特別協定の合意では、年間約250億円の光熱水費のうち、08年度は現在の水準を維持、09、10年度はそれぞれ4億円削減する。これまで光熱水費は、年間使用量に上限を設けて日本側が負担してきたが、今回から上限を金額ベースに変更し、原油高にも対応できる仕組みにした。 外務省幹部は「08年度の概算要求予算額との比較で5%の削減効果がある」と変更のメリットを強調。協定に「米側は一層の節約努力を行う」との文言も盛り込んだ。在日米軍のグアム移転費など再編関連負担増から、日本側が求めていた思いやり予算の抜本的見直しについては「包括的な見直しを行う」ことで一致した。 特別協定以外の思いやり予算については、米軍住宅の建設費など提供施設整備費(07年度457億円)のほか、基地労働者の加算手当(同約100億円)の削減をめぐり当事者間で協議が続いている。
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