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【政治】

無年金者、118万人と推計 保険料「払い損」に

2007年12月12日 14時38分

 公的年金の加入期間が受給資格の得られる25年に満たず無年金となっている人や、今後、加入を続けても受給権を得られない人が推計で118万人に上ることが12日、社会保険庁のまとめで分かった。これらの人は今後、保険料を払っても年金をもらえず、これまで納付した保険料は戻ってこない。

 このほか今後、任意加入の制度を利用して70歳になるまでの間に保険料を支払えば、受給資格期間を満たせるものの、現時点では25年に満たない人が60歳以上で計37万人いることも判明。この人たちがこのまま保険料を払わないと、無年金者は最大で155万人に膨らむことになる。

 無年金者の中には生活保護を受けて暮らす人も多いとみられ、増え続けると、国や地方の財政を圧迫することになる。社会保障制度全体の中で対応策を検討する必要がありそうだ。

 無年金者については、2004年に約80万人との推計が示されていたが、60歳以上64歳以下は含まれておらず、全体像が明らかになるのは初めて。

 老齢基礎年金は納付期間と保険料免除期間を合算した期間が25年に満たないと、受け取れない。社保庁の推計では、今年4月1日現在、今後納付しても加入期間が25年に満たない人は60歳未満で45万人、60歳以上64歳以下で31万人、65歳以上で42万人だった。

 国民年金の納付率は、ここ数年、低落傾向で、05年度には前年度から3・5ポイント回復し、67・1%になったものの、06年度は66・3%と再び悪化した。現状のままでは、無年金者は将来も増え続ける恐れがある。

(共同)

 

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