肺腺がんは主に肺の奥にできるがんで、女性の肺がんでは最も多い。研究班は妻(40〜69歳)がたばこを吸わない夫婦約2万8000組を対象に、平均13年間追跡調査した。
追跡調査期間中に肺がんと診断された妻は109人で、うち82人が肺腺がんだった。夫が喫煙者の場合に妻が肺腺がんになる危険は、夫が非喫煙者の場合の2倍、夫がかつて喫煙者だった場合も同1.5倍になっていた。
夫の喫煙本数別でみると、1日に20本未満の場合は吸わない場合に比べ1.7倍、20本以上は同2.2倍と、本数が多いほど妻が肺腺がんになる危険が高まった。82人の約4割は夫からの受動喫煙が原因と推定された。【須田桃子】
[毎日新聞12月12日]