庄原市西城町の西城市民病院の経営再建を市民ぐるみで考えるシンポジウムが、同町のウィル西城であった。地域住民と病院関係者で構成する「これからの地域医療を考える会」(国上美明会長)が初めて開いた。
同病院は地域の過疎化や慢性疾患に対する診療報酬の減額、市の財政悪化などによって経営の健全化が求められている。
広島国際大医療福祉学部の河口豊教授が基調講演。「住民参加の経営会議を開くなど住民も再建に積極的にかかわってほしい」と呼びかけた。
住民代表ら五人が参加したパネルディスカッションでは、国光拓自副市長が「病院の民営化や廃止は考えていない」と明言。他の参加者からは「損得ばかりが重視される国の医療制度改革は、中山間地域の現状を見ていない」「医療と福祉のすみ分けも必要。住民も病院利用のあり方を考えるべきだ」との意見が出た。(戸田剛就)
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