公認基準、小泉チルドレンに試練 杉村氏「選挙区で出る」2007年12月12日07時12分 自民党は11日の選挙対策委員会で、次の総選挙における候補者の公認基準を決めた。比例区名簿での優遇は原則廃止し、競合する現職が小選挙区と比例区で交互に立候補する「コスタリカ方式」も新たには認めない。郵政解散に伴う05年総選挙で優遇されて大量当選した「郵政初当選組」には厳しい内容となり、2期目に向けて生き残りをかけた動きも出てきた。 この日の会合では、古賀誠委員長が先週までの全国行脚を報告した後、新たな候補者選定基準について説明した。新基準は、郵政初当選組にとっては再選の道を閉ざしかねない内容だ。比例単独だった人はもちろん、小選挙区で勝ち残った復党組と競合する人も、戦う場すらなくなる可能性がある。 そこで注目されるのが全国に15カ所残る候補者未定の空白区だ。古賀氏が「可能な限り埋めていきたい」と述べると、出席者の一人が「比例単独だった人を擁立して」と提起した。 2期目をめざす初当選組は独自に動き始めている。比例東京ブロックの名簿1位だった猪口邦子氏は「どのような執行部の判断があろうと必ず2期目の議員として国会に戻ってきたい」と表明。前日の10日には1人で党本部を訪れ、選対幹部に「小選挙区への転出も含めて党の方針に従う」とわざわざ申し入れた。 比例南関東ブロックで当選した杉村太蔵氏も11日、記者団に「公認するかしないかは党の判断だが、選挙に出馬するかどうかは私の判断」と断ったうえで「私は必ず、次の総選挙、北海道1区から出馬します」と述べ、民主党のベテラン、横路孝弘氏と競合する同区からの立候補を宣言した。 候補者選定基準は03年3月に定められたが、05年総選挙でなし崩しに。今回、原則を立て直して厳しい姿勢で臨むのは「次の総選挙で現有議席を維持するのは不可能」(選対幹部)とみているためだ。会合では、現職が競合する小選挙区での公認調整では「勝てる候補者」を選ぶという点まで確認した。 だが、党内には異論もある。05年総選挙を幹事長として陣頭指揮をした武部勤氏は、記者団にこう力説した。「当時の選対委員会で『総裁枠』も『女性枠』もルールとして決めた。当然、引き継がれるべきだ。今までの約束事は党内の約束であると同時に、国民に対する約束でもある」 PR情報政治
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