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共産党ビラ配り、僧侶に逆転有罪

2007.12.11 15:36
このニュースのトピックス刑事裁判
政党ビラ配り事件の控訴審判決で逆転有罪となり、目に涙を浮かべる荒川庸生被告=11日午後、東京高裁前政党ビラ配り事件の控訴審判決で逆転有罪となり、目に涙を浮かべる荒川庸生被告=11日午後、東京高裁前

 ドアポストに共産党のビラを配布する目的で分譲マンションの廊下に無断で入ったとして、住居侵入罪に問われ、1審東京地裁で無罪になった東京都葛飾区の僧侶、荒川庸生被告(60)の控訴審判決公判が11日、東京高裁であった。池田修裁判長は住居侵入罪が成立すると判断し、1審判決を破棄、罰金5万円(求刑罰金10万円)の逆転有罪判決を言い渡した。

 マンション玄関ホールには「パンフレットの投函(とうかん)、物品販売は厳禁」などとの張り紙がされていた。1審判決は「政治的なビラ配りを禁じていたことが来訪者に伝わるように表示されていなかった」としていた。

 判決理由で池田裁判長は、住民の総意としてマンションへの無断立ち入りを禁じていたと判断した上で、張り紙の内容や張り方を検討。「各戸のドアポストへのビラ配布のための立ち入りが予定されていなかったことは明らか。そのことを来訪者に伝えるための措置がとられていなかったとはいえない」と述べ、住居侵入罪が成立すると結論付けた。

 荒川被告側は「立ち入りを処罰することは、表現の自由を保障した憲法に違反する」などと主張していた。これに対し池田裁判長は「表現の自由は絶対的に保障されるものではない。思想を外部に発表するための手段でも、他人の財産権を侵害することは許されない」と述べ、この主張を退けた。

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政党ビラ配り事件の控訴審判決で逆転有罪となり、目に涙を浮かべる荒川庸生被告=11日午後、東京高裁前
政党ビラ配り事件の控訴審判決で逆転有罪となり、無念の表情を見せる荒川庸生被告=11日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ
政党ビラ配り事件の控訴審判決後、記者会見する荒川庸生被告(右)=11日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ
政党ビラ配り事件の控訴審判決で逆転有罪となり、東京高裁に向かってシュプレヒコールをする荒川庸生被告(右)ら=11日午後、東京高裁前
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