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犠牲者「30万人」の表示継続 南京大虐殺記念館再開へ

2007年12月11日21時10分

 13日の南京事件70周年にあわせて大規模な拡張工事を進めてきた南京大虐殺記念館の朱成山館長が11日、記者会見を開き、展示面積が従来の約12倍になるなどの概要を説明した。日本側や中国の一部研究者に異論がある犠牲者数「30万人」の表示については「当時の軍事法廷などで実証済み」として引き続き掲示するとした。開館式は13日に行われる。

 記念館は第2次大戦終結40周年を記念して85年に開館。新たな資料が約1万点にのぼり、展示スペースが足りなくなったため、05年から工事を始めた。総工費は約3億3000万元(約50億円)。敷地面積は約2ヘクタールから約7ヘクタールと3倍以上、展示面積は約800平方メートルから約9800平方メートルになる。写真3500枚、被害者や日本軍の遺留品など約3000点を展示し、日本軍が6週間にわたって行った虐殺の現場を詳しく再現するという。参観は無料。

 「30万人」の犠牲者数は、旧館時代からのモニュメントのほか、新築された展示館ホールの天井などにも表示。一方、日本に関するコーナーを設け、中国に対する政府の途上国援助(ODA)などについても説明するという。

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