2003.9.21

今日からPart4に移行することにした。V7で製作するのでちょっと変になるかも。

2003.9.20

しつこくソフトネタである。
JOHNNY SOMMERSが4枚。3枚はオリジナル盤だ。もう一枚は日本盤。

誤解のないように書いておくが、オリジナル盤にはなんの拘りもない。JOHNNY SOMMERSのようなマイナーなものは海外買い付けのオリジナル盤のほうが入手しやすかったから購入したまでだ。

大体、オリジナル盤じゃないとダメとか、モノラル盤はモノラルカートリッジで聴くと断然音が良いとかエラソウに吹聴して回る輩がいるが、まったくのでたらめである。

そういうのはただ単に聴く装置がプアだからレコードに入っている情報を出し切れていないだけだ。BigBlockやA5で聴けば日本盤だろうがオリジナル盤だろうがモノラルだろうがおかまいなしにガンガン鳴る。大体オリジナル盤だからといってパチパチノイズ一杯でもありがたがって聴いているなんて滑稽なことだ。状態の良い安い日本盤を探す方がよっぽど良い。レコードなんて聴いてナンボのものだろう。


2003.9.19

新しくインストールしたHOMEPAGEBULDER V7であるが、イマイチ使い方が良くわからない。
これもPart4としてV7で作る予定であったが、うまくいかないのでもうしばらくこのままでいくことにする。

今日はネタがないのでソフトネタだ。TEN YEARS AFTERのRECORDED LIVE。もちろんアナログ。

アルビンリーのいいところはギブソンES335一本で他に浮気を一切しないところだ。実際のところレスポールもストラトも悪くはないが、ES335の深みのある太いトーンは最高だと思う。
これにマーシャルの管球アンプを組み合わせれば、もう他はなにもいらない。


2003.9.18

XLR-PIN変換ケーブルが届いたので、ようやくF5を使用することができた。ベリンガーのときはすべてバランス接続だったが、これはアンバランスだ。ノイズが心配だったが特に問題なく作動した。逆にベリンガー自体の発する残留ノイズが解消されたためE110のSNが格段に上がった。

実は問題はある。2231Hの能率が低いのとREFERENCEのゲインが低いので、2231Hと他とのレベルバランスが十分とれない。いままではベリンガーの2231Hのレベルを6dBほど上げて対処していた。だがF5には中域と高域のレベルアッテネーターしかなく、E110に対して2231Hをブーストすることができない。

まったく出力が750W×2もあるというのに情けないことである。しかたがないので、また背面のFXモデュールをはずしてゲインを1.4Vに切り替えた。


2003.9.17

おそらくトーンアーム史上最高の名器SME SeriesX。新たな写真が出てきたのでアップする。
一見するとゴチャゴチャしているように見えるが、考え抜かれた操作性は大変つかいやすいし、調整後の変動も皆無である。


2003.9.16

注文したピン-XLRオスケーブル 1m CLASSIC_PRO CXR010 一本450円という笑ってしまうような値段だ。
コウジロさんがやたらとA5で聴くアナログを褒めるものだから、昨日は調子に乗ってアナログを聴き続けた。
これはBenny Golson "turning point"。正確な録音日時は不明だがサイドメンから推測するに62年ごろだろう。かの有名な"Kelly Blue"とメンバーが同じである。
それともモノラルとステレオ両方出ていたらしいので60年ぐらいか?これはモノラル盤である。

ベニーゴルソンとかジジグライスとかは結構好きだ。汗が飛び散る白熱したセッションには程遠いが、ほどよい知的なイメージが聴いていて心地よい。


2003.9.15

昨日は因縁の(笑)コウジロさんが我家にこられた。コウジロさん曰く「私は興味のないとこには行く気はまったくありません。BigBlockもA5もたいへん興味があって、今回お邪魔させていただきました」と。
前回コウジロさんところにお邪魔した時と違って、今回はやたら目つきが鋭く殺気が漂っている。今日は批評家の目であった。

途中、ブライアンブローネンバーグの例のCDをめぐってひと悶着あったのだが、最後は「たいへん結構な音でございました。参りました。」(爆)ということで無事終了したのであった(一部脚色あり)。詳しくはコウジロさんのHPを参照されたし。

↓のF5であるが、REFERENCETとつなぐのにバランス-ピンの変換ケーブルがないのでできなかった。明日にでもSOUNDHOUSEに注文することにする。

2003.9.13

アキュフェーズF5が届いた。今晩ベリンガーと入れ替えるつもり。


2003.9.12

NAOKさんから電源ケーブル2本、デジタルケーブル2本、インシュレーター3個をお借りして試聴した。左から電源ケーブル5N銀3.0Φと5N銀2.0Φ、デジタルケーブル5N銀単線0.6M、5N銀リッツ0.7M、インシュレーターM12DBである。

最近はケーブルにはあまり興味はない。プリ回りの要所はCARDASで固めたので、あとは適当である。たしかに電源ケーブルやコンセントで音は変わるが、しばらく聴いているとわからなくなってしまうぐらいの変化にすぎない。だいたいケーブルにン十万も出すぐらいなら安いパワーアンプをとっかえひっかえして最適なものを見つける方がマルチの場合は効果が大きい。

銀線も以前凝った時期があった。オルトフォンの6N銀線を集めていたのだ。先入観かもしれないが、これはひとことでいうと「豪華絢爛」といったイメージであった。悪くはなかったがCARDASの落ち着いた音を知ると、これはニセモノのような気がしてやめてしまった。
オルトフォンも結局6N銀は良くないということで、現在は4Nあたりに戻っているらしい。それにいまの主流は素材より単線だとか、なにやら複雑な構造だとか、シールドとかの議論らしい。まあ、その辺は自称ハイエンド、実はただのヲタク、はたまた実態はショップのカモ達が自己満足で買えば良い。私はCARDASとZAOLLAぐらいがあれば十分だ。

NAOKさんのケーブルは上述のとおり5N銀単線が主流である。現在はプラチナを使ったものまであるらしい。某所では絶大な評価を得ているそうである。
もともとCEC TL5100を改造してみたいので貸して欲しいということで、お貸ししたのだ。そのとき返却ついでにケーブルをお借りしたというわけである。上の黒いTL5100が改造されたもの、下のシルバーのTL51がクロックチューンされた常用機である。改造箇所は良くわからないが、なにやらコンデンサなどが交換されたらしい。

TL5100に5N銀3.0Φ電源ケーブルと5Nリッツデジタルケーブルを装着してTL51と聴き比べた。TL51の方は普段のままで、シャークワイヤーの純銀デジタルケーブルとケーブルラボのWE線使用電源ケーブル、ローゼンクランツPB-DADDYインシュレーターである。

どちらもローゼンクランツのスタビライザーは共用した。

この状態で聴き比べてみると、これはもうTL51の圧勝である。中低域の太さ、シンバルの厚みときらびやかさなど全然違う。最近A5はあまり聴いていなかったので、今日最初にTL5100で鳴らしたときは「A5ってこんな変な音だったか?」とあせったのだが、TL51に戻すといままでどおりのいい音で鳴ったのでほっとしたのであった。

NAOKさんのケーブルのせいか、TL5100が悪いのか、もうすこし試してみないとなんとも言えない。ただ現用のTL51+クロックチューン(これの効果もマユツバもんだが)+ケーブル等が奇跡的にA5にドンピシャだったというのが改めてわかった。
いままでMarantzCD94とかTEAC VRDS50とかも試したが、どれもイマイチであった。そういえば逸品館チューンのTL51も借りたことがあるが、これもダメだった。ほんとにこれは微妙なところでバランスを保っているのだと納得した次第である。

後日、TL51にお借りしたケーブルやインシュレーターをつけて本格的に試してみようと思う。


2003.9.11

次なる実験テーマはこれである。
アキュフェーズF5、F15用のクロスオーバーボードCB100だ。
これとクロス180HzのCB180の二枚入手した。

現在500Hz以下で使っているベリンガーCX3400がどうもSNの点で問題がある。
2231Hからは残留ノイズは出ないが、E110からは少し出るのだ。E110用のアンプYAMAHA B4は非常に優秀でノイズは皆無のはずだから、これはベリンガーのせいだろう。

そこで定評あるアキュフェーズのチャンデバで固めてみようと思ったのだがF25、F20は予算的に今はキツイ。とりあえず安いF5で試してみようと思っていたら、ちょうどオーディオユニオンに中古のボードがあったので購入した次第だ。
久しぶりに衛星放送で阪神-ヤクルト戦を見た。7対7の延長12回引き分けで11時過ぎまでやっていたので今晩はなにもできなかった。NAOKさんに送ってもらった電源ケーブル、デジタルケーブル、インシュレーターも試さなければならないのだが・・・。

テレビの音を消して、先月導入したリアバスレフの409-8Eをずっと聴いていた。米松の箱など仕事場の409と似ているが別物である。アンプやCDPはAVシステムの普通のものだ。

音はやはりなかなか良い。特にピアノ、サックス、シンバルが良い。これは前回も書いたけど(笑)。サックスやピアノはバリバリと前に張り出してくるのだが、ホーンシステムのようなキツサがないので聴きやすい。これを聴いていると、普段はいつ耳にキーンとくるかと無意識に身構えていたのがよくわかる。
シンバルも良い。カチンカチンとスティックがシンバルにあたる雰囲気が良く出ている。シャンシャンと薄っぺらくならないのがコーンツイーターの特徴なのだろうか?無闇に超高域まで延ばしたドームなんかよりよっぽどいい音である。

別にいまさらフルレンジ一発が良いとかいいたいわけではない。フォステクスのバックロードなんかも所有していたことがあるが、あれは酷い音だった。低域はホーンのせいではっきりと遅れて出てくるし、ダブルコーンの高域はキツクてとても聴けたものではない。

長岡鉄男氏のメーカーにおもねないスタンスは高く評価するが、1960年代からの評論を読んでいると、どうも氏は耳が悪かったようだ。高域がよく聴こえなかったのではないか?

氏の推薦するようなものはみんな高域にクセのあるできそこないばかりである。切れ味の良い文面でファンは多いが(私も好きだ)、長岡氏の製作したSPシステムだけはいいとは思わない。


2003.9.10

昨夜は酔っ払っていたのと、音がイマイチで頭に血が昇っていたため、いい加減なことを書いてしまったかもしれない。
2202Aが200Hzあたりから落ち込んでいると書いたが、考えてみればチャンデバで100以下をカットした出力を測定したのであった。もちろん、理屈では100Hz以下を-24dB/octでカットしているのだから100-250Hzには影響はないはずである。
だが、この辺は正直なところよくわからない。ベリンガーのクロス周波数変更ツマミはあまり信用できそうにないし。

Stromberg Carlson 12inchを取り付けた。
白い箱、赤いコーン紙、黒いフレームのコントラストが素晴らしい。
60年代イタリアンデザインといったところか。

余談だが、自動車で一番お洒落だと思うのはホワイトボディに赤い内装だ。特にコンバーティブルだったら最高。
←はまさしくこの組み合わせである。

だが、残念ながらデザインは良くても音はダメであった。片方のユニットが歪んで使い物にならない。どうやらボイスコイルを摺っているのかガサゴソいう。仕方が無いので記念撮影だけしてこれは終わりにした。

面倒なのでE110-8ダブルにもどす。DG38のメモリーを呼び出して聴いてみたが、やはりこれが一番良い。これを聴いてもう2202Aもやる気がなくなってしまった。

4350オーナーの方、どなたか2202Aいりませんか?普通程度が一組、元箱入り新品同様が一組の二組ありますけど(笑)。


2003.9.9

JBL2202AをMA15で装着した。

E110ダブルとつなぎ代え、レベルを3dBほど上げて鳴らしてみた。調整不足とユニットが代わった違和感のせいか、やはりイマイチである。
全体の音が暗めになってしまった。ミッドバスをE110にしてから輝かしいほどの中域がいい感じだったのだが、どんよりと曇ったような音になってしまう。

最初は置き場所のせいかと思ってE110をどかして天板の上に移動した。これでDG38で補正しなおしたが、やはりあまり良い印象がしない。気のせいかシンバルまで暗くくすんだ音になってしまった。

この辺でやっと気がついたのだが、この箱の容量では密閉ではつらいのではないか?考えてみれば4350の2202のバックチャンバーだってこれぐらいの容量はあるだろう。それで4350の場合は250Hzからしか使っていない。4355にいたっては290Hzまで上がっている。これを100Hzから使うのは問題ありかもしれない。

そこで他の出力をすべてOFFにして2202Aだけの特性をDG38で測ってみた。驚くべきことにきれいに200Hzあたりからスパっと落ち込んでいる。逆に上は2KHzぐらいまで伸びている。JBL恐るべしである。やはり4350はそれなりに考えて作ってあるのだ。(4350のクロスは250Hz、1KHz、10KHz)。

それならBigBlockも4350と同じように250Hzクロスで使えば良いということだが、今度は逆に2231Hが100Hz以上だと良くない。どうしてもあの「詰まったような」低音が顔を出してくる。実際DG38で見ても100Hz以上になると大幅にレベルが落ち込んでくる。ここはやはり100Hz以上では使いたくない。

これは久々の大失敗かもしれない(爆)。100-250Hzが空白になってしまった。ここは恥を忍んでバスレフで容量も大きいE110にもどすしかあるまい。これならなんとか100Hzまで使える。いずれE110ダブルのカッコいい箱を作ってやれば良い。

だが待て。もうひとつ選択の余地はあった。この箱はわざわざラフトクラフトにユニットを送って、Stromberg Carlson 12inchも装着できるようにしてあるのだ。とりあえずE110にもどして、こっちはこれに換装して再度トライしてみよう。

2003.9.8

仕事場でこっそり聴くために、アルテック409-8EとサンスイAU-D607XdecadeとTEAC CDP-1830を持ち込んだ。
この409-8Eは先日ミッドバス用に購入したものとは違う。あれはリアバスレフだったが、これはオーソドックスなフロントバスレフだ。スタンド込みで安かったので新たに購入したのである。
この前の409は自宅のAV用に使っている。

この409はケーブルが直出しで2mほどしかないため、写真のような左右近接セッティングになってしまった。カーペットの上に置いたのでスタンドもグラグラであるが、まあたいして関係ないだろう。

音を出して少々驚いた。50年代JAZZがとても良い。アートペッパー「モダンアート」を聴いたのだが、ピアノやアルトが生き生きと輝かしく鳴る。シンバルもチンチンとなかなか厚みがある。
もちろんレンジは狭い。能率98dBであるが、パワーが入らないので大きな音は出せない。それにしても、この「モダンアート」は良かった。
仕事場に転がっているCDは、聴かないから置きっぱなしになっているものばかりである。「モダンアート」もいい音で鳴らないので、録音が悪いと思ってオクラ入りしていたものである。

かつてエレクトリのショールームで、409BをA7の箱に取り付けて鳴らしていたら(理由は不明)、来る人は誰もそのことに気がつかず「A7はやっぱりいいですねえ」などと言って帰ったという。それをヒントに409Bをバスレフ箱に入れたDIGが生まれたそうだ。

確かに小音量だとこの409-8EもA5のように鳴る。50年代のサックスやピアノはこっちの方がいいかもいれない。

コウジロさんのお気に入り、パコデルシア「ベストオブフラメンコギター」
これも10年ぐらい聴いたことがなかったので聴いてみた。


ラフトクラフトの荷物が今日自宅に届いているらしい。今晩帰って2202Aをセッティングするのが楽しみだ。

というわけで、帰宅したら荷物が届いていた。JBLのモニターグレーに塗装を頼んだのだが、これはどう見てもホワイトである。

まあ、別にかまわないけど(笑)。予想に反して、仕上げは結構キレイである。どうもラフトクラフトは黒とかウオールナットとかの濃い仕上げが苦手のようだ。BigBlockのバーチも結構キレイだし。

先日襲撃されたTASO氏も言っていたが、無難な線でウオールナット仕上げを頼むとイマイチの仕上げになる。bolice氏んところもそうだった。

以前造ってもらったブラックアッシュ仕上げもあまりキレイではなかった。これから作業を依頼される方はオークなどが良いと思う。

これから2202Aを取り付けて試聴してみることにする。レポートは明日。


2003.9.7


今日届くはずだった2202A用のエンクロージャーがこない。ラフトクラフトに電話しても通じないし、「どないなっとるねん!」と怒りを抑えつつ(笑)オーディオユニオンに行ってきた。巷で話題のAVANTGARDE ACOUSTICを試聴するためだ。

試聴したのはUNOという小型の方のモデルだ。カタログによるとTRIO、DUO、UNO、SOLOと四種類あるが、実際売れそうなのは3WAYのDUO、UNOであろう。同軸のSOLOや720万以上するTRIOなど売れそうにはない。

UNOの構成は25cmダブルアクティブウーファーに直径570mmのホーン+ドライバ、直径180mmのホーン+ドライバの3WAYだ。この拡声器のようなホーンは、そのカーブがスフェリカル(球面)形状だという。まあ、全長が短く済んで、180°開口で指向性に優れると言いたいらしい。ホーンの材質はABS。要するにプラスティックだ。

肝心のミッドのドライバはカタログには記載がないが、見た感じではスロートが2インチなので振動板は4インチだろうか?これで220Hzから再生しているのは立派である。

DUOの方はミッドのホーンがやや大きくなるだけのようだが、これで80万も高いのは不可解だ。しかし、現実問題として4インチより大きいドライバがあるとは思えないので、やはりホーンが大きいだけだろう。サブウーファーやツイーターは同じだ。

ざっと見積もって、ダブルのサブウーファーが40万、ミッドのドライバが40万、ホーン15万、ハイのドライバが20万、ホーン5万、ネットワーク10万、付属品(スタンド等)が5万で135万ぐらいが妥当な線だ。これで200万は高すぎ。DUOの280万は問題外だ。

音は全然マトモで面白くもなんともない。25cmダブルのサブウーファーがまずダメだ。ホーンのスピードに音が追いつかない。ドロンとした鈍い低音は、その辺に転がっている自称ハイエンドのウーファーとなんら変わることがない。やはりそれ相応のエンクロージャー容積がなければ反応の速い質の良い低音は得られない。

そして上も伸びていない。ナローレンジ派の私が聴いても不満がある。A5の上といい勝負である、これでは。店長さんは「エージングがどたらこたら・・・モゴモゴ」と言いよどんでいたが、シンバルがカキーンとくることが無いのはおおいに不満である。A5はレンジが狭くてもハイスピードの中低域があるから良い。だがUNOのトロイ低域ではダメだ。

これは180°開口というホーン形状によるのかもしれない。ABSなどという軟弱な材質も問題ありだ。音が散らばりすぎて突き刺さってこないからレンジ不足に聴こえるのかも。同様にミッドレンジもコンプレッションドライバ+ホーンという感じがあまりしなかった。ドーム型の普通のものよりは遥かに良いが、普段聴いている376や288のような鳴り方では決してない。立ち上がりが穏やかで聴いているとだんだんイライラしてくる。そこにもっと鈍いウーファーが絡むので、キレのある音とはとても言えなかった。

フレンチブルーのメタリック塗装はキレイだが、やはりこれはヨーロッパサウンドだ。それにカッコも悪い。家庭内に溶け込むデザインとはいえない。小学校の校庭の片隅でラジオ体操なんかを流すのがお似合いだと思った。


2003.9.6

REFERENCET2台による音であるが、前回の貸し出し機の時はウーファーがガウスであった。
今回はウーファーが2231Hになってミッドバスが加わっている。REFERENCETの受け持ちは100Hz以下に過ぎない。

これだけのために大枚をはたいて、2台もREFERENCETを入れるのは正直少々もったいない気もするが仕方が無い。15インチダブルともなるとここまでやらないと理想の低音は得られない、ということだ。

おととい、とりあえずブリッジモノで2231Hパラレル4Ωの状態で聴いてみた。少し音が硬めでミッドバス以上とのつながりが悪い。100Hz以下の低音とシンバルなどの上の音がうまく溶け合わない感じである。

だが、さすがにブリッジモノの強大なドライブ力である。ウーファーを見ているとコーンはほとんど動かない。信号が入った瞬間に立ち上がり、瞬間に音が消えるのだろう。2231Hのあの重い振動系を完璧に制御している。だが、これが理想の姿だとしても、音的にはちょっと受け入れ難い。長く聴いていると疲れてくるような激しい低音だ。

そこで得意の(?)ウーファー4発独立駆動に変更した。それぞれのウーファーにREFERENCEのひとつのchをあてがうのである。これだと負荷が8Ωになるし、REFERENCEの負担も低減される。ブリッジ接続による弊害も解消される。理屈ではこちらの方がいいはずである。
はたして結果はたいへん良かった。硬くもなく柔らかくもない、微妙なところで収まっている。それでいて音の出方が軽やかだ。つきたてのモチのような粘りのなかに心地よい芯がある。いままで223×系でさんざん聴いた「ボンつき」などもう無縁の世界である。

苦節ン年、やっとここまで来たかと少し大袈裟に感動した一夜であった。
明日はラフトクラフトに注文中の2202A用の箱が届く予定だ。E110ダブルと比べて果たしてどうなのだろう?


2003.9.5

これはLUXの定インピーダンス型アッテネーターAS-6だ。A5をN500Fネットワークで使用するために入手した。
もちろん我が家ではA5もマルチアンプで鳴らしている。音にも十分満足している。ただ、一度オリジナルの音もじっくり聴いてみたいというのも以前からあった。

エレクトリの販売していた日本仕様のA5は、米国オリジナルの1003Bマルチセルラホーンを311-90セクトラルホーンに変更し、ネットワークもN500Fを改造してアッテネーターを装着したN500FAであった。
1003Bから311-90に変更したのは、家庭で至近距離で聴くにはマルチセルラホーンではホーン臭さが強烈だったためだという。確かにマルチセルラでは結局その中のひとつかふたつぐらいのホーンからの音しか聴こえないだろうから、それも想像がつく。
N500Fにアッテネーターを付けたのも、これは4dBしか高域を絞れないし、切り替えもいちいち端子を付け替えるという面倒なものだったからだ。4dBでは劇場などの大きなマスではちょうどいいかもしれないが、やはり家庭では高域がきつすぎてとても聴けない。

先日入手した本の中に515Bウーファーの周波数特性が出ていたのだが、能率公称105dBというのは2KHzあたりの数字で500Hz以下では98dBぐらいしかない。フロントロードホーンに入れて中低域の能率を上げても、これではやはり4dBでは288のレベル差は絞りきれない。

前置きが長くなったが、このAS-6は単なる抵抗ではなくトランス式のアッテネーターである。ネットワークの二大弱点はウーファーに直列にはいるハイカットのためのコイルと、高域に入るレベルあわせのための抵抗だ。

このレベル合わせには、簡易型のボリューム式、2連ボリュームによる定抵抗L型、よくてもロータリースイッチ式の精密級定抵抗L型を使うのがせいぜいである。
しかし、いずれを使用しても、スピーカーのインピーダンス特性の影響を受けて、減衰特性にウネリが生じ、クロスオーバー周波数が移動する。また、スピーカーとアンプの間に直列に抵抗分が入り、スピーカーに対するダンピング特性も悪化する。

AS-6は、どの減衰位置でも、アンプとスピーカーの間に入る抵抗分がなく、スピーカーは定電圧で駆動される。このため、クロスオーバー周波数の移動がなく、遮断特性は基準値で動作し、理想的なレベルコントロールができるのだ。これとN500Fを併用すればA5もそこそこ鳴るかもしれない。それに、アンプもいろいろ入れ替えて試すことも簡単にできる。


2003.9.4

AMCRON STUDIO REFERENCETの二台目がとうとう納入された(^^)。とりあえずセットして記念撮影だ。

ブリッジモノにしてちょっと聴いてみたが、やはり図太い締まった低音が出る。細かいレベル調整などはまたこれからの楽しみである。


今日は軽井沢に日帰りゴルフという強行軍であったのでちょっと疲れぎみだ。
TWIN REFERENCEの音は明日ゆっくり(といっても仕事があるが)聴くとしよう。


2003.9.3

ひょんなことから新品未使用だというAIDEN AT7000というスーパーツイーターを入手した。JBL075に大きさ、形などそっくりだが、スーパーというだけあって公称40KHzまで伸びているらしい。ホンマかいな?と思ってしまうが、まあ安かったのでとりあえずBigBlockの2405と入れ替えるかA5のツイーターとして使ってみようと思う。

A5はかつてYL181というツイーターを加えて3WAYにしていたことがある。結果は大変良好であった。その当時は288Cをドライバに使っていたのでツイーターが必要だったのだが、高域の伸びている288-16Gに換えてからはあまりその必要性を感じなくなっていた。インピーダンスが32Ωで中域のたいへん美しい288CとYLの繊細な音の組み合わせはひょっとしたら今より良かったかもしれない。



これはどういうことかというと、インピーダンスの高いユニットはボイスコイルの巻き線が多くて密なのだ。だからボイスコイル自体の重量も重くなり、結果的にエネルギー感のある中域が得られるという。もともとはシアター用に何個かパラレルに使って8オームとかの常識的なインピーダンスになるように考えたのだろうが、32Ω単体だとそういうメリットもある。だから近年の8Ωのユニットより、できればちょっと古めの16Ωの方が良い場合が多い。

拡大するには→クリックしてください


2003.9.2

久々にオーディオ関係の古本を入手した。左から「オーディオクラフトマガジン、アナログ&デジタル・プレーヤーをつくる」「ホーン型、同軸型スピーカーシステム研究」「ブックシェルフスピーカーのすべて」「スピーカーシステム製作集」「現代ステレオスピーカー82年」である。やはり日々の研鑽に勝るものはない。それにはこういう文献をたんねんに追うということも必要である。
最近はこの手の本は新刊ではまず出ない。出るとしたら長岡鉄男関係のものぐらいだ。ホーンや15インチウーファーなどが出てくることはまったくない。

これだけのものを一気に入手できる機会は滅多にないと思って、ヤフオクで同一出品者からまとめて購入した。オークション終了が5分おきぐらいだったのと「自動延長」なしだったので、終了5秒前に順番に入札して完勝だった。終了直前に獲物をさらわれて呆然となっている他の入札者のかたには深くお詫びする次第である。

自慢ついでに今まで役にたった蔵書を公開しよう。この辺も今や手に入れるのは不可能に近い。左上の昭和47年発行「マルチチャンネルアンプシステム」では当時はトリオ在籍の出原氏宅で若き菅野、長島、上杉、瀬川氏らがマルチアンプについてカンカンガクガクの論争を繰り広げていて大変面白い。

右は93年発行だから読まれた方も多いだろう。79年発行の「マルチアンプのすすめ」の続編である。取り上げられる機材が現代的になって、これはこれで参考になる。



2003.9.1

九月に入って急に涼しくなったが、こっちは月初めから良い知らせがあった。おととい頼んだ二台目AMCRON REFERENCETが、どっかでキャンセルかなにかがあったようでこっちに回ってくることになったのだ。

そういえば、小樽の黒ポストさんところにも昨日、二台目のREFERENCETが届いたそうで、ブリッジモノでの音に驚いておられた。黒ポストさんはあれからとうとうS9800を○○チにしてしまい、LE8-Tをミッドバスに加えて5WAYになったそうだ。
これで音は前頭14枚目から一気に前頭筆頭になったということだ(自己申告だが・・・笑)。

 愛犬RUBYです

REFERENCETが2台になるから、というわけではないが、DC300U2台が請われて某所に引き取られることになった。

今日は最後のお勤めということでREFERENCETに代わって2231Hにつないでやった。得意のブリッジモノである。
何度も試したのでわかっていることだが、DC300Uにすると低域がちょっと固めでゴリっとした音になる。REFERENCET1台と比べても遜色はない。
ウチではやったことはないがbolice氏のところではブリッジモノで全域駆動するとJBL4430がとてもいい音で鳴っているという。低域はもちろん悪くないが、意外なことにDC300Uにするとチタンダイアフラムの2425がまるでアルミダイアフラムの2420のようにチンチンと鳴るらしい。
4343を使っておられるHGさんも、AMCRONのいいところは低域よりも、むしろ中高域だと言っていた。

このDC300Uの嫁ぎ先も4343のオーナーなのできっといい音で鳴ることだろう。

「DC300U、いろいろお世話になりました、ごくろうさん。」という感謝の気持ちを込めて、そっと電源を落としてやった。


2003.8.31

今日は予定どおり、TASO氏とその彼女とおぼしき女性(笑)が拙宅を訪問された。
事前の予想に反してTASO氏は38歳、なるほどオーディオ歴は長いはずである。さらに予想に反してJAZZはほとんど聴かないという。
ROCKや(おそらく)J-POPなどを普段は聴くそうだ。それでも2231のような重い低音は好きではない、2220のような中低域の反応の良い音が好みという。だがやはり重低域の不足はいかんともしがたいようだ。

BigBlockと同じラフトクラフト製の箱を使用し、JBLユニットでマルチアンプを組まれているTASO氏がどのような感想を持たれたか興味のあるところである。






←SH-53で撮影
ミッドバス用のアンプにTU-8730を持ってきた。この帯域は100Hz-500Hzだが、E110は楽器用ということもあって3KHzぐらいまでは音が出る。-18dB/octでカットしていても800Hzぐらいまでは関係しているはずである。

ご存知のように、いまでもエレキギター用のアンプは高級品はほとんど管球式である。パワーがいるので直熱三極管というわけにはいかないが、比較的マイルドな6L6などが多いようだ。
これは球の独特の艶のある音がミュージシャンに好まれているためらしい。これと同じ発想でE110に球のアンプは合うのではないかというのが今回の考えだ(机上の空論ともいうか・・・笑)。


2003.8.30

明日は横浜(だったかな?)にお住まいのTASO氏が拙宅に来られる。ネットで知り合ったばかりで、実は年齢も知らない。彼女を連れてくるというから独身でまだ若いのだろうか?
だが、そのわりには上の写真のような気合の入ったシステムを使っておられる。左が現用のJBLで、右はかつてのアルテック+JBLである。SPに比べてアンプ類が弱い気がするが、ウーファーに2220や416を使っているところをみるとJAZZ専門なのだろうか?これはなかなか楽しみである。


今日、フト思い立ってオーディオユニオンにAMCRON STUDIO REFERENCETの納期を問い合わせてみた。
ミッドバス(もどき)を加えて5Wayになり、ウーファーを2231Hに換えてクロスを100Hzまで下げたことで、以前のような凶暴なまでのパワー志向が無くなって、REFERENCETをブリッジモノラルにする願望が無くなってしまっていた。
だが、やはりパワー(というか制動力)はいくらあっても良い。この先REFERENCEがモデルチェンジしてしまえば2台使うのも難しくなる。中古で購入することは不可能に近い。

これは7月の時点で二ヶ月待ちという情報であったが、8月下旬に入って来るという話を黒ポストさんからもらっていた。
だが、果たして今からだと10月になるという。今回入荷分は売り切れてしまったようだ。まあ一ヶ月ぐらいであろう、これぐらいなら待っても良い。

 稚内空港にて

ところで以前、あまりのくだらなさにここで、けちょんけちょんにけなした自称ハイエンド系B&Wの某サイトであるが、最近のBBSの書き込みを見ていると、今頃になって802や804の高域のキツサが問題になっていた。
今頃なにを言っているのか、といったところである。Part2で指摘したようにB&W N802のあのキツイ高域は全然ダメである。ちょっとマトモな耳の持ち主ならすぐにわかることだ。ついでに言うとウイルソンも同じようなものだが。
輸入元と雑誌の提灯記事にだまされて、よくわかりもしないで言われるままに購入したのがみえみえである。「私は業界のカモネギです」と言って回っているようなものなのに、いつまでたってもそれに気がつかず、恥ずかしげも無く「ノーチラスクラブ」まで作っているのには笑ってしまう。

そして相変わらず進歩の無いケーブルやスパイクの話ばっかりなのだが、ここにきてようやくバイアンプ駆動の話なども出てきた。

彼ら自称ハイエンドの連中にとってはアンプもひとつのステイタスであって、ブランド化されたメーカーのバカ高いアンプ一台を後生大事に使うのが正しいやり方だ。内蔵ネットワークによって一台のアンプで鳴る(ことになっている)のに、わざわざもう一台アンプを使うことなど考えもしないことなのだ。

だいいち、そんなバカ高いアンプをもう一台買うのはもったいないし、正直いって買えない。かといって高域用だけ安モンを使うのもプライドが許さない、というかお店の許可が出ない。「カモネギ」クンはかならず(値段が)ハイエンドでなければならないのだ。「そんな安いアンプじゃ話になりませんよ。やっぱこれじゃなきゃ、お客さんの肥えた耳には満足できないでしょう(暗黒笑)」などとおだてられてスゴスゴ帰ってくるのがオチである。

その結果、せいぜいバイワイアリングやケーブル、電源、スパイクなどに走ることになる。原価100円ぐらいのものを10万円ぐらい出して買ってきて、マトモな人間が聴けばなんの変化も感じられないようなことを「激変した」とかいって大騒ぎする。まったくもって迷惑で目障りな連中である。

面白いのはそのBBSにも一人勘違いしている人がいて、バカ正直に低域はアムクロン、高域はテクニクスSE-1010なんかが良いですよ、と勧めていることだ。あんな連中にそんな話をしたって無駄なことだ。案の定、その話はまったく無視されていた。まあ、そのほうがこっちはありがたいけどね。あの連中と同じに見られたらこっちが恥ずかしいから。

それにしてもこのBBSは、PhotoBBSとかいってウチと同じように画像がアップできるはずなのに一枚も画像が無い!。羊頭狗肉とはこのことだ。

2003.8.29

昨日は調整の仕上げにキースの「Standards.Vol.2」を聴いた。83年録音。一気に20年前にタイムスリップする。正直なところキースジャレットはマイルスをやめてからの10年ぐらいが一番よかったと思っている。このトリオの原型ともいうゲイリーピーコック「Tales Of Another」のころが最高だ。他に「My Song」やケニーホイーラー名義の「Gnu High」なども良い。
キースの3大傑作。「My Song」「Gnu High」「Tales Of Another」
これらは当然アナログ、CD両方持っている。

どうも「Standards」あたりから緊張感がなくなって甘ったるい演奏しかできなくなったようだ。素材がスタンダードだから仕方がないが、当初は(おそらく)一回だけのつもりで録ったのがあまりにも評判が良かったので、さすがのマンフレートアイヒャーもこの路線でいくしかなかったのだろう。

それはさておき、このVol.2の中では二曲目の「Moon and Sand」がお気に入りだ。キースは平凡だがゲイリーピーコックのベースがとても良い。音の太さ、深み、音色、テンポの取り方など最高の演奏だ。聞くところによるとゲイリーピーコックも60年ごろまではごく普通のベーシストだったらしい。それがある日突然このような演奏が自然にできるようになったという。誰に教わったわけでもない、真のスピリチュアルがここにはある、と思う。

これもベースはゲイリーピーコックだ


2003.8.28

AMCRON DC300Uの残留ノイズがどうも気になるのでYAMAHA B4を現役に復帰させた。さすが国産、20年以上前のモデルにもかかわらず残留ノイズは皆無である。

これは前面のスイッチひとつでA級30WとB級120Wの切り替えができる。100Hz-500Hzの領域だとその差はまったくわからない。それにA級にすると尋常ではない発熱を起こすので、ここはB級で使用する。

ここで大失敗、アンプを入れ替えるときにベリンガーの背面のスイッチを触ってしまったようで、いつのまにかベリンガーが2WAYから3WAYになってしまった。この状態だとクロスが100Hz、440Hzの3WAYだ。LOW出力からは100Hz以下、ミッドバス用のHIGH出力からは、本来の100Hz以上ではなく440Hz以上が出てしまう。これでは100Hz-500Hzの領域はほとんど音がでない。

この中低域がほとんど無い状態で昨夜、今朝と「変やなあ?」と思いながらデバイダのレベルをあれこれ変化させて聴いていたが、当然いくら調整してもマトモな音になるわけがない。アナログ用にDG38をパスして調整していたが、ギブアップしてDG38で測定してみてやっとおかしいのに気がついた。

本来の2WAYに戻して聴くと、DG38無しでもまあまあである。先日からHGさんやコウジロさんところでさんざんアナログを聴かされたので、再びアナログに情熱が燃えているのだ。考えてみれば去年の今頃はアナログに凝り固まっていて、CDを三ヶ月まったく聴かなかったぐらいである。ひと月でアナログレコードを300枚も買ったのもこの頃だ。

それにしても一年の経つのは速いものだ。

2003.8.27

いままでBigBlockの調整に散々聴いたのが左のキースジャレット「Inside Out」である。メンバーはいつもの3人だが、なぜか内容は70年代初頭を彷彿させるフリーJAZZだ。最後の「When I Fall In Love」だけがスタンダードで、あとはひたすらフリーインプロビゼイションに徹している。イージーリスニングJAZZしか聴かないような人には退屈な70分かもしれない。
昨夜、ウーファーを2231Hに交換してから初めてこれを聴いてみた。聴きなれたゲイリーピーコックのベースがとてもいい感じだ。GAUSSの時はゴリゴリとひたすら緊張感を伴って鳴っていたが、2231Hだと重心の低い地を這うような太い音になる。どちらがいいかという問題ではなく、そのときの気分次第といった違いである。その日によって切り替えられたら最高だが、どんなに急いでも交換には1時間はかかるので現実には不可能である。

右はEL&Pの「展覧会の絵」だ。71年のライブ録音。懐かしのミニムーグやアープオッデセイ、ハモンド、フェンダーローズなどが炸裂する。BigBlockはこういうのが大得意だ。エレキベースやシンセなどの電子楽器にやたらと相性が良い。

オークションでJBL4512という30cm用BOXが出ていた。2202Aを入れるにはちょうど良いと思って、例の必勝法でしつこく入札を繰り返してライバルを撃退してきたのだ。ところが終了5秒前というところで邪魔が入った。自動延長があるので普通はそんな時間に入札はしない。こんなことをするのはオークション素人に決まっている。はたして「評価」が0。「新規」ではない0である。評価を見ると「良い」が4、「悪い」が4もある。落札したうち半分はキャンセルするという大馬鹿者である。
仕方が無いので多少入札してみたが、やはり非常識な値段をいれているようでまったく歯が立たない。これは交通事故にでも遭ったと思ってあきらめることにした。
どうせ、絶対負けない金額をドーンと入れてとりあえず落札して、あとから終了金額によって購入するかキャンセルするか決めるのだろう。自分さえよければ良いという典型である。

これでキャンセルをくらえば出品者も迷惑だし、二番手の落札者も迷惑する。なんせ終了5秒前まで32500円だったのが、今現在70000円まで上がってまだやっている。どこまで上がるのか知らないが、これでキャンセルしたら二番手は7万も出すのだろうか?こいつが出てこなければ35000円ぐらいで終わっていたのに。

もっと凄いのもいる。「mjqaudio」。「良い」が39、「悪い」が122の-83だ。今もオーディオジャンルで現役である。皆さん気をつけましょう。


2003.8.26

JBL E110-8をダブルで搭載したシステムが届いたので早速ミッドバスとして使ってみた。もちろん、カッコ悪いのは承知の上である。あくまでこれは実験だ、エクスペリメントなのだ。
このE110-8は楽器用のシリーズで60Hz−8000Hz、能率98dBとなっている。4344のミッドバスユニットとフレームなどは同じであろう。アルミのセンターキャップで高域を延ばしてなんとかフルレンジで使えるようにしたものと思われる。

パイオニアが能率90dB(8Ω)、E110がダブルで101dB(4Ω)だから10dB以上の差があるはずである。だが実際はレベルを4dBほど絞っただけでちょうどいい感じになった。どういうことかというと、要するにパイオニアの時はレベルが不足していたということだ。

クロスは120Hzだったのを100Hzまで下げてちょうど良くなった。たった20Hzの違いだが、ここの変化はたいへん大きい。少し変えるだけで低域の量感、締まりが文字どおり「激変」する(笑)。

結果はどうかというと、パイオニアに比べてレベルアップした分、ボーカルがきめ細かくなった。昨日コウジロさんところで聴いたシナトラやナットキングコールのような繊細さが出てきたような感じだ。いままでボーカルやエレキギターが薄いという評価があったが、これなら大丈夫かもしれない。ジャクソンブラウン「レイトフォアザスカイ」、イエス「ラダー」、耳タコのスティーリーダン「ツーアゲンストネイチャー」などを聴いたが、マルチトラック録音でともすればボーカルが埋もれがちなこれらのソースも、ボーカルがくっきりと浮かび(定位もよくなった)唇の開け閉めや、息遣いがリアルに再現される。

ひとつだけ誤算は、使用したアムクロンDC300Uの残留ノイズが結構耳につくということだ。チャンデバでソースの音の500Hz以上をカットしても、ユニットからは8KHzまで音が出るからパワーアンプのノイズはダイレクトに出てくる。能率が101dBもあればわずかなノイズも結構大きく聴こえる。いままでDC300Uはウーファーにしか使ったことがなかったので残留ノイズは聴こえなかったが、今回は少し耳についた。

低域の質感の問題もあるので、明日はREFERENCETとDC300Uを入れ替えてみようと思う。



ところで・・・・       

「ここで問題となるのは、はたしてこの差をどのように捕らえるのかと言う点である。値段で考えると、中古のドミナスREV.Bは15万円ぐらい、それに対して、新品のプラズマドミナスは60万円ぐらいする。まあ、新品のほうは定価で販売することはないだろうから50万円ぐらいにはなるかとは思うが、それにしても単純比較して30万円以上もの差になる。普通のオーディオファイルには値段分の差を見出すのは難しいだろうなあと思う。でも、ハイエンドオーディオを実践している人にとっては、値段に替えられない差なんだろうと思う。かく言う私もその一人で、これだけ違ったらプラズマドミナスを買うよなあと思ったのであった。」

これが「バカは死ななきゃ直らない」というPADドミナスだ。

「ピンコードや電源コードで例えば一万円や二万円程度であれば遊び心で買って来て “変わらねーや!” でも笑って済ませます。少々正直な人であれば “変わらなかった!” と笑って話すと思います。しかし、これが数十万円も百万円もしたらどうですか?。 “変わらねーや!” では済まされませんよ。どんなに高級品でもケーブルはケーブルですからね、それ以上の働きはしません。にも関らずオーディヤマニアには “バカ” が多いから一本百万円もする大蛇のようなケーブルを買って来ちまうんです。その結果解りもしないのに “あーだった、こーだった” のオーディオ談義らしきものを捲くし立てる訳です。挙句の果ては “ケーブルには今までに・・・万円使った” なんて事を自慢げに捲くし立てる事になる訳です。私に言わせればヤツラは “私はバカです。どんな事でも騙されます。これからもどんどん騙して下さい” と言っているのといっしょです。そのような連中を昔は “ざる” と言っておりました。しかし、ざるならまだ形のある物であればすくえます。これからはあの連中を幻覚に騙される “麻薬バカ” と呼ぶ事にいたしました。」


↑はどちらも有名な某サイトと某々サイトの内容である。上の方は絵に描いたようなアホである。だいたい自分で自分のこと「ハイエンド」なんて言うかね?普通。これで小学校教師だというから、さもありなんと思ってしまう。そうでしょ、小学校教師なんぞ悪いことでもしてなけりゃ収入などたかがしれている。それが50万もする電源ケーブルを買いますか?もちろん買えないことはない。でも生活費とか考えたら、そんなもんに50万も出すのはアホである。
だいたい教師や役所の地方公務員などというのは90%がコネである。世襲ともいう。試しにその辺の学校の先生に聞いてみれば良い。両親のどちらかか、へたすると両方とも教師なんてのがザラにいる。採用試験ではこういうコネがないとなかなか受からない。面接や小論文なんていうあいまいな試験をやっているから結果なぞどうにでもなるのだ。
おそらく田舎に住んでいて住宅ローンなし、親は退職金と年金で余裕、ヨメはんも教師とかで共働きで生活費も余裕、おまけに夏休みだ年休だ出張だといって時間は腐るほどある。適当にやってても首になることはない。そうでなきゃあんな発言はできませんよ。世間知らずもここまでくると喜劇的でさえある。こんなんに教わる生徒がかわいそうだが。

下は例のアンチハイエンドメーカーの「路地裏の更に路地裏話」とかなんとかいうところにあった。ここは「隠し部屋」で、昨日までどうやって見るのかわからなかったのだが、人に教わってやっと見ることができたのだ。どんな凄いことがかいてあるのかと思ったが、なんのことはない、いつもここで書いているのと同じようなことばっかりであった。もしかしたら私がここの記事をパクッて書いていると思っていた人もいたかもしれないが、それは違う。

2003.8.25

ついに因縁の対決(笑)、コウジロさん宅を訪問してきた。コウジロさんは現在はwebデザイナーとして活躍されているが、もともとはヒッピーで、ロックミュージシャンの追っかけでコンサートの手伝いをしているうちに、それが縁でヒビノに入社したという異色の経歴の持ち主である。ハードにはなかなか詳しい。

ネットで知り合った経緯が経緯だけに、ちょっと緊張気味に訪問したのだが(向こうもそうかも?)、皆さんの期待に反して、いきなり和やかな雰囲気のうちに試聴が始まったのであった。これはおそらく70年代の音楽シーンをとことん身を持って体験してきたものだけが持つ、ある種の体臭を瞬時にお互いに嗅ぎ取ったからだろう。50年代JAZZや80年代AORなどにしか興味のない人種にはこれが無い。やはりオーディオと同じで長年のキャリアがモノをいう。ぽっと出の音楽愛好家ではないのだ。

装置や音に関しては多言を要しない。非常におとなしい、枯れた音がそこにはあった。音量はウチの1/10、紫音さんところの1/100ぐらいか(爆)、シナトラやサミーデイビスJRがしっとりと美しく鳴る。たしかに眠ってしまいそうになる気持ちのいい音だ。

ボーカル物やスイング系のJAZZを聴くには悪くはない。そういえばドラムやベースがドスン、バスンと入っているようなソフトは一枚もかからない。そういう暴力的なソフトはここでは守備範囲外なのである。ひたすら「なごみ系」のソフトが続く。

いろいろ聴かせていただくうちに不思議な感じがしてきた。装置はいわゆるハイエンドではない。しかし、敷物やコンデンサーなどの拘りはハンパではなく、よく見るとありとあらゆるところに音質対策が講じられている。サブウーファーもある。しかし、この小音量となごみ系ソースにそんな対策がはたして効果があるのだろうか?SPから出る振動など無いに等しいと思うが。アンプに重しやインシュレーターを入れてはたしてどれほど違いがあるのだろう?

結局、コウジロさんもいろいろ装置を触るのが好きなのだろう。だからCDよりメカニカルなアナログに拘っている。そしてアナログのジャケットを手に取りながらうれしそうに解説されるのが印象的だった。世の中にはオーディオ装置にばかり拘って音楽を聴かない人や、逆に音楽しかアタマになく装置はどうでもよいという人が多い。その点コウジロさんはバランスのとれたオーディオファイルだと思った。

しかし、世の中出会いとは奇妙なものである。最初は「喧嘩」ではじまったコウジロ氏とも、今日一日ですっかり仲良くなってしまった(と勝手に思っている)。

夕張炭鉱博物館にて 教養が邪魔してメットは似合わない(爆)

2003.8.24

2231Hだが、聴き込んでいくとやはり緩さと芯のなさが気になってくる。アンプをREFERENCETからDC300Uに換えてみようかと思う。
昨日届く予定だったミッドバス用のE110-8は月曜になってしまった。まあ、一日二日遅くなったからといってどうなるわけでもない。どうせ今日は予定が一杯でなにもできない。

今日はSTUDIO ADEPTを主催されるコウジロさん宅を訪問する。因縁の対決なのだ(爆)。

2003.8.23

久々に登場のBigBlockである。昨夜、とうとうやる気になってGAUSS4583AをJBL2231Hに換装した。

所要時間約1時間。事前の予想に反して、たいした困難もなく無事終了した。たが、計32本のボルトをグルグル回してはずし、さらに今度はグルグルまわして締めるのは非常に疲れるし、退屈だ。おまけに重量が10kg以上あるウーファーを垂直に支えながらの作業は、やったことがない人にはその面倒さはわからないだろう。

それだけの重労働の甲斐はあったか?というと、まあまあというところである。たしかにガウスより一段と下まで伸びて凄みが出る。音程も予想ほど不明瞭にはならない。抜けが悪くてボンボンいうこともない。やはり以前と違ってアムクロンで駆動しているだけのことはある。ちょっと聴いただけだがしばらくはこれでいけそうである。というか、またガウスに入れ替えるのは面倒だから当分はやりたくない、というのがホンネである。

今日はE110-8という10インチユニットがダブルに入ったものが届く予定だ。これをミッドバスにして、それで全体を再調整してみるつもりである。そうすればまた感想も変わるかもしれない。

2003.8.22
JBL2440 こういう程度の悪いのが多い

昨日は久しぶりにクロス周波数を変えてみたが、やはりこのへんの調整は非常にデリケートだ。あたりまえだが、これを変えてしまうとDG38のセッティングもやり直さなければならない。こうなるともう何がなんだかわからなくなる。
ユニットの交換だってそうだ。ガウス4385AからJBL2231Hに変えれば当然エネルギーバランスも変化する。能率が4dB違うからといってウーファーの出力を4dB上げれば良い、といった単純なものではない。

調整箇所が多いということはそれだけ可能性があるということだ。それに比べればアンプ一台で済むような自称ハイエンドなど面白くもなんともない。
やることがないから「ケーブルがどうのこうの」とか「クロックがどたらこたら」とか「ミリ単位のセッティング」とか、正気な人間が聞いたら噴飯ものの話が堂々とまかり通っている。それに、そういうお手軽な機種を選ぶ人種は文科系が多いようで、やたら話が大袈裟になる。ちょっとよそ見してればわからないような違いを「激変した」とか「時空を越えた」などと大袈裟にいうものだから、知らない人が聞いたらコロリとだまされてしまう。

「殺し屋サウンドは音楽が鳴り出した瞬間に時空を超え音楽の世界に惹きこまれます。
魂という言葉は簡単に使いたくないと言いますが殺し屋店長の音は演奏者の魂を聴き手にダイレクトに伝えてきます。
尋常じゃない激しい厳しい音で音楽に癒しを求めてる人には理解しずらいかもしれません。
10分聴けば十分という人がいても不思議じゃない(気力の弱い人では鼓膜がもたない)
しかし特にJAZZを本気で鳴らしたいと思う人には衝撃的だと思います。
(殺し屋店長はジャンルに関係なく本物の演奏には気合を入れて鳴らしてくれます)

毎週木曜日この部屋では世間の時間とは異次元の時間が流れています。

僕は全てを真似することは不可能ですし聴く音楽の幅も広いです。
今のハイエンドと呼ばれる機器はダイナミックレンジ、SN、解像度、情報量、3次元的な音場&音像、etc優れた要素が多いですね。
しかし音の殺し屋店長が繰り出すリアルな熱い音はそういう要素を全て敵に回しても負けない説得力があります。
ハ−トに訴えかけてきます。」

気合をいれてPLAYボタンを押せば音に気合がはいるんかい、と突っ込みをいれたくなるが、聴いたことがない人がこれを読めば、どんなに凄い(いい)音かと思うことだろう。「オレの持っているしょーもないハズレのJAZZCDも、ここなら凄い音で鳴るのか?」なんて思ったりしても不思議ではない。
だが自信を持って言うが、「殺し屋店長」の音はヒドイ音である。先月実際この耳で聴いているから想像でもなんでもない。厳然たる事実だ。

誤解のないように言っておくが、他人がどんな音を出そうがそれは人の勝手でとやかくいうつもりは無い。それで本人が満足していればそれでいいし、それが好みの音なら結構なことだ。
だが、これも何度も書いているが、それを他人が無責任に「よいしょ」するのはやめてもらいたい。どんな装置だって欠点はある。それをちゃんと書くのがオーナーにたいする礼儀でもあると思うが。

それにしても「殺し屋店長」はとってもいい人で、それがどうしてあんな奇怪な音を出すのか不思議では、ある。師匠が山口孝氏というのが不幸の始まりだったのかもしれない。同じサイトの書き込みに「音は人格を現す」などとわかったようなことが書いてあったが、あのなにをやっても中途半端な山口氏が師匠ではさもありなん、というところだ。

もひとつついでに・・・若いくせに「御意」なんて単語使うのはやめて欲しい。オマエは皇室の出なんか?っていいたくなる。

2003.8.21

JBL2231Hが四本揃ったのでユニットを集めて集合写真を撮ってみた。2231H、2202A、Stromberg Carlson 12inch、リチャードアレン8inchなど。
別に深い意味はない。単なる自慢である(笑)。

2231Hをガウス4583Aと入れ替える作業だが、一本10kg以上あるし、ボルトがそれぞれ8本づつもあるので、すんなりいきそうにない。過去、MA15を使った場合でもなかなか難物であったので、8本のボルトをきっちり穴にあわせるのはもっと大変だろう。とても一人では無理だ。
おそらく一度ではうまくいかないだろう。きっとひとつぐらいはケーブルが途中で抜けてしまったりでやり直すハメになるような気がする。まあ、「案ずるより生むが易し」ともいうから案外すんなりいくかもしれないが。

というわけで、2231Hに入れ替えは日曜にやることにして、今日は376とミッドバスのクロスを350Hz、500Hz、650Hzに切り替えてみた。
これは、いままで何度もやってみたのだが、何度やっても500Hzが一番良いと思える。
今回はミッドバスが追加されているので、今までと違って違う結果になるかもしれないと思ったのだが、やはり同じであった。

650Hzだとボーカルが引っ込んでしまう。もともとBigBlockはベースやシンバルを基準に調整しているのでボーカルが薄い。それがさらに強調されて、とても聴けない音になってしまう。ミッドバスのレベルが低すぎるのかと思って、試しにミッドバスのレベルを思いっきり上げてみたがあまり変化はなかった。

350Hzにするとボーカルやサックスは生き生きとしてくるが、たいしてボリュームを上げていないのにトランペットが歪んでしまう。それに自分では密かに「日本一」だと思っているシンバルの音がやはり「ジャリーン」と歪む。500Hzだとキレイに「チャリーン」と鳴るのだが。
理屈ではクロス350Hzにするとホーンロードのかからない500Hz以下は歪みが激増するとはわかっているが、それはPAなどの大音量の時で、家庭レベルでは関係ないと思っていた。しかし、これぐらいの音量レベルでもやはり歪みは増えるのがわかる。それともすでに耳がマヒしていて、これでも案外相当な大音量なのかもしれない(笑)。

結局やはりここのクロスは500Hzということになった。

↑ F25用のクロスオーバー周波数ボード。見つけたら後先考えずに手当たり次第買いまくったので、気がついたらこんなに一杯あった。BigBlockに3枚、A5に1枚しか必要ないのだが。


2003.8.20

今日は小樽のJBL黒ポストさんを紹介しよう。システムはちょっとややこしい。

CDP                    エソテリック X-50W
プリ アキュフェーズ           C2800
イコライザ アキュフェーズ       DG38
チャンデバ                パスラボ二台(クロス290Hz、800Hz)
パワーアンプ 低域(2226J)     AMCRON REFERENCET
         中低域(1500AL)   マッキントッシュ MC1201
         中高域         FAST M300U とKrell KMA100の使い分け
このほか、中高域のチャンデバとパワーアンプの間にFASTのC10Uというハイブリッドプリが挿入されている。ちょっと変則だが、これによって球の艶やかさが中高域に加味されるとのことだ。

SPはJBL S9800に自作ダブルウーファーBOX(2226J)を加えたもの。要するに290Hz以下を2226J、290Hzから800Hzまでを1500AL、800Hz以上をS9800の中高域ドライバが受け持っている。話題の1500ALをミッドバスにしてしまった、とても贅沢なシステムだ。
そして、ほとんどが中古の私などとは違い、すべて新品購入である。パスラボのチャンデバなど一台だけでも80万もするのが2台もある。MC1201だって確か200万ぐらいだっただろうか?それにS9800が300万・・・。プリのC2800だってバリバリの最新モデルである。

だが、残念ながら出てくる音はまだまだというところだった。BigBlockを大関とすれば(横綱とはあえて言わないでおこう)、十両筆頭ぐらい。せいぜいオマケして前頭14枚目といったところだ。MC1201、FAST、REFERENCETなどのアンプもS9800が満足に鳴らないから順番に買い足していった、というのが正直なところらしい。

原因の大半はS9800にある。中高域がやけにおとなしい。歪みがなく無難にまとめてはいるが、まるでどこかの自称ハイエンドSPのような鳴り方しかしない。薄っぺらく弱々しいシンバルの響きはとてもこれがJBLとは思えない。もっと元気良くバリバリ鳴って欲しい。

物量投入の1500ALは、やはりアルテック515と同じで低音が出にくいようだ。MC1201をもってしても満足には鳴ってくれないとオーナーは嘆いていた。そこで追加した2226Jダブルだが、箱が悪いのか、はたまた2226J本来の音なのか、ヌケが悪く詰まったような低音しか出ていない。これではまるで4344の2235Hだと思った。

もちろん、普通のレベルからははるかに上のレベルの話である。普段、自称ハイエンドとかばっかり聴いているような耳には十分いい音に聴こえるだろう。彼らは音よりまず「はじめに値段ありき」だから。高けりゃイイ音という先入観に冒されているしね。

だが私には大いに不満な音だった。これはオーナーの黒ポストさんも同じである。JBLなり、マッキンなり、FASTなりを信用して導入したのだが、掛けた金額にはまったく比例しないシステムになってしまった。

気持ちはわからなくはない。とりあえずJBLの最新、最高のSPを導入すれば間違いはないだろう、あとはなんとでもなる、そう思うのはあたりまえだ。雑誌だって悪口は一言も書いてない。それどころかどこかのハイエンドサイトと一緒で「賞賛の嵐」である。
まったく罪深いことである。その昔の4343から始まって、4345、4344、エベレスト、S9500、M9500と、新作が出るたびにこれ以上は無いという賞賛で「ガッチリ買いましょう」と洗脳されつづけてきたのだ。このうち、いまでもちゃんと評価されているものがあるだろうか?大半は「実は問題あり」ということで評価は低いはずだ。このS9800だってそろそろそういう時期にきている。

 FAST C10U

S9800の中高域ユニットをバラして直結にし、2226Jをガウス4583Aにして4Wayマルチにしたいと黒ポストさんはおっしゃる。すでにガウスは4本用意されている。4Way用にアキュフェーズF25もある。そこまでやればずいぶん良くはなるだろう。たぶん前頭筆頭ぐらいにはいくかもしれない。
だがS9800の中途半端な中高域ドライバとあの小さいホーンではやはり限界があると思う。黒ポストさんが求めている(と勝手に思っているが)豪快なJAZZサウンドにはS9800は残念ながら向いていない。やはりJAZZには昔ながらのアルミ振動板をもった4インチドライバに大型ホーンが無いと始まらない。亜流はやはりダメだ。

というわけで、結局最後の結論は、いつものことだがやっぱりBigBlockはエライということであった(笑)。それにしても小樽のポールニューマンことJBL黒ポストさん、貴重なお休みのところいろいろお世話になりました。またお会いできる日を楽しみにしています。

2003.8.19

北海道から帰ってきて5日ぶりにBigBlockを聴いた。
JBL黒ポストさんに頂いたブライアンブロンバーグである。

これは黒ポストさんところのS9800でも聴いたが、BigBlockで音出しをした瞬間、あまりの音の良さに思わずにんまりとしてしまった。
やはりABERUの4520BKも、HGさんところの4343も、黒ポストさんところのS9800もBigBlockの敵にはなりえない。

シンバルの厚み、濡れるような滴り落ちるような艶、ベースの弦をはじく音と胴鳴りの絶妙のコントラスト、スケール感など、もう完璧である。
ミッドバスを追加してから透明感がより出るようになって、多少奥行きも感じらるようになっている。温度感が下がってクールになった。

黒ポストさんを今すぐ小樽から引っ張ってきて聴かせたいと思ってしまった。

↑のブライアンブロンバーグだが、テクニックは最高だと思うが演奏はつまらない。やたら正確に早弾きをするが、ニールス何とかペデルセンやエディゴメスと同じで歌心やスピリチュアルな面が無い。その点、やはりゲイリーピーコックやチャーリーヘイデンはいい。演奏に魂がこもっている。
↑は録音もいいし、オーディオチェックや他人に聴かせて驚かせるにはちょうどいいが、しょせんそれだけだ。

 小樽で見つけたビアグラス


2003.8.18
昨日は小樽のJBL黒ポストさん宅を訪問し、夕方まで大変お世話になってしまった。夜9時千歳を経ち、夜中の12時に帰宅した。黒ポストさんの凄いシステムは後日レポートすることにする。

今日はHGさんの続きだ。

JBL4343B NECのCD、ビクターEQ7070プリ、AMCRON MT2402
ビクターT101、オルトフォンVMS20など

はっきりいってAMCRON以外たいしたものは無い(笑)。ケーブルや電源にも何も対策はなされていない。そしてCDはおまけである。アナログがメインなのだ。
だが、出てきた音はなかなかのものであった。AMCRON2402が相当貢献しているのだろう、2231Hというフェライトの重たいウーファーがいい感じで鳴っている。十分低いところまで伸びているのに芯がある。以前4344を使っていた時は、こんな低音はどうやってもでなかった。当時AMCRONを使うことがあれば43シリーズに対する評価も変わったかもしれない。

だがHGさんはオーディオファイルというより本当はDEEPな音楽愛好家であった。ブラジル音楽やソウルミュージックに関するこだわりはハンパではない。オーディオは自分の好きなソースがとりあえずいい音で鳴れば十分という考えのようだ。ケーブルがどうのとか電源がどうのとかは問題外、どちらかといえばソフトの方に関心がいってしまっている。装置もソフトも雑然と置いてあるだけで細かいことには全然拘ってはいない。

音を聴くのじゃなくて音楽を聴くのだからこれでいいのだ。HGさん、とりあえずCDプレーヤーのいいのがあれば後は十分ですね。

HGさんところで聴かせていただいたJOANIE SOMMERS。JAZZではなくポピュラー系歌手だが、その歌唱力、声のエネルギー、色気のある声質には驚かされた。ボーカルものは普段聴かないがジョースタッフォードといい、JAZZよりポピュラー系の歌手にはまだまだマイナーな実力者がいるようだ。


JBL2231Hをもう一組入手した。これでガウス4583Aと入れ替えができる。
はっきりいってあんまりやりたくないけど(爆)。

SH-53で撮影。光量が十分あると結構キレイに撮れる


2003.8.16

北海道でJBL4343をAMCRON2402で鳴らすHGさんところを訪問してきた。
やはりAMCRONはいいアンプだ。低域もさることながら、2421がまるでALTEC288-16Gのように鳴ったのには少々驚いた(ちょっと大げさだが)。
さすがに大型ホーン311-90で鳴らす288-16Gのスケール感には適わないが、音色はこれに近いものがあった。

詳細は後日。


2003.8.15
富良野にて

北海道に来ている。昨日は稚内に泊まった。残念ながら稚内にはなにも無い。

今日は日本海側のオロロン道路を留萌まで南下して旭川から富良野までいった。オロロン道路はひたすら直線で信号も20kmぐらいなく、90kmぐらいでゆったりと走れる。自動車にとって最高の環境である。今日一日で350kmも走ってしまった。
今晩は今から旭川の「アベル」というJAZZ喫茶にいく予定だ。

アベルにいってきた。あわてていたのでデジカメを持っていくのを忘れてしまい、しかたなく携帯のSH-53で写真を撮らせてもらった。ところがこのSDメモリがWIN98では読めない。SH-53から写真を添付してメールを送ってなんとかPCに転送したが、これだとサイズが120×60しかない。あとの写真はウチに帰ってから載せることにする。
JAZZ喫茶に行くのは久しぶりである。最後にいったのは四谷の「イーグル」という中途半端なところであった。なんせSPがJBL4344である。こんなんでJAZZ喫茶を名乗るのもおこがましいが、なんせ当時は自分も4344を使っていてこれが一番だと思っていたのだから仕方が無い。
アベルにはなんの予備知識もなく行ったのだが、ご覧のようにJBL4520BKが置いてあり、これはなかなか気合いが入っているとみた。

JBL4520BK+K145、2395+2440、2402(パラレル)+2405(シリーズ)
マッキンC100Aにパワーアンプ三台のマルチ(パワーアンプは不明)
CDPはエソテリックのセパレート(型番不明)

K145は楽器用だがPA用のE145と同じ、150-4Hとも同じだと思う。フレームを厚くして、コーン紙の頂角を深くしたヘビーデューティー仕様である。
4520BKは昔から憧れのシステムであった。バックロードホーンのダブルウーファーというだけで、どんな素晴らしい音が出てくるか想像するだけでワクワクしてくる。シングルの4530BKは聴いたことはあるが4520は初めてである。辺境の(?)の旭川でこれが聴けるとは思ってもみなかった。

ところが、はるばる関東から来たということで、オヤジさんと話がはずんでしまい、肝心の4520BKをゆっくり聴くことができなかった。チラッと聴いた感じではK145がやはり重たいのか、ちょっと低域がおとなしいかなといった感じであった。やはりJAZZには2220あたりの方があっているような気がした。

ステレオサウンドでかつて「JBLモニターユニット研究」(だったかな?)という連載があり、4520BKにE145がベストマッチという記事が載っていた。アベルのオヤジさんもこの記事を読んでK145にしたと言っていたが、それはロックなどのハイパワーサウンドの場合で、やはりJAZZ系にはドライブが難しいユニットのようだ。

まあ、北海道まで来てオーディオの事を考えているのももったいないが、日頃からそれと♀の子のことしか興味がないから仕方がない(爆)


2003.8.13

突然だが、明日から北海道に行く。今回はパソコンを持参して向こうでもHPの更新などをしてみようかと考えた。
Windows98のIBMノート(セレロン433MHz)があるのでこれをXPにバージョンアップしてもっていこうとして、昨夜XPをインストールした。



このノートはいろんなソフトを入れたり出したりしているうちに動作が不安定になって、このままではとてもつかいものにならない。しばらく使うとマウスがフリーズしたり、いろんなファイルが見当たりませんとかいってエラーが出まくる。
今年に入ってXPのデスクトップを二台導入したのだが、これは非常に安定している。このノートもXPにすればあと二、三年はつかえそうである。

ところが、XPアップグレード版を買ってきて早速やろうとしたのだが、Cドライブの空き容量が足りなくてアップグレードできない。もともとCドライブは2GBしかないので仕方が無いが、「容量が足りません」というまで15分も30分もかかる。
そのたびに最初に戻ってやり直さなければならない。不要ファイルを消去して空き容量を増やし、これで大丈夫か?と思いながらやり直しても、30分ぐらいゴチャゴチャやってから「ダメ」といってくる。これだけで2時間以上かかってしまった。

ようやくあきらめて、98はそのまま残しDドライブに新規インストールすることにした。こっちは4GBあるので余裕である。だがこんどは途中で再起動するときに「CDからブート」を選んでしまい、またまたやり直すはめになってしまった。

結局4時間かかってやっと終了した。まったく昔からいつもこうである。HDの交換とか、拡張ボードの装着とか、なにをするにもすんなりいかず徹夜になってしまう。マニュアルや画面の指示が適当で、どっかしら違う方にいってしまい最初から何度もやり直すはめになる。
昨日はさらに無線LANの導入もやろうとしたのだが、こっちはXPよりさらにひどくて全然マニュアルどうりにインストールが進行せず、こっちは2時間かけてとうとう断念した。

だが情報によると、新手のウイルスが蔓延していてXPは危ないらしい。XPの最新のパッチをあてていれば大丈夫らしいが、そのためにはまずネットに接続しなければならない。その時点でアウトになる可能性が高い。

結局北海道にはもう一台の仕事用のWIN98ノートを持っていくことにした。だがこれはメモリが64MBしかない。画像処理やHPの更新は無理かもしれない。


2003.8.12

↓のミッドバス用の箱だが、早速ラフトクラフトから返事のFAXが来た。

HP(ハードパイン)の塗装仕上げで40000円(ペア)、BigBlockとお揃いのバーチつき板仕上げで58000円であった。
100Hzまでの使用ならこのサイズでOKだという(ホンマか?)。

できればJBL2202AとStromberg Carlsonをつけかえて試してみたいと思っているので、ボルト留めではなくMA15のような爪でユニットを固定したい。だがMA15は15というからには15インチ専用なのだろうか?その辺がよくわからない。

4350ではMA15みたいな爪で2202Aも固定されているのでなんらかの金具はあるはずだが。



Stromberg Carlson 12inch



2003.8.11

「・・・誰もが「凄い音!」と言う方の音は間違いなく「マクロモード」で音を作ってますね。例えて言うなら「この装置から、こんな凄い音が出るなんて!」と驚かされる音ですネ。逆に「ミクロモード」でしか調整されていない場合は「良い音が出る装置」という感じです。(笑)
ミクロモード代表は、誰とは言いませんが、エラっそうに自分の自慢して他人をケナして回ってるオッサンとかね(爆)


という書き込みが某BBSであった。ケナして回るオッサンとはもちろん(笑)私のことである。代表というからには「良い音が出る装置」であると認めているのだろう。名誉なことである。
ここでいう「マクロモード」とは部屋の特性をも含めてトータルに音をとらえるモードで、「ミクロ」とは単にスピーカーから出る音の音色だけしか考えていないモードのことらしい。

しかし、昨年あたりからあちこちを聴いて回っているが「凄い音」というのにはあまりお目にかかった(?)記憶がない。「凄い偏った音」にはしょっちゅう遭遇しているが。
みんな自分の好きなジャンルの音楽をいい音で聴きたいから苦労しているのだろう。当然ジャンルが異なれば好みも違う。結果出てくる音も違ってくる。モニターじゃないのだからそんな普遍的な音にする必要などない。「凄い偏った音」はおおいに結構なことだ。

たが、こっちは好きな音に仕上げるのにエネルギーバランスや音色を調整しやすいマルチアンプにしているわけだし、DG38を使っているわけだ。それをネットワーク駆動でアンプ一台で鳴らして、たまたま出てきた音を評して「いい」とか「凄い」などと言ってるのとは次元が違う。
吸音パネルがどうのこうのとか、ミリ単位のセッティングで音が変わるとか、左右対称じゃないとダメだとか、鳴らし方はメーカーオリジナルじゃないとダメだとか、さらにひどくなるとJBL以外は認めないとか、そんなことを言ってるうちは出てくる音などたかがしれている。

まず出てくる音ありき、であろう。オリジナルSPに欠点が多いにあるのに、そのひどい音をあとからごまかそうとしても無駄なことだ。

病気療養中だというラフトクラフトの中田さんを見舞いがてら電話を入れてみた。もう退院したようで元気そうだった。
←のようなJBL2202Aを入れる箱の見積もりを依頼した。

バッフルが斜めに傾斜していて床に直置きで使用する。これで外容積が40L、100Hzから使うにはちょっと小さいかな?

今日、某所にパワーアンプ(重量22kg)を送ったのだが、なかなかすんなりいかず、いつものようにキレまくってしまった。

最初いつも頼んでいるヤマトに来てもらった。保険を50万掛けてくれと頼むと「電器製品は10万あたり200円かかります」などという。なんじゃいそれは、いつもは10万50円やないか、どないなっとるんや?なんでその日によって違うねん、ということで保険は断ろうとしたのだが、すでに伝票に打ち込んだから解除できないなどと寝惚けたことをいう。
あまりの融通の利かなさにアタマにきて「もうエエ!他に頼むから帰れ!」と追い返した。

次に「ゆうパック」を呼びつけると、今度はハカリを持ち出してきて「20kg以上はダメです、これ22kgあります」というではないか。ホンマ融通のきかんやつばっかしやのう、これは元々「ゆうパック」で送ってきたんやで。それを送り返すのになんででけへんねん!、とその場で郵便局に電話をして抗議し、やっと持って帰らせた。

まあ、どっちもどっちである。ヤマトにしても「小さな引越し便」など重量は関係なしに容積だけで料金が決まるとHPにも書いてあるのに現場の人間は理解していない。大型SPなどこれで送ろうとすると「重すぎてダメ」とか、どこから出してくるのか適当な高い値段をつけてきたりする。こっちはスリーサイズを測って料金まで用意しているのに、そのとおりすんなりいった試しがない。

郵便局もいいかげんである。もよりの特定郵便局から窓口で重さを量ってもらって、いわれるままの料金で「定形外」を出したのに、中央郵便局から料金不足ですから払ってください、などといわれる。そんなもん知るけい!である。間違えたのはそっちの子分の特定郵便局やろが、なんでオレが追加のカネ出さなアカンねん、それよりそのせいで配達が遅れた責任はどないしてくれるんや?と抗議の電話を入れたら、エライサンから「すんませんでした。今回は速達扱いにしときます」などと言ってきた。これだから公○員はダメなのだ、ホンマに・・・。

ものの本によると、一番保守的で社会の変革を嫌うのは公務員と年金生活者だそうだ。そして社会が衰退していくとその両者の比率がどんどん増していき、ますますその社会は保守的になり衰退のスピードも増していく。わが日本もそろそろそういう社会になりつつある。10年後はハイエンドとともに日本そのものが沈没しているかもしれない。


2003.8.10

ツイーターを加えたネットワークによる3Way。
marantz SA-8100、AR Limited、Krell FBP300

SONYユニットを聴くのは三回目である。最初は早稲田のスタジオ、二度目がbolice氏宅だった。
開発者のS氏自身が言うように、15インチウーファーや4インチドライバのエネルギーを持ったまま徹底的にワイドレンジ、低歪みを目指しただけあって、どこで聴いてもまず、そのすっきりとした清涼感あふれるサウンドに驚かされる。普段あちこちで聴いているJBLなどとはかなり違う優等生サウンドだ。

最初はしんたさんお気に入りのハードロック(曲名不明)をかけてもらった。初めて聴く曲なので他のSPでどんな風に鳴るのかわからないが、低域は重低音までスムースに伸びているし、大音量にもかかわらず中高域の荒さもあまり感じない。

信じられないことかもしれないが、この手の音楽は今やマスタリングスタジオでもラジカセでモニターして、ラジカセ程度の装置で一番聴きやすくバランスをとってある。大型装置で大音量で聴くとドンシャリで聴くに堪えない音になることが多い。SACDなどどこ吹く風といった感じである。

ご自身ロックバンドでボーカルを担当し、レッドツェッペリンなどを演奏するというしんた氏であるが、意外にもなかなかのJAZZファンでもあった。
二曲目はかの有名な猪俣猛「The dialogue 」。SACDである。ここでちょっと違和感が出てきた。バスドラやタムの低いところは柔らかく伸びているがスネアのアタックにスピード感がない。ハイハットの分解能もいまひとつである。シンバルが薄っぺらく艶に欠ける、など。

三曲目マイルス「ジャックジョンソン」、四曲目ホリーコールと聴いていくと、どうも100Hzから250Hzあたりにメリハリが無いというのがわかってきた。シンバルの薄さはネットワークを通していることとパワーアンプのせいだろう。聴いていてどうも熱いものが伝わってこない。あくまで平板にさらりと流れていく。

持参したゴンサロルバルカバ「スーパーノバ」、スティーリーダン「ツーアゲンストネイチャー」、グレートジャズトリオ「ヴィレッジヴァンガードVol.2」などをかけてもらったが、どれもテンポがやたらゆったりとして聴こえる。のんびりとリラックスして演奏しているように聴こえるのである。

良く言えばモニターサウンドと言えるかもしれない。だがロックやJAZZを聴くならもっとメリハリをつけてガンガン鳴らして欲しい。この先、マルチアンプにして中域を真空管アンプで馴らしたいという。そうすればもっといい音(音楽的に)になるだろう。

最後に持参したFAST M300Uをクレルと換えて聴き比べた。クレルがゆったりおおらかに鳴るのと対照的にFASTは俊敏、鋭利という感じであった。クレルが大排気量のアメリカ車、FASTはGTRといったところか?マルチアンプの低域につかうのならFASTもいいかもしれない。

今のフルレンジ駆動なら、クレルの方が上がきつくならない(FASTと比較して)のと低域が柔らかくて良いと思ったが、クレル一台の値段でFASTは三台買える。やはりマルチアンプの方が圧倒的にコストパフォーマンスは良い。


2003.8.9

今日はSONYユニットによる3wayシステムをお使いのしんたさん宅をお邪魔した。詳細は明日ということで・・・

2003.8.8
というわけでPart3に突入である。

事情によりFAST M300のかわりにDC300Uをミッドバス用に持ってきた。相変わらずの写真で申し訳ない。
これでベリンガーのクロスを44Hzから200Hzまで変化させて聴いてみた。

まともにガウスの音が聴こえるのはクロスが70Hzぐらいからだ。それ以下だと低域の量感が不足してしまう。70Hzぐらいになるといかにも低音といった感じが出てくる。
これを序々に200Hzまで上げていくとだんだん締まりがなくなってくる。かわりに量感はどんどん増してくる。やはり120Hzあたりがもっともバランスがとれているようだ。

FASTとAMCRONの違いなどまったくわからない。この狭い領域だったらどんなアンプを持ってきても変わらないような気がする。