2003.8.8
気がついたらこのページの下の方がなくなっていた。やはり1ページのサイズには限界があるのだろう。というわけでPart3である。

2003.8.7

最近ではこの手のJAZZが話題に上ることもなくなった。どこもかしこも50年代ハードバップか「録音命、演奏二の次」の最新JAZZばっかりである。
これは混沌の60年代フリーJAZZの名盤「JUBA-LEE」MARION BROWN septetだ。

フリーJAZZだからといって食わず嫌いはいけない。66年4月録音、fontana原盤、このアルバムのコンセプトは、LSDによる幻覚にヒントを得て、「色彩と音はボクにとって同じもので、両者は交換可能だ」たとの立場から”音楽による色彩の混合体”をつくることに専念している。まったく無コンセプトなフリーJAZZでは決してない。

実際、その演奏はカラフルな万華鏡のように色彩感にあふれ、あたかも幻覚を見ているかのような気分にさせてくれる。特筆すべきは後年、帝王マイルスの「ビッテェズブリュー」やハービーハンコックの「ヘッドハンターズ」で中途半端なプレイをしていたベニーモウピンが入魂のテナーを聴かせてくれることだ。もちろんブラウンのアルトはリリカルで美しいがモウピンのテナーがこんなに凄いとは思わなかった。

ガラード401+SME3012R+SPU GOLDで聴くと、アナログ特有の立体感に溢れた芯のある演奏が聴けた。今日はBigBlockの実験も休んで、久々にゆったりと60年代JAZZを堪能していい気分だ。

2003.8.6

409-8Eでは耐入力不足なのでAV用のパイオニアSL-h03を持ってきた。16cmエッジレスウーファー、ヴァーティカルツインのモデルだ。
これならもうちょっと大きな音までビリつかずにいけるだろうと思ったのだが、今度は能率が90dBと低い。
100dBのガウスダブルと揃えるには10倍のパワーが必要である。まあ、300W×2のFASTならなんとかなるだろう。

再びDG38で補正しなおし(これがメンドクサイ)、音だしをする。昨日のメルトーメのウッドベースもビリつかない。とりあえずは成功だ。
音は昨日の409-8Eと少し違う(ような気がする)。ガウスや376とは音色が違うのか、少しこの領域が浮いたような感じになる。だがボーカルやアルトサックスの透明感、スムースさは相変わらずだ。
スティーリーダンを聴いてみると、ちょっと曖昧だったエレキベースの音程もはっきりし、バッキングに回っていてもちゃんと聴こえるようになった。

ガウスの領域はどう変わったかというと、こっちは正直よくわからない。理屈から言っても100Hz以下は、切り離したといっても変わりようがないはずだ。変化するのはやはりミッド領域だろう。ドップラー歪みといって、ウーファーが大きくストロークしていれば、ウーファーが引っ込む時と飛び出す時では、そこから出る中域の音程(波長)はドップラー効果によって変調される。100Hzぐらいで切り離せばこれが大きく低減されるはずだ。

2003.8.5

409-8Eによるミッドバスの実験を行った。
結局409-8Eは天板の上に置くことにした。飾りと化しているガウス1502やLE85+HL92の方がよっぽど重いので、置き換えればかえって軽量化になる。

F25のウーファー出力をベリンガーに入れ、これをさらにクロス100Hzで二分割する。ガウス4583AにはAMCRONを、409-8EにはFASTをつないだ。
これでついにBigBlockも5WAYマルチである。クロスは下から100Hz、500Hz、2.5KHz、12.5KHzだ。

4583Aと409-8E間のレベル差がよくわからないので、とりあえずDG38で補正し、とにかく聴いてみる。
いつもテストに使うメルトーメのボーカルだが、一聴して滑らかさが格段に増したのがわかる。スムースにスーっと声が出てくるようだ。なぜかサ行のキツサも気にならなくなる。
アートペッパーのアルトも濁りが消えて透明感が増した。全体にSNが向上してすっきりとした音に変わったような気がする。
やはりガウスといえども500Hzまで使うのは良くないことがわかった。この領域までくると相当音が濁っている。ミッドバスの効果はある、といえそうだ。

しかし、良いことばかりではない。409-8Eではやはりパワーが入らないのである。普段聴く音量だとウッドベースなどで409-8Eが盛大にビリついてしまう。クロスを200Hzぐらいまで上げればビリつきも解消されるが、こうなると今度はミッドバスのありがたみがなくなってくる。

今回は実験であるから、まあ良い。わかったことは、ミッドバスの効果はたしかにあるということと、クロス100Hz近辺で使うには相当本格的なユニットと補強のなされた箱が必要ということだ。JBL2202Aはどうなのだろう?4350では250Hz以上でしか使われていない。果たして100Hzまでつかえるのだろうか?

2003.8.4

「とりあえず」であるがミッドバス実験用にアルテック409E-8E入りのSPシステムを購入した。



このBEHRINGER SUPER-X PROで500Hz以下を2分割して5Wayにしてみようと思っている。クロス周波数は100Hzぐらいを考えている。これはクロスを44Hzから930Hzまで連続可変できるから実験するにはちょうど良い。遮断スロープは-24dB/oct固定だ。位相の反転もできる。
もちろん、JBL2202AやStromberg Carlsonの12インチユニットがあるので、最終的にはこっちでやってみるつもりである。
だが箱を発注するのが面倒なので適当な箱に入っているものを探していたのだ。

「適当な」というのは大きさのことだ。置き場所が限られているのであまり大きなものはNGである。天板の上に置くか、BigBlockのエンクロージャーの前に直置きするしかない。だが天板の上に置いてこれ以上総重量を増やしたくないというのが正直なところだ。となるとエンクロージャーの前に直置きすることになるが、こうなるとあまり奥行きのあるものはダメである。
↑の箱は奥行きが325mmだから、まあなんとかなるだろう。200mmぐらいが理想だが実験だからヨシとしよう。
ひとつ心配なのはあまりパワーが入らないそうなので、ガウスと音圧のバランスが取れないかもしれないということである。一応能率は97dBあるので大丈夫のような気がするのだが・・・


昨日は20年ぶりぐらいに映画館に行ったのだが、昨年できたという最新式の映画館であっても昔とあまり変わらない雰囲気であった。
例によって開演ギリギリに行ったので前から三分の一ぐらいのところに座った。ここだと画面を少し見上げるようになる。少し首が疲れるほどだ。やはり真ん中より後ろじゃないとダメである。
音は昔よりずいぶんと良くなっているように感じた。特にセリフの滑らかさには感心した。だが音量は小さい。家でサラウンドで観るよりよっぽど体感音量は小さい。
低音はサブウーファーとかあるのだろうか?大昔からのアルテックのシステムのごとく重低音は切り捨てられているように感じたが。

首は疲れるし、椅子にずっと腰掛けてみているのは腰も痛くなるし、映画は家で大音量で観る方がよっぽどいいと思った。
ウチにだって一応DVD ドルビーデジタル5.1chシステムはある。プロジェクターもある。スクリーンはないので白い壁で観るのだが(笑)。

我家のAVアンプ YAMAHA DSP-A1092

2003.8.3
ようやく梅雨も明けて今日は朝から夏全開である。こんな日に家の中でオーディオをやるのももったいない気がするが、今日は午後3時という中途半端な時間に「ターミネーター3」を観にいくことになったので仕方が無い。どこにも行く気にならないので朝からBigBlockの調整をおこなう。実は同じ○○県の「しんた」さんが午前中に我家を訪問されるのだ。
しんたさんは隣の市にお住まいである。クルマだと30分ぐらい。今までで最も近距離のお仲間である。

DG38を通さない音をBigBlockではじめて聴いてからひとつの疑問が湧いてきた。DG38をオフにしてCDを鳴らすと、低域がノビノビと屈託なく出てくるのだ。
ずーっとDG38を通して聴いてきて、そのちょっとつまり気味のゴリゴリした低域にそれなりに愛着も悩みもあった。やはり柔らかさが足りないのだろう、それとも最低域の伸びが足りないのだろうか?なんとなく不満があって、アンプをいろいろ交換することで解決をはかろうとしてきたのは既出の通りである。

これがDG38オフ時の測定データである。120Hzあたりがへこんで70Hz以下が異常に盛り上がっている。だが聴感上はこれくらいがちょうど良い。(120HzのへこみはNGだが)
不思議なのはDG38で補正後、この写真と同じような低域のカーブにイコライジングしても全然違う音になることだ。
←のように下の方をを盛り上げても、一音一音が伸びのない硬い音になってしまう。柔らかい、ふわっとした感じにはどうしてもならない。

いくらデジタルのまま処理しているといっても、やはり音質劣化は避けられないのだろうか?今まではDG38になんの疑問も抱いていなかっただけにちょっと考えさせられることであった。

今朝は予定どおりしんたさんが来宅されて、BigBlockでハードロック大会になってしまった。レッドツエッペリン、エリックバードンバンド、リックデリンジャー、バックマンターナーオーバードライブ、ミッシングパーソンズなどを大音量でガンガン鳴らした。低域の調整途中ということもあり、ちょっと音には自信がなかったがどんな感想を持たれたか興味あるところだ。途中、あまりの大音量のためかブレーカーが落ちてしまった。はじめてのことである。エアコンを四部屋入れっぱなしだったせいもあるが、アムクロンとクレルはやはり大食いである。

最後にA5でJAZZを聴いていただいたが、やはりそのキレのよさには心底驚いておられたようだった。やはりバンドを組んで日頃からナマ音に接している人は耳が良い。

2003.8.2

現用のCEC TL51の予備にTL5100を入手した。TL51の前モデルである。見た目はまったく同じ。もしかしたら中味も同じかもしれない(笑)。これも真っ黒けなのが災いしたのか結構安かった。

TL51はクロックチューンにローゼンクランツのスタビライザー、インシュレーター、電源ケーブルも何だったか忘れたがいろいろ試して一番良かったのにしている。A5とは相性が良い。

このTL5100はとりあえず動作確認のためBigBlockにつないで鳴らしてみた。
やはり低域の押し出しが弱い。毎日のようにアンプをとっかえひっかえやって、いかに低域がゴリゴリ湧き出してくるかに血道を上げているのに、これだと一気にモヤモヤした音になってしまう。ベースの音程が良くわからない。
反対にシンバルやボーカルは滑らか繊細で悪くはない。恐らくクラシックの弦なども良いに違いない。

これは予想されたことではある。A5だとなぜか相性が良いが、普通一般的にはベルトドライブCDは立ち上がりがマイルドで大人しい音だということで忌み嫌われている。中高域の繊細さがアナログライクだと好む人もいるが、JAZZやROCKではやはりベースやドラムの腰の弱さが物足りないだろう。

当初の予定どおり、これはTL51の予備としてとうぶんは控えに回ってもらおう。それにしてもワディア21のVRDSメカはたいしたものである。あらためて見直してしまった。もっとも21ぐらいで十分であるが。別にP70やP0sまで欲しいとは思わない(くれるというのなら喜んでもらいますが・・)。


昨日「渇!」を入れたヤフオクの2231Hと2121Hであるが、今夕両方とも「最低落札価格」に届かず、落札者なしで二回目の終了をむかえた。最終価格は2231Hが49000円、2121Hが25000円であった。
さすがに反省(?)したのか、両者とも「値下げ」といって再出品してきたのだが、2231Hの方は相変わらず最落つきである。試しに40000円で入札したがまだ最落価格に届かない。エエかげんにせい、である。ホンマに根性の無い出品者だ。仮に40000円で最落がとれればあとは入札が入って少しは値段も上がるだろう。それが消費者心理というものである。
腐っても天下のJBL15インチウーファーだ。1000円で出品したって4万以下で終了などありえない。もっと気合いを入れてどっしりと構えることができないものだろうか?

2121Hの方は最落なしで今度は「希望落札価格」が4万になった。もしかしてこれ読んでるのかな?昨日の私の記述そのままじゃないすか、これは(笑)。ということは2231Hも次回は1000円スタートということでよろしくお願いします、kobe○○kkさん。

2003.8.1

SO505iで撮影。これはまあまあ綺麗に撮れた。

いまさら自慢するほどのものでもないが、天下のJBL2231Hである。ヤフオクで安かったので(真昼間終了だった)購入した。
もちろんワンペアでは使い物にはならない。いずれもう一組入手したいと思っている。実はヤフオクにあと一組出品されているのだが、この2231Hの落札価格より遥かに高い価格を入れても「最低入札価格に達しまへん」といって落札できない。

まったく腹立たしいことである。そんなショップと同じ様な値段で売ろうという根性が曲がりきっている。保証もないような個人売買である。儲けようという魂胆が情けない。

この出品者はミッドバスの2121Hをラフトクラフト製の箱にいれたものも←出品していて、「最落価格はいくらか?教えろ。」と質問したところ65000円だという。ラフトで4万円かけて箱を作ったから適正価格である、と言い張るのだ。
箱など新品で4万なら中古だとせいぜい1万円が相場だ。これにユニット代が2万、まあ勉強して3万としても計4万以下でないと買う気にならない。
さっきの2231Hにしても「エッジを張り替えて10年経っているが状態は良いです。」などと堂々と書いてある。冗談ちゃいまっせホンマに。10年経てば寿命は近いはず。そんなもんを一体いくらで売ろうというのか?



五味康祐著「ベートーヴェンと蓄音機」角川春樹事務所発行

これは最近発刊されたようで今でも入手できる。オーディオというよりクラシック音楽についての著者独特の解釈が面白い。これによると芥川賞受賞作「喪神」はドビュッシーのピアノ曲「西風の見たもの」をヒントに書いたそうだ。ピアニストが熟練していくと楽譜を見るのとほぼ同時に指が鍵盤を叩くようになる。こういうのを哲学用語で「純粋経験」というらしい。
これと同じ(?)で敵に相対すると自分を守るため「純粋経験」によって相手を斬るようになった剣豪の話が「喪神」だ。この剣豪がいざ自殺しようとすると「純粋経験」によって自分を刺すことができない、そのためには自分より強い剣豪を育ててそいつに斬らせるしかない、とかなんとかいう筋らしい。これだけの解説だとなんか相当話に無理がありそうだが、実際に読んだことがないのでこれ以上のことはわからない。

五味康祐といえば「オーディオ巡礼」だが、これはステサンの連載で読んだ。単行本はプレミアがついて高くてちょっと買う気にならない。

2003.7.31


もう一本のシリーズXにShure V15typeVを取り付けた。50〜60年代の古いJAZZを聴くにはこっちの方が良いだろう。
中域がギュッと凝縮したタイトなサウンドだ。なによりもトータルで音楽をそれらしく聴かせてくれる。

ここで試しにアナログをDG38を通して再生してみた。この場合はC100AのREC OUTからDG38のアナログ入力ボードに入力する。出力はCDと共通だ。
ここで注意を要するのはDG38への入力レベルだ。DG38のこのアナログ入力ボードには入力レベルが-6dB、0dB、+6dBの三種類の切り替えになっている。デジタルに変換する場合、フルビットを有効に使わないと本来の音が得られない。入力レベルが低すぎても大きすぎてもダメだ。今回は+6dBにしたところまあまあの音が得られた。

しかし、やはりDG38を通すとアナログ本来の艶やかな音がスポイルされる。CDとなんら変わらない生気のない音になってしまう。噂によるとアキュフェーズの故出原社長はデジタルプリのDC300にAD変換ボードをつけてアナログを聴いていたそうだ。そしてこれが今まで聴いたアナログで一番いい音だったという話を聞いたことがある。
まあ、こう言っていた人は自分ではアナログなど再生しないし、日頃SACDやクロックアップにうつつをぬかしているような人だからアナログ本来の良さなどわかりはしないだろう。やはりアナログは従来のオーソドックスな方法が一番だと思う。


今日は先日に引き続きゴルフにいった。得意の18ホールぶっとうし12時終了というやつだ。
SONY SO505iで撮影したが、相変わらず綺麗に撮れない。

スコアは45、46であった。練習なしだからまあまあだろう。

2003.7.30


前夜に引き続きアナログ用の調整を行った。というか要するにF25だけでマルチの調整をやり直したのである。

DG38をパスしてとりあえずCDでF25のレベルを調整する。いつもはウーファーのレベルを0dBにして調整を始めるのだが、先日書いたようにこれだと後でCD再生用にDG38を入れると低域の量感が足りなくなる。
DG38で調整後、ウーファーのレベルを上げられるようにF25のウーファーのレベルを-4dBの位置にしてから中高域をあわせていく。こうしておけば後でCD用にDG38でフラットにしたあと、さらに低域だけ4dBドーピングできる。

マルチの調整は男性ボーカルが一番適していると思う。幸いF25は4Wayでも写真のように上二つのフィルターアンプユニットをはずしてやれば即座に2Wayになる。配線はそのままで良い。上二つがミュートされて二番目がそのままクロス500Hzで上まで受け持つようになるのだ。同様に三つ目まで挿入すれば三番目がクロス2.5Kで最高域まで受け持つようになる。

BigBlockは375ではなく376なので2Wayでも15Kzぐらいまでは再生可能だ。もちろん大型ウッドホーンだからそのままだと3KHzあたりから高域のレスポンスは落ちてくる。このあたりはTADやレイオーディオ、JBL M9500などはネットワークに補正回路を入れてごまかしているようだ。だが男性ボーカルを聴くぶんにはあまり関係ない。

まず2Wayでボーカルが自然に聴こえるように376のレベルを合わせる。次に2450Jも鳴らして3Wayにして違和感のないようにレベルを合わせる。あとは4Wayにしてシンバルの音が一番気持ち良いところで終わりである。
簡単なものである。位相はすべて正相、遮断スロープは-18dB/octで統一している。位相の切り替えも以前はさんざん試してみたが、どっちに変えても別にたいした違いは無い。マルチアンプの本などでは相当変わるようなことが書いてあるが、聴感上は特に違いは感じられないのですべて正相にして無視することにしている。
遮断特性も位相が180°回転してわかりやすい-12dB/octを勧めるところ(某アンチハイエンドメーカーなど)もあるが、やはりマルチなら-18dB/octだ。-12dBを勧めるのはコストダウンの為か、単に技術力がないだけだろう。アナログ回路で組む場合、-18dB/octだと一段回路が増えるからチャンデバ側でSNの問題などでそれなりの対応が必要になる。

こうして再調整後聴いてみると、やはり相当低域が膨らんでいる。昨日まですっかり忘れていたのだが、ガウス4583Aはもともと100Hz以下が出すぎて150Hzあたりが出にくいようだ。
そういえばSmallBlockの時は当初マッキンC40のイコライザで30Hzを絞り、150Hzを少し上げていた。その後33バンドアナログイコライザを導入して低域だけ補正していた。
アナログイコライザはいろいろ欠点もあるので普通は使いたくないが、マルチだとチャンデバ-パワーアンプ間に挿入できるので中高域には悪影響がない。これだと精神衛生上も良い。

かつて使用していたInter-M EQ-9231

長らくDG38で補正した音ばかりを聴いていたので、どうもずっと低域不足だったようだ。DG38が悪いわけではない。測定上はフラットになってはいる。
しかし、人間の耳にはというか長年聴きなれた聴感バランスではこれでは低域不足に感じるようだ。150Hzから50Hzあたりは6dBぐらいアップでちょうどぐらいのような気がする。
おそらくDG38を使っていないようなお宅ではこれぐらいのバランスになっているのだろう。だから先日ガウス+アムクロンは低音が出ていない、というクレームがついたのだ。

これはBigBlockのカーブではない。某所でのイコライジングカーブである。
やはり低域は相当アップされている。


こうして聴いてみるとガウス4583Aも十分低域の量感は出る。JBL2231や2235とは違うのか?と思ったりしたがどうもそんなことは無いようだ。
実はこのことが最近ずっと疑問になっていたので2231Hの手配などをしている。四本揃えば一度入れ替えてみようかと考えているのだ。やはりなにごとも自分の耳で聴いて確かめなければエラソウなことは言えない。

2003.7.29

BigBlockを組み上げてから4ヵ月、ついにアナログの再生を行った。

DG38を導入したのが2月であったのだが、実はこれ以来の再生である。どうしてかというと、当初はDG38のオプションアナログ入力ボードを通して、アナログもDG38で処理するつもりであった。
ところがDG38でデジタル処理するとアナログディスクの良いところがまったくスポイルされて聴くに耐えない音になってしまう。やはりAD−DA両変換が入ると元の音とはかけ離れた音になってしまうようだ。これはアカンということでしばらくCD再生オンリーでDG38を使ったセッティングに取り組んだ。

しかし、DG38でセッティングすると今度はF25の調整がいい加減になってしまう。F25は適当にあわせてもDG38の方で調整すればなんとかなってしまうのだ。おまけにその後でF25のレベルをチョコチョコ動かすものだから、ますますDG38を通さなければ聴けないような状態になっていくような気がしてくる。
本当はまずF25でとことんレベルを追い込んで、DG38なしでもある程度聴ける状態にして、それからDG38で微調整をするのがスジである。それを横着をしてしまったのでおかしくなってしまったのだ。

アナログはDG38をパスしたい。しかし、パスした状態はどんどん無茶苦茶になっていく。そういうわけでアナログを聴くのが怖くなってしまったというわけである。
再生装置は以下のとおりだ。

カートリッジ   Lyra Helikon
トーンアーム  SME SeriesX
ターンテーブル Spacedeck
フォノイコ MCトランス C100A内蔵のもの


カートリッジは当初LyraのパルナサスDCを購入したのだが、Helikonと比べるとなんとも甘ったるい音でキレが足りない。とても28万の価値はないと思ってHelikonと交換してもらった。
アームのSMEシリーズXはダイナミックバランスで超軽量マグネシウムボディ、タングステンウエイト、すべての調整がレンチでできるなど従来のトーンアームの欠点をすべてクリアした素晴らしいものである。私はこれに惚れ込んでSpacedeckの純正アームもお払い箱にしてツインシリーズXにしている。
フォノイコライザとMCトランスはC100Aに内蔵のものを使っている。へたに外部イコライザを使ってSNに苦しむよりはこっちの方が格段に音も優れている。特にMCトランスはオルトフォンの銀線巻きのものが内蔵されている。これだけでも15万以上の価値がある優れものだ。

というわけで恐る恐る再生をおこなったのだが、予想に反してなかなか良い音がでてきてホッとした。1KHzあたりがキツめで声がキンキンしたので376と2450Jのレベルをそれぞれ2dBほど下げてなんとか聴けるようになった。
DG38の測定データによると低域は100Hz以下が盛り上がり150Hzあたりにディップがある。それが影響しているのだろう、やはり声の質感はDG38で補正したCDには敵わない。
だがアナログ特有の低域の柔らかさやシンバルのチンチンいう独特の厚みは十分再現される。多少の周波数特性の凸凹は問題にしない感じである。

以下は「SAEC同好会」というサイトに乱入して、シリーズXについて私が一席ぶった抜粋である。「技術のページ」というところに保存されている。よその記事だがもともと私が書いたものだから転載してもいいだろう。

SMEシリーズX
@垂直軸受けをナイフエッジをやめて密閉型ボールベアリングの採用。
ASMEがオリジナルであるスタティックバランスをやめてダイナミックバランスを採用。
Bアーム本体に軽量高剛性のマグネシウムを採用(45g)。しかもシェルからバランスウエイト取り付け部まで一体成型。
C針先と垂直回転軸が同一平面上にある。普通は回転軸の方がかなり上にある不安定な形状をしています。
これは針先にレコード進行方向の力が働いても針圧が変化しないという重要な特徴です。
D垂直支点より重心位置が低い。これはバランスウエイトにタングステンを採用することによって解決しています。
比重が19.3のタングステンですと必要なウエイトを得るのに体積は小さくてすみ、
結果的にウエイトをアームパイプの下部に集中させることが可能になりました。
これは本体が軽量なマグネシウムのため、もとからウエイトも軽量で済むということもあります。
E合理的な設計で非常に調整がラク。すべてが考え抜かれて作られており調整に曖昧なところがまったくありません。
カートの交換はちょっと面倒ですがあとの調整がラクラクなのでかえって簡単なほどです。



やはりアナログは良い。これからはどんどん聴いていくことにしよう。

2003.7.28
FAST M300はF25のレベルを2dB絞ったところでいい感じで鳴る。DG38で調整したREFERENCETと比べるとちょっとオーバーレベルなのだが、聴感上はこれぐらいのほうが好みである。そこでREFERENCETももう少しレベルを上げたいと思ったのだが、F25を0dBの位置でDG38で調整したのでこのままでは上げることが不可能だ。
中高域のレベルを三つとも少し下げることも考えたが、これだと微妙にバランスが崩れてしまう。やはりウーファーだけレベルを上げたい。
仕方が無いのでREFERENCETのゲインを上げることにした。

これも以前書いたが、このためにはREFERENCETの背面のPIPモデュールを取り外し、そのスロットの中にあるスイッチでゲインを切り替える。
標準はゲイン26dBだが、このほかに入力感度1.4Vと0.75Vが選択可能だ。1.4Vに切り替えた。

この状態だとF25のレベルを7dB絞ってちょうどいい感じになった。これだと今までより低域のレベルは高い。もともとDG38でフラットにしたあと、イコライザー機能で3dBほど低域を持ち上げているのだが、今回さらにレベルが上がったことになる。理屈からいえば無茶苦茶であるが、この方が聴いていて気持ちが良いのだから仕方がない。
おそらくDG38など無いような環境でマルチアンプのレベルあわせをすればこんなバランスになるだろう。以前はDG38なんかで測定することなどなかったからこんなバランスでもなんとも思わなかっただけだ。そう思うとDG38にも功罪両方あることになる。理論と実践の狭間で悩むのは古今東西変わりはない、ということだ。

金沢のjimmyさんという方からメールをいただいた。ガウスについての情報が知りたいとのことである。
だがガウス自体はとっくに会社がなくなっているようだし、現時点ではなにも情報がない。80年ごろのシャープオプトニカの広告に載っている簡単なスペックだけが頼りという状態だ。親会社だった(?)CETECで検索しても特に有効な情報は出てこなかった。リコーンが96$とかいうのはでてきたけど。

Sound Projects in Baltimore, Maryland   


96$というのはどうもコーンアセンブリーだけの値段で工賃は入っていないようだ。だがPeavey用のキットになると上の写真のようにフレーム(バスケットというらしい)、ボイスコイル、ダンパーなどがセットになっている。
これで70$前後なのだからやはりUSAは安い。

2003.7.27

性懲りも無くFAST M300Uを再度BigBlockにつなげた。REFERENCET一台だと元気がなくて、どうも音楽を聴いていても楽しめない。DC300U×2だとしばらく聴いていると荒さが耳についてくる。
前回はM300Uを2台でウーファー独立駆動をした。その時はなぜか元気の無い、モヤっとした低域で「こりゃアカン」と早々に終わりにした。
ところが今回一台で普通につないだら、これがなかなか良い。AMCRONのような締まりには欠けるが、太くてブリブリした低音が出てきた。ウッドベースなどA5に近い雰囲気が出る。
だが即断は禁物だ。以前もAMCRONからMC2600にすると、その太い低音がウッドベースなど心地よく「これは良い!」なんて思ったが、よーく聴いてみると締まりのないボヨーンとした音でだんだん嫌になってきたものだ。

いいかげんお返ししなければいけないのだが、これはもうちょっとお借りして聴き込んでみようかと思った。

2003.7.26
前にも書いたが、あのジョアンジルベルトが9月に初来日する。ご存知ない方に説明すると、1950年代にギター一本の弾き語りによるボサノバを編み出した元祖である。
一般的にはボサノバというとアントニオカルロスジョビンということになっているが、ジョビンは作曲家兼ピアニストであり単なるメロディメーカーに過ぎない。

あの、ギターで弾こうとすると指を骨折しそうになる複雑なコードワークによる斬新なスタイルを編み出したのはジョアンジルベルトの方だ。

ジョアンジルベルトの最高傑作「三月の水」。ジョアンのボーカルとギター、あとはシンバルのみの伴奏で、静かでビューティフルな音楽が綴られている。
アントニオ・カルロス・ジョビン作の「三月の水」は、ブラジルの秋の訪れを描いた名曲。秋のような物静かな時間が流れるアルバムだ。


 
いつもの自慢だが(笑)私はブラジル音楽にもうるさい。
ボサノバというのは「新しい(ノバ)こぶ(ボサ)」という意味だ。複雑なコードによる斬新なハーモニーが従来の音楽とくらべて「こぶ」のようにでこぼこしたように聴こえたからである。
だからホントは当時のニューミュージックであったのだ。だがこの心地よいハーモニーが災いしていつのまにかムード音楽のようなイメージがついてしまった。
実際は複雑怪奇なコードを駆使した高度な音楽なのである。

かつて、ローリングストーンズやポールマッカトニー、エリッククラプトンなどが久々に来日すると、どこからともなくにわかファンが雨後の筍のように現れて辟易させられた。
今回のジルベルトの来日が実現すると、またぞろにわかボサノバファンが増えてくるだろうから、単なるミーハーだといわれないように今のうちにブラジル音楽について薀蓄をかたむけておこう(笑)。

残念なことにブラジル音楽にはロクなものはない。大半がハズレだと思って間違いがない。聴いて間違いがないのは「ジョアンジルベルト」「ミルトンナシメント」「アジムス」「フローラプリム」の四人だけである。あとはナラレオンとかセルジオメンデスとか、レコード会社が宣伝するほどたいしたものではないから聴かないほうが身のためだ。


お勧めアルバム。左上ミルトンナシメント「歩哨」、右上アジムス「涼風」、中左からフローラプリム「OPEN YOUR EYES YOU CAN FLY」、ジョアンジルベルト「LEZENDARY」、ご存知「ゲッツジルベルト」、アジムス「LIGHT AS A FETHER」、左下「三月の水」、右下ウエインショーター「ネイティブダンサー」。

上のアナログ二枚はCDで出ているのをみたことがない、いまや幻の名盤だ。それなのにそれぞれこの二人の最高傑作だから始末が悪い。

2003.7.25
昨日10時頃帰宅したらBBSになにやらいろいろ書き込みがあって対応に追われてしまった。おまけにあちこち(知り合い)からメールや電話も来て大忙しであった。
それにも大いにに関係あることだが、最近いろんな所で聴かせてもらって、紫音さんとこのメトロノーム、金BさんとこのP0s+MM10P、昨日のCD12など何百万もするCDシステムに一体どれほど価値があるのだろう?という疑問が出てきた。

金BさんちのMM10PというDACは270万もするらしい(確か)。これを先日お持ちいただいてBigBlockにつないだのだが、普段使っているDG38アナログ出力ボード内蔵DACと聴き比べてもたいした違いはなかった。
正確にいうと違いはあるのだが、ソースによってどっちが良いとは決められないほどの違いでしかない。このソフトならMM10P、こっちはDG38ボードといった具合である。ちなみにこのボードは定価7万円である。

昨日の「音の殺し屋店長」宅のCD12だって280万もするわりには普通の音であった。仮にこれを使えばあのキンキンの075がシナっとなびいてマトモに鳴るのなら価値はある。それこそ「激しい音だがキツクない」という究極のパラゴンサウンドが得られるだろう。だが現実は昨日お伝えしたとおり「年に一回聴けば満腹」というレベルだ。これなら5万円ぐらいの普通のCDPでも十分じゃないかと思う。

メーカー、輸入元、ショップ、出版社はこれがメシの種であるから、ありとあらゆる手段を使って高価なものを買わせようとする。性能がほんの少しいいからといって多少の値段の差ぐらいではその他大勢の中に埋没してしまう、という危惧があるのだろう。法外な価格をつけてそれを雑誌、お店がプッシュする。その結果がどこかの「おしゃれな」サイトの管理人のようにブザマなことになるのである。
あっ、これも「名誉毀損」ですか?「名誉毀損」てのは事実と異なる事象で相手の名誉を毀損した場合だと思うのだが。私の主張が事実と違うことを証明しなければ勝てませんけど。それともあそこはキッチンじゃないとか・・・

2003.7.24

昨日の予告どおり「音の殺し屋店長」宅を訪問してきた。
この恐ろしい名前からちょっとびびり気味に訪問したのだが、予想に反してとても温厚そうな落ち着いた雰囲気の人であった。聞くところによると1959年生まれで私と同学年ではないか。
写真では年齢不詳で50才ぐらいにも見えたが、なるほどそういわれると同じぐらいに見える。一家総出で迎えていただいたのだが、どこにでもある普通の家庭という雰囲気にホッとさせられた。

それにしてもよくしゃべる人である。すごいロマンチストなのだろう、JAZZやJBLに対する思い入れがひしひしと伝わってくる。この辺の話は金Bさんや8BALLさんには???の部分も多かったはずだが、そんなことはお構いなしである(笑)。フィリージョーやロイヘインズ、アートテイラー、ダグワトキンス、150-4C、LE15Aなどのオカルト単語は普通の人には急に言われてもなんのこっちゃわかりませんよ。お店でもこんな調子なのだろうか?

いよいよパラゴンを聴かせてもらう。写真はワイドレンズで撮っているので余裕があるように見えるが、実際はSPから1mぐらいしか離れていない。いきなり馬鹿でかい音が出たらどうしよう、という不安にかられる程の至近距離である。
最初は店長の選曲であった。まずアコーディオンソロ、次がベースとピアノのデュオであった。ドラムはまだ出てこない。そして次もベースソロ。ウーン、なかなか鮮度のいいクリアな音である。ウッドベースはA5といい勝負かな、とこの辺はそう思いながら聴いていた。

4曲目がいよいよドラム入りだ。88レーベルのロイヘインズ。冒頭のスネア連打のアタックの激しさにビックリさせられる。だがその後のシンバル、ハイハットがいけない。シャカシャカ、シャリシャリで厚みも分解能もなにもあったものではない。その後に出てくるサックスもキツクて倍音だらけで音が裏返っている。
確かにシンバル以外は演奏者の微妙な動きなどよくわかる。サックスやピアノをいかに激しく演奏しているかの熱気は十分過ぎるほど伝わってくる。だがこんなキツイ音はせいぜい10分が限界だ。ウチのA5のように艶のあるブ厚い音とは正反対の音であった。

最近A5でお気に入りの「グレートジャズトリオ ライブ アット ビレッジヴァンガード Vol.2」をかけてもらう。これは先日A5でナゾ男氏やbolice隊長を唸らせたものだ。
トニーウイリアムスのシンバルとスネア、タム、ロンカーターのベースの太さが聴きものである。
残念ながらこれは良いとはいえなかった。150-4Cだというウーファーもアンプの力不足からか元気がないし、やはりシンバルは細身でシャンシャンいってるだけだ。A5で出るドラムが叩かれた時のあの絶妙の空気感を出すまではいっていない。

休憩時に「こんなキツイ音で疲れませんか?」と尋ねると「そりゃあ疲れます。でもキツイ音はホントは好きではないけど激しい音は出したいんです。キツクないけどそれで激しい音も死んでしまうのならこのままの方がいいんです。」といわれてしまった。
パラゴンが8年、そのほかの装置は20年近く使っているという。変更する気はさらさらないそうだ。パラゴンの調整だけで究極の音を出したいという。

確かにB&W802なんかは足元にも及ばないレベルである。A5がB&Wの100万倍だとしたら50万倍ぐらいはいってるかな。

しかし、久々に主張のある「オレの音だ」というのを聴かせてもらってスカッとした。「音の殺し屋店長」さん、本日は貴重な休日をお時間いただきましてありがとうございました。こんどはお店に遊びにいかせてもらいます。金BALLさんもおつきあいいただきありがとう。

2003.7.23
突然だが、金BALLさんのご尽力で明日、例の「音の殺し屋店長」宅を訪問することになった。私のA5が勝つか?、それともJBLの底力でパラゴンが勝つか?これは明日が楽しみだ。


昨夜はBigBlockのウーファー用のアンプをREFERENCET(シングル)、3600VZ、K-2、DC300U(ブリッジモノ×2)と一通り聴いてみた。
どれも一長一短でこれというのがない。あえていえばREFRENCET(ブリッジモノ×2)かDC300U(ブリッジモノ×4)であるが、現状では不可能だ。
とりあえずDC300U×2という最初期の布陣に戻ってしまった。REFERENCETはやはり一台では不満が残る。

ややこしい話だがウーファーが四発なのでいろんな組み合わせが可能なのだ。

@ DC300Uステレオ×2 ウーファー四発独立駆動
A DC300Uブリッジモノ×2 ウーファーパラレル4Ω
B DC300Uブリッジモノ×4 ウーファー四発独立駆動
C REFRENCETシングルステレオ ウーファーパラレル4Ω
D REFERENCETダブルステレオ ウーファー四発独立駆動
E REFERENCETダブルブリッジ ウーファーパラレル4Ω

この中ではCが一番情けない音がする。Bが一番荒っぽい。その次がEだ。Dが一番キレイで馬力もそこそこある。やはりDとEを気分で使い分けるのがもっとも良い。

考えてみれば、BigBlockを組んでまだ三ヶ月少々である。376から上はもうこれで十分というところまで来ている。あとはウーファーだけだからマシなほうであろう。
A5だって最初はイマイチだった。2Wayだからアンプの組み合わせはラクだろうというのは甘い考えで、ほとんどのアンプでウーファーはブンブンいうし、288は薄っぺらいシャンシャンした音しか出なかった。
いろんなアンプを順列組み合わせで試して上下845シングルでやっと落ち着いた。これは2A3シングルを515や288で試したら良かった。だが515にはパワーが足りない。そこにたまたま出物があったので二台購入したのがアタリだったのだ。

しかし、B電圧が1000Vもあるようなモンスターアンプを二台も使うのは精神的にも実際的にもツライものがある。古典的なレイアウトだし配線もごちゃごちゃしている。いつ壊れてもおかしくないような気がしてくる。固定バイアスだと845の劣化に応じて定期的に調整も必要だ。
それにシングルアンプ特有のふっくらした中低域がだんだん耳につくようになってきた。もっと固い、バシッ、とした低音が欲しいと思ってこの845シングルは引退させた。

今はご存知のようにマッキンMC7270ブリッジモノとELEKIT300Bシングルである。ELEKITぐらいだとお手軽だし壊れても別に気にならない。スペアを用意しておいて気軽に交換すれば良いだけのことだ。
MC7270もマッキンの中では不人気だからいくらでもかわりは手配できる。当分はこのラインナップでいけるだろう。


閑話休題・・・
このHPも少しレイアウトを変えてから三ヶ月近くになった。最近はトップページの更新もなおざりになってしまっている。
BigBlockをまとめるのと、このページの更新で精一杯というところである。そろそろまた手を入れなければならない。

こういう時はよそのサイトを覗き見してカンニングするのが一番だ。それで今晩はいろんなオーディオサイトを順番に覗いていった。
まあ、いろいろあります。大半はハイエンド系の「見てくれ第一、音は二の次」っていうのばっかしだが。

その中でも一番しょーもなかったのが  とかいうサイトであった。
中味は・・・ほとんど無い。キッチンの脇に置かれたメインシステムの写真と、リビングらしき部屋に置かれたテレビに付属するサブシステムの写真だけといってもいいぐらいだ。確かに表題のとおりの「音楽空間」である。空間がメインなのだ。

一応、SPはこの手のビジュアル系お約束のB&W802とLINNの値段だけは高いどうでもいいようなSPである。CDPはCD12だし、アンプもLINNのなんとかいう値段だけは一丁前のものが使われている。コストパフォーマンスは限りなくゼロに近い。サブシステムの国産DVDプレーヤーだけが画竜点睛を欠くといった感じで異様に目立ってしまっている。そこまでおしゃれにきめたいんだったら、写真撮るときぐらいどかせばいいのに、などと余計なことを考えてしまう。

建物は輸入住宅の典型のような造りで暖炉なんかもさりげなく写っている。まあ、ウチだって暖炉ぐらいはあるけどね。
しかし、こんなキッチンの脇にスピーカーやアンプなんか置いて、料理の油とかでコテコテになるのではないだろうか?それともこんなおしゃれでハイセンスなDINKS(死語か?)は外食ばっかしで料理なんぞはなさらないのか?

よく聴くジャンルはJAZZだと書いてあるが、ダイアナクラールやステーシーケントは断じてJAZZではない。というか女性JAZZボーカルなどJAZZではない。ケニーバロンだって日本の大手資本レーベルのいいなりのただのお手軽バンドマンだ。
まったく、こんなくだらないものを聴くだけのために大金を投じて、しかもそれを恥ずかしげもなく公開する神経にはあきれる。
だいたい歌を聴くのにそんな大掛かりなシステムがどうして必要なのだろう?その辺にころがっているラジカセで十分だと思うのだが。

こういう人種にとってはオーディオも音楽もファッションのひとつなのだろう。こだわりのLIVING SPACEにこだわりの家具調度。ついでにオーディオもデザインが良くて高そうなのを選んだらこんなんになりました、聴くのはオシャレなJAZZです、という典型だ。みんなまとめて住宅ローンに組み込めば、毎月の支払いは微々たるものだし。

私のようなテキトーな人間にとってこういう人々は天敵である。それもここみたいに夫婦仲良く攻めてこられては不快指数も10倍ぐらいにハネ上がるというものだ。
まったく、こういう神経質で細かいことに拘る融通のきかない人種は出世しないと相場は決まっている。一度JBLなりALTECなりを聴いてからJAZZがどうのとか言ってもらいたいものだ。

2003.7.22
今日はK-2を聴いてみた。あたりまえだが電源を入れてもなんの変化もない。ファンがないので静かなものである。残留ノイズもまったくでない。これは結構優秀である。
デザインは写真でみるほど良くはない。REFERENCEもそうだが、黒のつや消し塗装だとどうしてもプレステとかロクヨンのイメージになってしまう。このK-2は黒にターコイズブルーみたいなパネルがついているのでよけいに安っぽい。

音はREFERENCEや3600VZとかなり違う。中低域が盛り上がり下が伸びていない。だからドラムはそれらしく聴こえるが、エレキベースになると音が割れているかのようになってしまう。分解能がかなり劣る感じである。いろんな低音を鳴らしわけるといった領域には達していない。

これは案外A5とは合うかもしれない。映画館では10KHz以上の高域や50Hz以下の低域はあまり重視されていない。ホームシアターとは違うのである。
それよりドアの閉まる音とか、軍隊が行進するときの靴音とか、タップダンスのフロアの音とかの中低域が重視される。これは声の再生を第一に考えているためでもあるが。
この辺はちょうどドラムの音域と重なる。A5で聴くJAZZドラムのリアルさもこの領域の立ち上がりの鋭さにある。

515という超強力なウーファー(アルテックではバスホーンドライバと呼んでいた)にフロントロードホーンを組み合わせたA5の中低域の鋭さは、おそらく聴いたことがない人の想像を超えているだろう。
LE15Aのパラゴンや2220Bダブル+バスレフのベ○シーなんかで驚いていてはいけない。世の中には上には上があるのである。

思いっきり話が脱線していつもの自慢になってしまった(笑)。今晩はなぜかヒビノのサーバーが不調でHPにアクセスできないのでK-2の細かいスペックがわからない。
おそらくブリッジモノは可能だろうから、これなら案外使えるかもしれない。
U-Staition21にこの下のモデルであるK-1が2台で26万で出ている。K-1だとブリッジモノで1100W(8Ω)らしい。

2003.7.21


怒涛の試聴会から一夜明けて、HGさんのご好意により我家に届いているAMCRON K2と3600VZを出してきて記念撮影をした。3600VZが逆さまなのはご愛嬌ということで。
STUDIO REFERENCEは今日で返却だ。

夕方、オーディオユニオンにREFERENCEを返却し、空いたスペースに2台のアンプを移動した。
K-2はSP端子が一組しかないのでとりあえずパスして3600VZから試聴した。パラレル4ΩにするのにSP端子がダブルだとアンプ側で簡単にできるのだ。一組しかないとSPの裏に回ってジャンパー線をつながなければならない。ちょっと面倒なので後回しにした。

3600VZの電源を入れるとまずそのファンの音に度肝を抜かれる。ナゾ男氏から「掃除機の音」と聞かされていたが、私のイメージは「ドライヤーの音」であった。
2Uという狭いスペースにファンを押し込んでいるので小型ファンを高速で回しているのだろう。とにかくうるさい。
500Wぐらいの小型のドライヤーの音にそっくりである。クレルのファンも結構うるさいと思っていたがそんなレベルではない。クレルは比較的大型のファンを低速で回しているので低いうなるような音だが、3600VZは甲高い「ゴー」という音だ。これでは一般家庭ではとうてい使えない。

気を取り直してとにかく試聴する。ウチぐらいの音量だと音が出るとなんとかファンも気にならなくなる。
音はなかなか良かった。REFERENCEと比べると適度に緩めで柔らかい低音が出てくる。REFERENCEはとにかくカチカチに引き締まったタイトな音だが、3600VZはその辺手綱を緩めてベースなどをそれらしく聴かせる。かといってDC300Uのようなゴリゴリした感じもない。これなら普通のアンプを聴きなれた人にも違和感は少ないだろう。

しかし、このインプレを書くのに改めてヒビノのHPで調べて驚いた。この小さな筐体でなんと980W×2(8Ω)という驚異的なハイパワーを出すのである。高さなど2Uだから89mmしかないのに。
このVZシリーズは本来SR用となっている。とにかく大音量を出すことが第一の目的のようである。コンサート会場などで出す音は12畳ぐらいの室内で聴くのとはまったく条件が違うらしい。あたりまえだが、まず第一にパワーがないとアンプの保護回路が働いて使い物にならない。そしてハイパワー時にもしっかりした音が出ないと歌詞がよく聞き取れなかったり音程が不明瞭になってしまう。いわゆる「聴感上のSNが良い」というやつである。これは音が遠くまで飛ぶ、という意味でもある。
公称パワーが同じでも機種によって「音の飛び」がまったく違うという。この辺の優秀さがアムクロンの支持されるところらしい。

それにしてもアムクロンにはいろんなシリーズがあってなかなか理解するのが困難だ。K-2はファンレスで、映画館のように長時間使いっぱなしでもファンの故障によるトラブルの心配をなくしたモデルのようだ。REFERENCEはスタジオ内で使うから低速可変速度ファンを内蔵している。これは静かである。高域の繊細さも考慮に入れているらしい。そのかわり低域はやや大人しい。

ウーファーに使うには3600VZはなかなか良いと思った。REFERENCE2台で駆動することを考えるとコスト的にも三分の一ですむ。だがこのファンの音はやはりダメである。この回路をそっくり4Uぐらいの筐体にいれて大型低速ファンにすればいいモデルになるのに。すべてを両立するものはなかなか無い。K-2に期待してみよう。

2003.7.20

先日に引き続き、JBL2202Aを入手した。2ペアあれば(遠い)将来ミッドバスを追加するときダブルにもできるし、予備にもなる。これはエッジは布で、ボロボロになる心配はないがボイスコイルの摺れは起こり得るらしい。なんでも予備があるということは精神安定上よろしい。

などと・・・関係ない話から始まったが、ご承知のとおり今日は拙宅で大規模な試聴会が行われた。
参加メンバーはナゾ男氏、紫音さん、ピンキーさん、かくれさん、金Bさん、8BALLさん、関西からごんた伍長、bolice隊長という総勢8名であった。

いつものことであるが、最初の予定どおりにはいかず当日になると参加者がどんどん増えていく。これはそれだけBigBlockが注目されているということであるから悪い気はしない。今日も最初は4人ぐらいで小ぢんまりと行われるハズだったのがなぜか8人にも膨れ上がってしまった(笑)。

BigBlockについてはいろいろ注文も出た。特にガウス+アムクロンの低域には違和感を感じた方が多かったようだ。あと、定位の悪さや左右が離れすぎで中抜けとの指摘もあった。
個人的にもその辺はなんとなく感じてはいたところではある。が、定位や中抜けなどというのは今のところ眼中に無い、というのが正直なところだ。
まだまだ、ベースがどうの、シンバルがどうの、スネアがどうのといった音色を好みに近づけるのに精一杯というところだ。

ALTEC A5は時間の都合でbolice隊長、ナゾ男氏、紫音さんの三人にしか聴いてもらえなかったが、十分カルチャーショックを与えることができたのではないかと思っている。
例の「音の殺し屋店長」のところのパラゴンではないが、

「恐ろしいまでのリアルなホ−ンセッション(注 原文のママ)、聴いたことがないベ−スの生々しさ、打楽器の強烈な音像と速さ。。。
少しでも触れたら血が噴出しそうな激しく贅肉のないそれでいて豊かな熱い音。
切れ味は日本刀というより300個の手裏剣で一瞬で肉を切りさくような感じでしょうか?」


などというのがそのままそっくりあてはまるんではないか?と言い張っているのが理解していただけたと勝手に思っている(しつこくてゴメンなさいねY○Aさん)。

2003.7.19

某ハイ○イ堂に150−4Hなるウーファーが12万で出ていた。
150-4Cのフェライトバージョンだというが、寡聞にしてこんなモノがあるとは知らなかった。
E145の間違いではないのだろうか?それともE145のコンシュマーバージョンが存在して150-4Hといったのだろうか?
150系は昨日のME150Hもそうだが、なかなか腰の強い、いい音がする。JBLのウーファーでは唯一アルテックやガウスに対抗できるウーファーだ。これも四本あればガウスの代わりに使ってみたい気がするが、四本揃えるのは不可能に近いだろう。めったに見かけることはないし。

とここまで書いて思い出した。これはエベレストのウーファーであった。なるほど、これはあんまり出回ることはないはずだ。
しかし12万は高いんじゃないですか?フェライトだし。

2003.7.18
昨夜HAL氏よりメールが来て、なんと4344MarkUのウーファーをガウス4580に交換したという。


GAUSS4580

JBL2231AとGAUSS

4344MarkU純正のME150H



HAL氏が4344MarkUを購入したのは4月である。すでに275Ndは2440に換えられ、ウーファーのME150Hも2231Aに交換されている。4344では不可能だったドライバの2インチ化がMarkUでは可能だったそうだ。
ちなみにドライバの2インチ化というのは4343などの内蔵1インチドライバ+ホーンをボルトオンで2インチの375など+2311ホーンに入れ替えることである。
これがオリジナル4344ではスペースの関係で不可能だったのだ。(4343は可能)。MarkUでは再び可能になったのである。

4580というモデルはアルミのセンターキャップのついたJBLD130のようなやつである。私が隠し持っている5841のフェライト版である。
当然エッジは布でf0はそんなに低くない。だが結果は大変良好だったという。やはりJBL223○系の重いウーファーから交換するとガウスのキレのある(それでいて)重量感もある低音は新鮮に聴こえるようである。

交換にあたって相談を受けたのだが、ナゾ男氏の4350だとサンダーという電動研磨機で穴をほんの少し削らないと入らないということであったのでその旨伝えた。
だが4344MarkUではそのままなにもせずにすっぽり収まったそうだ。HALさんごめんなさい、サンダー代無駄な出費になってしまいました。

またまた古い写真などを二つほど。左はサブサブシステムで使っていたパイオニアSH-L5aである。20cmエッジレスウーファーにコンプレッションドライバによる2way。
ホーン開口を円にしてウーファーを同じ口径にするなど、なかなか気合の入ったシステムであった。

右は4344時代、LUXMAN M7、 CEC TL-3、 SPARK530、などが見える。

2003.7.17
昨日は夜中にブリッジモノに変更したのでそんなに大音量は出せなかった。今日は昼間(というか早朝ですな、世間一般の常識では)この状態で爆音を出してみた(笑)。
ちょっと音が硬すぎるような気もする。それになぜか残留ノイズが大きくなってSNが悪い。

以前のステレオ750W×4に戻すと、やはりこの方がSNはだいぶ良い。音量が大きいと硬さもちょうど良い。
日曜はおそらくこれぐらいの音量でいくだろうからやっぱりこっちの方がいいかな?ウーン、悩みだすとキリが無い。

ツイーターも久しぶりにガウス1502を出してきて2405と交換してみた。
これはやはり全然ダメ。2405のような繊細さがなく、下から上まで全域が歪みっぽくギスギスしたようになってしまう。
速攻で2405に戻すと、やはりこっちの方が音が柔らかくて落ち着く。

もしかしたらBigBlockにせよA5にせよ、とんでもない過激な音をイメージされてる方が多いのかもしれない。
実際聴いたことがあるのはBALL BROTHERSとHAL氏とZ氏だけだから幻のサウンドといってもいいかも。

だが中高域のでしゃばったキツイ音は好みではない。ホーンのエネルギー感は無くては生きていけないが、耳がつぶれそうなキツイ音はNGだ。
そのためのマルチアンプであり、A7をやめてA5にしたのもそのためだ。

そういう観点からすると当初の目的は大体達成できているとは思う。2440がキツイ4350と比べると大人しすぎると思われるかもしれないぐらいである。
問題はやはり低音である。だがこれは部屋の問題もあるし、アンプやユニットだけでは限界がある。紫音さんやナゾ男氏のところのように恵まれた環境になければなかなか難しい・・・とそろそろ事前に言い訳をしておかないと日曜日に何を言われるかわかったものではない。みなさんお手柔らかに願いますよ。

2003.7.16
STUDIO REFERENCEのマニュアルを見ていたら、ブリッジモノモードは「少なくとも4Ω以上でつかいましょう」となっていることを発見した。
いままでは8Ω以上でしか使えないと思っていたのだ。「4Ωより小さい場合はパラレルモノにしましょう」と書いてあるから4Ωならブリッジモノでいけるはずだ。

早速、ブリッジモノに変更して音出しをしてみた。ウーン、これは凄い・・・。
もうゴリゴリ、ガツンガツンの低音である。コーン紙をパンパン指ではじいた時のような歯切れのいい音がそのまま増幅されて出てくる。
ボリュームを上げるのがちょっと怖いくらいだ。金Bさんちのウイルソンではないがコーンが破れそう。

これがホントのREFERENCEの実力なのだろう。アムクロンにはPAや劇場用のもっと荒っぽいモデルもたくさんあるから、まだまだ上があるかもしれないが。
もっとも、人によってはつまったような伸びきらない低音という評価もあるかもしれない。ナゾ男氏や紫音さんのお好みとは違うような気がする。
しかし、他人を気にしても仕方が無い。自分がよければそれでいいのである。このまま日曜まで貸し出し機があれば、これでいってみよう。

さてさて、今日は8BALL亭のJBL4343だ。
最初に彼のために弁護しておくと、まだ弱冠22歳ではっきりいって○ビである(たぶん)。だから経験からいっても、資金面からいっても十分な鳴らしこみとはとてもいえない。

プリアンプがマッキンC34V、CDPがTEAC VRDS25、チャンデバがサムソン、パワーアンプYAMAHAプロ用(低域)KSA50(高域)というラインアップだ。
CDPとKSA50には問題はない。CDPなどこれぐらいのものでも十分だ。

問題はまず第一にチャンデバであろう。自慢だが私はチャンデバにはうるさい。
いままで安くていいのがないか散々試したが、残念ながらひとつもなかった。みんな音が痩せてギスギスした音になってしまう。
特に低域の質量感といったものがでない。これはチャンデバが主力製品だと豪語している某アンチハイエンドメーカーの製品も同じであった。
これほど「安物買いの銭失い」という言葉がぴったりあてはまるのも珍しいが、どうせ買うなら最低でもアキュフェーズF20からというのが結論であった。
だが情報ではRANEのチャンデバは悪くないとのことである。これは一度試してみなければと思ってはいる。

プリアンプも大いに問題ありだ。マッキンの古いプリは中高域がくすんで暗く、低域はゆるゆるである。古いJBLやアルテックにはちょうど良いが4343あたりとは合うとはいえないだろう。
ここはせめてC40あたりの近代的なサウンドが欲しいところである。

出てきた音ははたして事前の予想どおりであった。低域は「バスーン、ドスーン」といった感じで締りがなくキレもない。中域はギスギスして潤いに欠けるし高域はシャカシャカしている。
低域用のアンプをYAMAHAからアムクロンDC300Uに変更するとだいぶ締りが出てくるが、今度は上とのつながりが悪くて乾ききった無機的な音になってしまった。
C34Vのイコライザを多少動かしてみたが、大勢に影響なし。もはやこれまで、といった感じで三人の間に無力感が漂う。

これはたぶんプリやチャンデバを換えてもそんなには良くはならないだろう。4343などしょせんその程度のSPなのである。機材にお金をかけたからといってノーマルの434○で満足しているようならそれは耳が腐っている証拠だ。
ウーファーをガウスに換え、2420+2307を375+2311に換え、4WAYマルチで駆動すればマトモになるとは思うが、そこまでやれば大型ホーンも使いたくなってくるだろう。そうなると今度はこのこじんまりとまとまった箱が邪魔になってくる。

結局は最後はBigBlockのようになるのである、BigBlockはやっぱり偉い!というのが結論であった。

2003.7.15
昨日、このページを読んだかのようなタイミングでオーディオユニオンから電話が来た。「REFERENCEどうすか?」というものである。
事情を説明して日曜まで延長を頼んだがヒビノに聞いてみないとわからないという。さてどうなることか。
ダメなときはDC300U二台でいくしかない。こっちは荒っぽい音だが低域の迫力では上だ。

別ルートからの情報であるが、現在REFERENCETは在庫切れで二ヶ月待ちだそうだ。ということは私のが最後だったのだろうか?それとも私がもう一台買うようなそぶりを見せてるから押さえてあるのだろうか?

というわけで時間はどんどん過ぎていく。今日は二番目のナゾ男亭にいってみよう。

みなさんご存知だと思うので詳しいラインナップは省略する。要するにJBL4350VTをチェロパフォーマンス他で駆動するものと、JBL L300をやはり別のチェロパフォーマンスで駆動するものの2系統である。
アンプやウーファーが絶えず変化しているので音もどんどん変化しているようである。
今回は4350のウーファーが70Hzまでが136A、70Hzから250Hzまでが2231Aになっていた。L300の方はTAD1601bである。そういえば4350のウーファー以外はどのアンプで鳴らしたのだろう?
なんせ数が多すぎてよくわからない(笑)。

昨年11月に訪問した時はウーファーはガウスだったような・・・。アンプはマークレビンソンが中心だったと記憶する。
それ以外にも4350のネットワークもコンデンサの交換など相当手を入れられたらしい。

前来たときも思ったのだが、4350を二段重ねにした4350VTはそのスケール感の大きさに圧倒される。等身大よりもう少し大きめの音像ができ、目の前にステージがあるかのような錯覚に襲われる。
そしてお餅のようによく粘る低音である。2231A(と136A)なので十分下まで伸びているし、適度に柔らかくて聴いていて気持ちが良い。ヌケが良くて「ズンッ!」と寸詰まりになって体に響くことがない。
JBL223○系のウーファーでこんな低音は初めて聴いた。普通は制動が悪くて「ボンボン」響いたり、中低域が薄くて上とのつながりが悪いものなのだが。

70Hzで2分割しているのとチェロのパワーアンプが効いているのだろう。これならJBLのウーファーも悪くはないなと思った。

それに反して中高域はいまひとつであった。とくにシンバルが良くなかった。
シンバルテスト用に持参したビルエバンス「アット モントルー」の四曲目「ナルディス」をかけてもらったのだが、驚異的にクリアにオンマイクで録られたトップシンバルが汚く歪んでしまっている。
これを綺麗に再生するには細心の調整が必要である。我が家ではこれを何十回とかけていかにシンバルが綺麗に気持ちよく鳴るか調整してきた。

だが、中高域がネットワークを通る4350ではこれが限界かもしれない。いくら姑息な電気回路上のテクニックを駆使しても、パワーアンプからの電力信号にコイル、コンデンサ、抵抗を通していいはずがない。
コンデンサを交換して良くなったといっても相対的に良くなっただけであって、やはりパワーアンプ直結のマルチには適わないだろう。
もちろんマルチにすればそれだけでいいわけではない。そこから先には気の遠くなるような調整とアンプ、ユニットの順列組み合わせが待っている。だがナゾ男氏のような限界を極めようとしている人がここで終わっていいはずがない。

聞くところによるとマルチアンプにも挑戦したそうだ。だが結果は思わしくなかったという。4350のネットワークはやはり大したものだとしみじみ思ったという。
はたしてそうなのだろうか?最近わかってきたのだが低音がダメだと後はなにをやってもダメである。ボーカルもシンバルも弦もみんなダメだ。以前ダメだったのはきっとこの日みたいなウーファーの冴えがなかったからではないか?
今の低音をベースにすればマルチにすればきっと素晴らしい仕上がりになると思うのだが。

2003.7.14
うーん、困ったことになってしまった。昨日の朝、茨城に持参するため借りているREFERENCETをとりはずしたのだが、帰ってきて残り一台だけにして聴いてみるとこれが全然良くない。
おとといの夜まで出ていたキレのある重い低音も、張りのあるボーカルも、厚みのある艶々したシンバルもみんななくなってしまったような気がする。

我慢しきれなくなって夜中にクルマのトランクに入れっぱなしのREFERENCEを出してきて再度セッティングする。先日痛めた腰が心配だったが音にはかえられない、火事場の馬鹿力を出して一人で運んだ。
これはやはり相当違う。昨日までの音が復活したのにほっとするとともに、今度の日曜日のことが悩みのタネになってしまった。

借りているREFERENCETはいい加減返却しなければならない。かといってもう一台REFERENCEをすぐ購入できるわけではない。
20日の日曜日はboliceさん、紫音さん、ナゾ男さんの三人がウチを訪問されるのだ。日ごろからエラソウなことを言っていてブザマな音を出すわけにはいかない。うーん、どうしたものか?

なにかの間違いでずっとこのままにならないだろうかね?ヒ○ノの担当者がどうしようもないボン○ラで貸し出したことを一年ぐらい忘れているとか、外観がボロボロだから5万円で売りますとか、まあそういうラッキーはめったにないが。

さて、昨日の件だが(笑)、まずはGOLDEN BALL亭である。

↓の写真のようにウイルソンオーディオ システム5.1にGOLDMUND MM9.2 ESOTERIC P0s などなど総額にすると1000万を越えるラインナップである。
背面には自作のQRDもどきも設置されているが、残念ながら部屋が四畳半と狭いし和室である。

ウイルソンシステム5.1を目の当たりにするのは初めてだ。実物は写真でみるよりいっそうコンパクト。写真はいつ見ても「ブサイクやなあ」と思っていたが、実物を見てそれを益々確信した。
とても300万もするスピーカーには見えない。ユニットはすべて既製品だし箱の仕上げも別に普通である。箱の材質や構造、ネットワークにお金がかかっているのだろうが、これでは50万といっても誰も驚かないだろう。

THE CARSを聴かせてもらう。いきなりボーカルが背面のQEDもどきの中からでてきて面食らった。なるほどこれが音場が後ろに広がるというやつか。
しかし90センチぐらいのツイーターの高さから上には音像がまったくない。小人のCRASが歌っているようになってしまっている。ギターもドラムもみんな左右上下スピーカーの枠の中にこじんまりと納まってしまう。等身大の音はとても出ない。
1kHz-4KHzあたりに明確なピークがあって少しボリュームを上げるとうるさくて聴いていられなくなった。反対に1KHz以下がへこんでいるのだろう、スネアやボーカルが引っ込んでしまう。

低域は柔らかい。だがフワッとした感じではなくネトっとしたねばりのある低音だ。だからロック系の重い低音はなかなかうまく聴かせる。だがJAZZはダメである。これではひきずり過ぎで4ビートのノリが出ない。
このウーファーはパワーを入れすぎたらエッジとコーン紙の間が剥がれてしまったらしい。補修用の新品は1本10万円だそうだ。
笑ってしまうような値段だと思いませんか?10万あればビクターのSX-LT55というダブルウーファーのこれと同じようなのがペアで買えてしまう。出てくる音だって普通に聴いていればそんなに変わるところはない。先日ヨドバシカメラでこれを試聴して値段のわりにいい音がするので感心してきたところである。

こういう自称「ハイエンド」の世界では10万円が千円ぐらいの感覚なのだろう。原価がどうのこうのなど関係ない。なんでも最低10万円単位でどんぶり勘定で決めているに違いない。100万で苦労して3倍売るより、300万にして箔をつけて余裕で商売しようというのに違いない。

聴く前は「ひょっとしたら凄い音が出て腰を抜かしたらどうしよう」なんて思ったが杞憂であった。やはり15インチウーファー+ホーンとは異質の世界である。それにしてもP0sがもったいない。これ、ウチに持ってきたらいい音するだろうな。

2003.7.13

今日は予定どおりGOLDEN BALL亭、ナゾ男亭、8BALL亭を訪問してきた。上の写真はこの順番に並べたものだ。おのおのの感想については後日ゆっくり書きたいと思う。
今日はハードスケジュールで少し疲れた。

2003.7.12
明日は茨城遠征だ。最初はDW'Sで知り合った8BALLクン宅に行く予定だったが、盟友のGOLDEN BALLさんにもお招きいただき、もうひとつ行くところもでき、あっというまに三軒を訪問することになってしまった。

AMCRON DC300Uを2台とSTUDIO REFERENCE1台を持っていく。DC300UをJBL4343のウーファーに、STUDIO REFERENCEで4343全域駆動を試してみたい。特にSTUDIO REFERENCEの中高域がどんな音なのか興味があるのだ。

またまた古い写真が出てきた。96年型キャデラック コンコース エグゼクティブ。96年から99年まで三年間乗った。キャデラックはやはりこの伝統の縦長のテールランプが良い。

2003.7.11
昨晩大いなる期待をもって出かけたマッコイタイナートリオであったが、結果は最悪であった。
時間がなくて開演10分前にいったのがマズかった。ほぼ満席で入り口付近の壁際の四人がけのテーブルに相席で座らされる。向かいには二十歳ぐらいの若いカップルがエラソウにワインなんぞを飲んでいる。

驚いたことに、これだと壁に向かって座るようになっているからステージに背中を向けることになるのだ。なんじゃいこれは、オレはステージ見に来たんやど、メシ食いにきたんちゃうでホンマに。



アタマにきたので、案内してくれた目つきの鋭いスキンヘッドのディスコの黒服みたいなにいちゃんの目の前で座席をぐるりと回転させてステージの方にむけた。このにいちゃんも向かいのカップルも露骨にイヤそうな顔してたが平気である。
おんなじ金払ってるのになんでこんな変な席に座らされるねん、と気分はこの時点で最悪であった。

回りを見渡すとやたらワインのビンが目に付く。いつからかこういうところではワインなんぞをお洒落に飲むのが普通になったのか?「お飲み物は?」ときいてきたので「クルマできたし水!」というと「ペリエとなんとかがありますが?」としつこい。
「普通の水でエエよ」と言ったら、やっとマトモな客ではない(笑)と思ったのか退散していった。

とにもかくにも演奏が始まったが今度は音が悪い。スペースは50m×30mぐらいなのだが、端の後ろだと完全にPAの音しか聞こえない。
家で聴いている音量の半分ぐらいしか聞こえないし、スピーカーがJBLのPA用だし、これではまったくなんの取り柄もない。

前回行ったブラッドメルドーはドラムスのまん前で聞いた。これでちょうどウチで聴くのと同じぐらいの音量だった。10m以上離れてはまったくダメだ。安モンのオーディオ装置をうるさい店頭で聴いているようなものである。



演奏内容はというとこれもあんまり良くなかった。マッコイタイナーはJAZZTEDでデビューした時からほとんど聴いているが、最高の演奏だと思うのはジョンコルトレーンの「マイフェイバリットシングス」でのソロぐらいである。
これは何百回聴いても飽きない素晴らしいソロであった。その後のインパルス時代もまあまあだったが、コルトレーンの元を辞してからは何がやりたいのかはっきりせず、そのままスランプのまま現在に来ているようだ。
オスカーピーターソンばりの早弾きをやろうとしてもテクニックがついていかない。菅野沖彦氏が「マッコイタイナーのピアノがちゃんと録れたレコードはない」と言っていたが、これは録音が悪いのではなくタイナーのタッチが汚いからだというのがよくわかった。

共演のジョージムラーツも元気がなかった。乾いたすこしこもり気味の音色はあいかわらずだったが、日本馴れしてしまったのかお手軽にソロを奮発すれば良いと思っているようで全然やる気がみられない。
もしCDを買ってきてこんな内容だったら一回聴いて終わりというパターンだ。おまけにCDより音が悪いときている。

そしてなによりも許せないのがたった1時間で終わりだということだ。なんでそんな短いのか?普通は2時間ぐらいはやるだろう。
正直なところ30分で飽きてきて「早く終わらないかな」と思っていたのだが、それにしても8000円も取って1時間では話にならない。

ブルーノートは最前列じゃないとダメだ。だがそのためには3時前に行って整理券をもらわなければならない。そして6時の開場と同時に入場して7時までじっと待っていなければならない。
4時間以上も無駄な時間を費やさなければならないし、結果がこんな手抜きの演奏では洒落にもならない。やはりJAZZは家で聴くのが良い。

2003.7.10

おととしの12月以来だから、約一年半ぶりにゴルフに行ってきた。その間クラブは一度も握っていない。練習場は、、、たぶん五年は行ってないなあ(爆)。

ところが今日は夜、青山ブルーノートへマッコイタイナートリオを聴きに行くことになっているから時間があんまりない。いつものように夕方までのんびりやっているわけにはいかない。
そこで予約のときに朝一番のスタートにしてくれるように頼んだ。朝一は8時30分スタートだという。
それでは遅い。別にグリーンの準備さえできればスタートは可能なはずだ。そこで7時半に集合して強引に8時にスタートすることに勝手に決めてしまった。

予定どおり(笑)7時半にゴルフ場に集合し、8時スタートにしてくれるよう支配人と交渉する。
「グリーンの準備がぎりぎり8時15分までかかるから、それでかんべんしてちょ」というので妥協したふりをしてOKをだして、しらん顔をして8時からラウンドする。
18ホールぶっとおしでラウンドして11時半終了。さっき帰ってきた。

なにも練習などしていないし、一年半ぶりということでスコアは推して知るべしである。それでもパーが四つも取れたのだから良しとしよう。
今日はいまから東京遠征だ。

2003.7.9

おフランス製JADIS JA30が届いた。EL34pp A級30W。だがこれは出力管が6550Cに変更になっている。EL34/6550C/KT-88/6L6などは互換性があって差し替えが可能だ。
かねて噂には聞いていたが電源トランスのでかさには驚いた。両手に持つと電源トランスの側だけが重すぎて傾いてしまう。

EL34ppのアンプといえばmarantz model8Bを筆頭にダイナコや上杉などがある。こういう五極管(またはビーム管)のアンプでは以前KT100ppの中国製スパーク530というのを使ったことがある。
どちらかといえば繊細さよりも中低域の馬力で聴かせるタイプというイメージだった。これはどんな音をだすのだろう?
とりあえずいちばん相性の良さそうな515Bに使ってみようと思う。

いつものようにラックの裏に回ったり、MC7270の上からドライバーでSPケーブルをはずしたり、汗だくになりながら515BとJA30を接続した。
電源を入れる。お店の人から「ポチっとノイズが出ますよ」と聞いていたのだが、予想に反してなんのノイズも出ない。
一番の問題の残留ノイズもほとんど聴こえない。

期待をもって音出しをしたが、これはダメであった。一時間程あっためてから試聴したが緩くて話にならない。球のアンプの特徴がモロに出ている。ポールチェンバースのベースがボンつくし、ソニークラークのピアノも角がとれて丸くなってしまう。
フィリージョーのスネアも張りが無くなる。A5の良いところをことごとくスポイルするような音になってしまった。

早々にあきらめて515BはMC7270に戻し、こんどはJA30を288-16Gに接続する。
マルチアンプでアンプとSPユニットが直結されるから、新しいパワーアンプを接続したら最初に電源を入れるのは結構緊張する。

ヘンなノイズが盛大に出ればコンプレッションドライバがとんでしまうのではないかと心配になるのだ。

電源投入時のポップノイズなどは無く、無事電源は入った。だが今度は残留ノイズが結構でる。
音楽が鳴っている時はまったく聴こえない程度だが、無音時にははっきり「ジー」と聴こえる程度だ。これは事前に聞いていたとおりである。

肝心の音だが、これはそんなに悪くはない。だが直熱3極管である845や300Bや2A3シングルのような瑞々しさというか厚みというか艶はない。
ごく普通の音である。もちろん相性の悪いトランジスタアンプのような薄っぺらい音ではないが、どうしてもこれを使わなければいけないというほどの魅力には欠ける。

TU-873+288-16GやAUDION+2450Jのような「これしかない」というところまではいかない。6550CではなくEL34だと違うかもしれないが(6L6だともっとマイルドになるだろうし)、そこまでトライする気にもなれない。そんなヒマがあったらTU-873の300BをWEなどに差し替えてみる方がよっぽど有効だろう。

JA30はつくりも立派でゴージャスだし、定価も80万以上した高級品である。TU-873の安っぽいつくりとは雲泥の差である。正直、手元に置いて使ってみたい気にはさせられる。
だが肝心の音に魅力がない。明日は2450Jなどにもつないでみようと思うが、はたしてどうだろう?

2003.7.8
愛車のキャデラックSTSが一年点検のため芝浦のヤナセに入庫している。別に不具合は無いがルーティンの部品交換などをするのだろう。
代車にオペルアストラとかいうのが来たが、これで通勤するのはちょっと情けないのでベンツC200で行くことにした。

4600ccV8、303psのSTSと一緒にするのは可愛そうだが、いかに天下のメルセデスとはいえ2000cc直四、135psでは走りに余裕がない。
一応5速ATにして一速をローギアード化して出足を稼いでいるが、一杯一杯である。普通に発進するだけで6000回転のレッドゾーンに入ってしまう。

それに二速と三速の間が離れすぎていて、交差点などを徐行しながらノンストップで曲がると三速のままでまったく加速しない。
アクセルを五分の四ぐらい踏んでもジワーっとしか加速せず、床まで目一杯踏んで二速にキックダウンしないとダメだ。
そして二速に落ちたとたんレッドゾーンまでいっきに加速する。といってもローギアードなのでたいしたスピードは出ていないのだが。
というわけで今日はイライラがいつにも増して増幅されているのだ。


オーディオもそうだが、クルマの世界も日本は矛盾にあふれている。
ベンツなんてその典型だ。高速をいかに快適に速く走るかを目的に開発されているのだから、平均時速が20km以下(キャデラックの車載コンピュータによる私の場合)の日本で合うわけがない。
トロイ出足、スローなステアリング、しかも重い、そしてわざわざ戻さなければセンターに戻らないステアリング、重いアクセルなど欠点を上げればきりがない。
最悪なのが右ハンドル車で、アクセルリンケージの取り回しが悪いためアクセルがまるでオンオフスイッチのようになってしまっている。

あっ、別にベンツがキライなわけではない。そのへんは誤解なきよう。すっ飛ばすには最高のクルマです、これは。

まあ、しょーもないのはボルボだ。たいしたクルマでもないのにボディのデカサと宣伝でのしあがってきた典型である。
オーディオでいえばLINNみたいなもの、これでもか、というほどの宣伝やマスコミ操作でイメージを作り上げてきた。

古くはボルボを何台も積み上げていかにボディが頑丈かのPR、これはボディを特別に補強していたのがバレて問題になった。
お次は850、これも衝突安全基準に達していないのをこっそり隠していて、あわててV70にモデルチェンジしてごまかした。
そしてヨーロッパなどの高級リゾート地にヒョーロン家を招いての試乗会。ファーストクラスに乗せ、高級ホテルに泊めさせ試乗会を催す、これで悪い記事が書けるはずがない。

こうして日本ではボルボは頑丈で安全な高級車ということになってしまった。実際はたいしたことないのにね。

笑ってしまうのは、「ぶつかったら相手のクルマはべっこりへこんだが、自分のクルマはなんともなかった。さすがボルボはエライ。」というやつだ。こんな大嘘をよく平気でかけるものだと感心してしまう。
バンパーにしろボディにしろ、つぶれることで衝突エネルギーを吸収するのだから、カチカチでびくともしなけば運転者はあの世行きである。いくらボルボがしょーもないといってもこのへんはクリアしているに決まっている。それをいくら自慢したいからっていって「全然へこまなかった」などとよくこんないいかげんなことが書けるものだ。

こういう輩はどこにでもいますよね。JBL434○だからJAZZ最高とか、マーク(レビンソンのことをこんな風に呼ぶのは気持ち悪いからヤメテ)にしたら衝撃の音が出た、とかなんでも大げさに言いたがるのが。そんな毎週毎週衝撃を受けてたら普通は身がもちまへんで。感受性が異常に豊かなのか、まったくのアホなせいで環境にダマされやすいのか、他人をまどわすようなことをエラソーに言って回るのはやめてもらいたいものだ。

2003.7.7

左のようなJBLホーン用のバッフルを手に入れた。
JBLの主なホーンであるHL91、HL92、HL93などにぴったりはまる(はず)の穴があいている。

以前にもちょっと試したのだが、2450Jの代わりにLE85+HL92を使うとなかなか良い。良いのはわかっているのだが1インチドライバというのに抵抗があってずっと使っていない。
BigBlockの上に置きっぱなしになっている。

2.5KHzから上に使うのだからバッフルはあまり必要ではないかもしれない。それとも効果はあるのだろうか?
今から早速試してみようと思う。

早速セットしてみた。上の写真はこんどはSHARP SH-53で撮影した。だが、やっぱり画質は良くない。
下のSONYと傾向は違うが程度はいい勝負である。

LE85+HL92なのだが、予想に反して全然ダメな音だった。変更したとたんにエネルギー感がいっきになくなってしまう。
レベルを上げてもうるさいだけでシンバルの厚みがまったくでない。前回とはまったく逆の結果になってしまった。

思うにこれはアンプがKSA50からAUDION 300Bに代わったせいだろう。相性が悪いということである。
だが、今日の実験で初めて2インチドライバ(2450J)がいかに強大なエネルギーを持っているかを実感したような気がする。
屈託なくのびのびと音が出てくるのである。2450Jに比べるとLE85はちょっとよそよそしい、なにか遠慮したような鳴りっぷりだ。

しかし、こうしていろんな組み合わせができるのだが、こう音がコロコロ変わるようでは落ち着いて音楽を聴いていられない。
だが、まだ組み合わせはあって、もうひとつ実験したいのは、2405にかえてLE85をツイーターとして使ってみることだ。

2405は悪いユニットではないが、どうもあの形が好きになれない。LE85+HL92のようないかにもコンプレッションドライバ+ホーンの方がカッコが良い。
これもアンプからきているケーブルをつなぎかえるだけだ。早速やってみることにする。

2003.7.6
借りてきたREFERENCETだが、聴き込んでいくとなんかちょっとおかしいのに気がついた。
こっちだけやたらレベルメーターのLEDが元気よく点灯する。ウーファーもこっちだけたまに「ブー!!」などと腰砕けのように共振する。
一ヶ月前に借りたときは別になんともなかった。もっともこの一ヶ月で相当手荒く扱われたようで、フロントパネルのラッカー塗装も剥げ剥げになっている。先月はキレイだったのに。

確認の為、これ一台で鳴らしてみた。どうもやたらゲインが高いようで、購入したREFERENCEと全然違うではないか!。
故障なのだろうか?しかし故障でゲインが大きくなるとは考えられない。仕方がないのでマニュアル(英語)を読んでみる。

INPUT SENSIBITYという項目があった。やはりプロ機だからゲイン(入力感度)の切り替えはあるのだ。
これによると出荷時は26dB、これを必要に応じて1.75V、0.75Vに切り替え可能と書いてあった。ゲイン26dBとは4.0Vに相当するとか書いてあるように理解したがホンマかな?
入力感度が4.0Vとは相当低い。それとも出力が750Wもあればこんなものなのだろうか?

これを切り替えるには裏面の「PIPモジュール」をはずして、はずした穴の底にあるスイッチで切り替えるらしい。PIPモジュールというのはPCのパソコンの増設スロットのようなもので、標準ではXLRメスコネクタのついたFXというモジュールが入っている。このほかにオプションでチャンデバを内蔵したものやXLRオスコネクタのものやフォーンジャックのものなどいろいろある。

とにかくPIPモジュールをはずしてゲインスイッチを確認すると、はたして1.75Vになっていた。これを26dBに戻す。
これで再度一台だけで鳴らしてみるとOKのようだ。厳密にいうとまだちょっとこっちの方が元気がいいような気もするが、まあ許容範囲だ。

やれやれである。これでやっと本来の750W×4の音が聴けるということだ。

スティーリーダンはこのところ聴きすぎて飽きてしまったので、最近はリーリトナー「イン リオ」という軟弱なCDを試聴に使っている。録音は非常に良い。

やはり一台の時より数段引き締まって気持ちの良い低音だ。バスドラのシビアなところもふやけることがなくウーファーがほぼ完全に支配下におかれている。このため一台の時よりレベルを絞り気味にしても低音不足で欲求不満になることがない。
低音がカブらなくなってその波及効果で中域がクリアになり、ピアノやシンバルがますます繊細に響くようになった。

やはりこれは最高だ。紫音さんところのように10tのプレス機がドーンドーンと落ちてきているような低音も悪くはないが、このハイスピードのキレのいい低音は15インチの大口径ウーファーからはなかなか得られない。

調子に乗ってTU-8730を376につないでみた。
右の写真は最近の部屋の様子である。なんでも出しっぱなしなので非常にちらかっている。
これはSONY so505iで撮影した。やはり普段使っているnikon coolpix 990にはまったく敵わない。
発色も悪いし、解像度もずいぶん劣る。携帯ではやはりこんなものか。

TU-8730とKSA100の比較であるが、やはりクレルの方が圧倒的に良い音だった。
500Hz−2.5KHzという帯域は正直いってよくわからないところだ。500以下だと楽器や声の基音の領域だし、2.5K以上だといわゆる「高い音」でわかりやすい。
だが1/3オクターブで変化するサインウエーブなどで聴いてみると500ぐらいですでに「高い音」であるのがわかる。

1KHzになるともう立派な高音である。だからこの領域も大事なのだ(あたりまえか?)
というわけで376との相性ということになるとKSA100の方が圧倒的に良かった。この違いは非常に大きい。

クレル初期モデルとホーンドライバが相性が良いのは前からわかっていたつもりだった。だが2450JとKSA50はいまいちだった。結局クレルが出す瑞々しい音というのはこの領域だということのようだ。

2003.7.5
ELEKIT TU-8730が届いた。とりあえずAUDION SILVER NIGHT 300Bと入れ替えて比較してみた。

以前から使っているTU-873と比べると、外観はシャーシー上面がクロームメッキから黒のつや消し塗装に変わった程度である。この辺はコストダウンが図られているようだ。
情報によるとトランス(出力?)が多少大きくなっているそうだが、見た限りでは不明である。まあ、おそらくほとんど変更はないのではないか?
今気がついたがインシュレーターが前ひとつ、後二つの3点支持から一般的な4点支持になっている。

使われている真空管は300Bと6SN7GTである。今回のTU-8730には前オーナーの趣味で、チェコ製のJJ(写真左)と中国製のゴールデンアエロ(写真右)の二組の300Bと標準の中国製(写真左)とアメリカ製のやはりゴールデンアエロ(写真右)の二組の6SN7GTが付属してきた。もとから付属している中国製300Bはついていない。

とりあえずJJ製300Bと標準6SN7GTをつけてAUDION SILVER NIGHTに換えて聴いてみた。ゲインが低く8dBも上げないとバランスがとれない。
ウーン、ちょっと薄めの音だ。AUDIONのくっきり艶やかというのと比べると少し暗い感じである。ALTEC288-16Gの時は逆にAUDIONだと隈取りがきつすぎると感じたのだが2450Jだとちょうど良い。これはAUDIONの方に軍配が上がる。
二時間ほどTU-8730で聴いてAUDIONに戻すと、ボーカルの滑らかさやピアノの響きの艶やかさがはっきり感じられる。相性とはげに難しいものだ。

明日は376用のKSA100のかわりにTU-8730をつないでみよう。ひょっとしたら大当たりかもしれないし。

2003.7.4

ついにステレオサウンド第2号を入手した。これであとは創刊号だけだ。

某ダイ○ミック○ーディオには恐ろしいことに「音の殺し屋店長」とかいうのがいるらしい。「音の殺し屋」とは意味不明の日本語であるがとにかくすごそうな名前ではある。
この店長がJBLパラゴンを使っているのは知っていたが、その出す音について某サイトに書き込みがあった。

「恐ろしいまでのリアルなホ−ンセッション(注 原文のママ)、聴いたことがないベ−スの生々しさ、打楽器の強烈な音像と速さ。。。
少しでも触れたら血が噴出しそうな激しく贅肉のないそれでいて豊かな熱い音。
切れ味は日本刀というより300個の手裏剣で一瞬で肉を切りさくような感じでしょうか?」


ほー、これではまったくウチのA5と同じではないか。そうするとこのパラゴンのウーファーは150C−4なのか?まさかLE15Aじゃないだろうな?
LE15Aのパラゴンで驚いているようなら、この書き込み者が日ごろどんなしょぼい音で聴いているか想像がつくというものだ。

まったく、いつまでたってもなくならないのがこういう手合いだ。耳が腐っているのか、趣味が悪いのか、センスがないのか、あんたお客だろう。お客が店長にゴマすってどないするねん。
そりゃパラゴンの方がB&Wより10万倍ぐらいはいい音するのは間違いない。なんたって375を搭載してるのだから。だがこんなまるで宇宙の果てを見てきたかのような大袈裟な表現がどうして恥ずかしげもなくできるのだろう。

ようやく借りてきたREFERENCETのセッティングが終わった。HGさんによるとREFERENCETはモノラル4Ωには対応していないという。
ここはガウス4発独立駆動するしかあるまい。750W(8Ω)×4だ。ちなみにいままでの一台の場合は1095W×2(4Ω)になる。
ここで計算がややこしくなってくる。ダブルウーファーをパラレルにつなげばインピーダンスが半分の4Ωで能率は倍の100dB(ガウス単体だとだと97dBだから)。
独立駆動だとインピーダンスは8Ωで能率は97dBのまま。

つまりREFERENCE一台だと1095Wで能率が100dB、二台だと1500Wで能率が97dBという計算になる。ホンマか?これだと一台の方がレベルが高いことになるが。

自慢の(笑)Y-CABLEで入力を二つに分離し、4発のガウスをそれぞれ2台のREFRENCETの四つのチャンネルに接続する。
とりあえずウーファーのレベルを3dB絞って音を出してみた。だがこれは明らかに低域が出すぎ。5dB絞る。こんどはちょっと低域が薄い。4dBで落ち着いた。
やはり上の計算はどこか間違っているのだろう。だいたい4Ωなんてインピーダンス自体がなにか得体のしれない気持ち悪い数字だ。16Ωぐらいの方が精神衛生上よろしい。

肝心の音だが予想どおり圧倒的なスピードである。スパンっと音が立ち上がってスーっと消える。しかも一台の時より数段太い音だ。
DC300U4台の時と同じようにエレキベースのあのごついスチール弦がさらに4倍ぐらい太くなったような感覚がする。
ガウスのコーン紙がパンパンに張っているようだ。600Wの入力に耐えられるというガウスですら危ない感覚に襲われる。

生音のスピードに等しいウーファーなど存在しないだろう。ということはここで必ず原音からデフォルメされていることになる。ということはウーファー用のアンプはいくらハイスピードでも良いということになる。1095Wだの1500Wだの、出力はこの際関係ない。いかに重いウーファーをグリップして放さないか、ここが生楽器の音に近づくポイントのような気がする。

TWIN REFRENCEの感想はまあ予想どおりというか、やはり悪いわけはない。ちょっと心配だった電源も同じ電源タップから二つを給電しているが特に問題なさそうだ。
ひたすらゴリゴリ硬くハイスピードな低音が好みである。それにはこのAMCRONのようなアンプはぴったりである。

紫音さんは「低音を緩めて、しかも芯のあるようにするのが難しいんだよね。ゴリゴリさせるのは簡単」と言っていた。
だがそれは私の求める方向ではない。低音は硬ければ硬いほど良い。それでいて下まで過不足なく伸びている。そんな音の片鱗をガウス+AMCRONは見せてくれる。

2003.7.3
おとといオーディオユニオンにAMCRON REFERENCETの貸し出しを頼んだら、今日早速お店に届いたので引き取ってきた。
ところがクルマから降ろして玄関まで運んだところで腰がズキっ。これはいわゆるひとつの「ぎっくり腰」というやつではないか?
背筋を伸ばすと痛くてしようがない。前かがみじゃないと歩けなくなってしまった。これでは部屋まで持ち込んでセッティングどころではない。

明日は手伝いの人手もいるはずだからなんとかなるだろう。というわけでツインレファレンスTによる750W(8Ω)×4の試聴記は明日のお楽しみとなりました。チャンチャン!

かわりに懸案のアルテック515BをFAST M300Uにつないで聴いてみた。
MC7270×2と比べるとゲインが高く、5dBほど高域を上げてバランスがとれる。一聴して太くてごつい低音だと思った。
しかし少々低域過多ぎみではある。ベースの開放弦になると「ボワーン」と風呂場で聴いてるようになってしまう。だがこれ以上高域のレベルを上げると中域が出すぎてピアノがカンカンいう。
もうすこし上の領域は引き締まってしかもごつい、いい音がでているのだが下の方が押さえがきいていないのがなんとも惜しい。
例のヴァンゲルダー+ポールチェンバース+リマスター(紙ジャケ)の最悪組み合わせだとベースがボンつく。2235Hまではいかないがガウスよりちょっとマシかなという程度になってしまう。

このM300Uもいいかげんオーナーにお返ししなければならない。今週一杯はこれで聴いてみてもう一度レポートすることにしよう。
しかし、SPのドライブ力とは何をもっていうのだろう?AMCRONのようなアンプもいいし、正反対の300Bシングルで鳴らす515Bも悪くはない。だが一般常識的には300Bシングルがドライブ力があるとはとても言えないだろう。
アキュフェーズのM8000やP7000という最新のアンプも試聴会で聴いたのだが別に何の感動もなかった。ただ単にきれいで普通の音としか感じられなかった。
こんなアンプをなにかの間違いで買ってしまって、おまけにSPをB&Wなんかにした日には3日で飽きてしまうに違いない。

アンプ選びはスピーカーより数段難しいかもしれない。

2003.7.1

SONY so505iとSHARP SH-53。画面はもちろんハメコミ合成ではない。
左の写真はSH-53で撮影したもの。

久々に(笑)自慢話をしよう。先日のdocomo SONY so505iに引き続いて、こんどはJ-PHONE SHARP SH-53を入手した。これも100万画素のCCDを搭載したメガピクセル携帯である。
撮影画像もなかなか素晴らしいものであるが、それよりいいのは内蔵液晶の綺麗さだ。CGSillcon液晶とかいうのだが明るさといい、発色といい、解像度といい、こんなキレイな液晶画面は初めてだ。so505iをはるかに凌駕している。早速AMCRONの画像をPCから取り込んで待ち受け画面にした。

2003.6.30
お気づきの方もいらっしゃるだろうが、このページの下のほうの画像がすべてとんでどこかにいってしまった。
仕方がないのでひとつひとつ登録し直してFTPで転送している。しかし数が多すぎてすこしやっただけで挫折してしまった。
きっとこれはSTONESか、SHUKSか、PIPPINか、SISか、その他誰か私に「誹謗中傷」されたモノの呪いに違いない(笑)。
まあ、少しずつ復旧するとしよう。

BigBlockは昨日のセッティングが好調だ。これなら376も300Bで、ということでヤフオクでエレキットTU-8730を落札してしまった。
これは288-16Gで良かったTU-873のマイナーチェンジ版だ。トランスが少し大きくなるなどの改良が加えられているらしい。
おまけに300Bはチェコ製のJJと中国製のゴールデンアエロとかいうのがついてくるらしい。標準の中国製300Bよりいいらしいからこれにも期待は大きい。

2003.6.29

ウーン、何から書いたらいいのだろう。今、心の中はちりぢりに千切れている。

正直、欠点は山ほどある、と思った。それを書いてケナスことはたやすい。しかし、これのどこが間違っているのか?
紫音さんのサウンドは初めにJBLありき、そして初めにブラックミュージックありきである。
JBLが大好きでブラックミュージックが大好きで、そのために地下室までつくり、装置を選んできたらこうなったというわけである。
そこには他人の入り込む余地など微塵もない。だからJAZZベースがどうのこうのとかオーケストラの弦がどうのこうのというのは最初から話の入り口が間違っている。


低音が重くて押しつぶされそうな圧迫感がある。やはり2235Hの(私の)イヤなところは盛大に出ていた。だが紫音さんはこの低音がお気に入りなのだ。寄せては返す波のように漂いウネる低音。ズドーン、ボワーン、「生き物のようでしょう?この低音。これは2235Hじゃないとでないんですよね。4350より4355が好きなのはここなんですよ。」
紫音さんは確信を持ってこう言い放たれたのであった。
それにしてももの凄い大音量だ。能率97dBの4355をもってしてもパワーアンプがときどきクリップして音が一瞬とぎれる。紫音亭に到着した時も、前の道路のエンジンかけっぱなしのクルマの中までズーン、ズーンと音が侵入してきた程である。コンクリートで固められた地下室なのに。

低音の吸収対策はなされているのだろうか?SP背面にはラスクが一面にすえつけられているが側面や背面はなにも無い。多分コンクリートのむこう側に吸音材がたっぷり入っているのだろう。それでも不十分な感じではあるが。ラスクも「低音まで吸収する」というふれこみだが効果の程は疑問である。もちろん無いよりはマシだろうが。

持参したいつも聴いている「スティーリーダン」や「ゴンサロルバルカバ」などのキレのいいCDをかけていただいた。やはり低域の重心がグッと下がって聴こえる。だが私が拘っているベースやスネアのスピード感は無理というものだ。これは自宅でも試したことのあるクレルのせいもあるだろう(KMA200とKSA100を一緒にすな!といわれそうだが)。

部屋中に飽和状態の低音のせいか中域は引っ込んで聴こえる。ボーカルがうまく聴き取れない。それに以前私が4355を使っていた時にもさんざん感じた中高域のきつさ(汚さ?)はパワーアンプがKMA200Uをもってしても変わりがなかった。そのせいで私はマルチアンプにいったのだが。

以前オスカルさんが紫音さんの音を評して「バイオリンがエレキバイオリンに聴こえる」と評したらしいが、たしかにそんなサウンドではある。これでは高価なメトロノームのCD、DACのご利益などまったく出ていないのではないか?

とかなんとか言っていつもの調子でケナシそうになったが、最初に書いたように紫音さんの求めている音の方向はまったく別のところにあるわけで、他人の私がとやかくいう筋合いのものではない。メトロノームだって音よりそのスタイルで選んだのだろうし。
ご自分でもいつも言っておられるように「求めるのはエロさです」だから、出す音はもとよりそのスタイリングにもこだわりはハンパではないのだろう。私などとは生きている次元が違うのだなとつくづく思った次第である。

なんかはっきりしない中途半端なインプレになってしまった。でも音の方向は違っても考え方の根っこは同じだ。POWERED by JBLである。NOTHING BUT THE POWERだ。
そう思うとこれからも頑張ってください、とエールを送りたくなる。紫音さんってとっても純真でシャイな人だから。

紫音さんちに刺激されたわけでもないが、どうもREFERENCETに覇気がないような気がする。DC300Uの方が元気があって生き生きと鳴るような気がしてならない。
今朝はREFEREFCETとDC300U2台モノの聴き比べをさんざんやってみた。やはりDC300Uの方が締まりがあってゴリゴリしていて好みの音だ。
だがいまさらREFERENCETをやめるわけにはいかない。いずれ2台にしてモノラルにすればもっと良くなるだろうし。
そこでDG38の例の120Hz近辺を、思い切って4dBぐらい上げてみたらまあまあの感じになった。さらに2450J用のアンプをKSA50からAUDION SILVER NIGHT 300Bにしたらシンバルの粉っぽさが解消されてますます良くなった。2450Jのレベルはおそらく高くなったようなのだが、キツサがとれて厚みがでたのでかえって聴きやすくなった。

2003.6.28
今日はいよいよ紫音亭を訪問する。皆さんご存知のようにJBL4355である。
4344→4355と使ってきて、とことん43シリーズ(特に2235H)がキライになってしまった私にとって紫音亭の4355がどんな音でなるのか興味シンシンである。プリがレビンソンLNP-2、パワーがクレルKMA200U(上下)というのも想像がつかないラインナップである。

先月bolice亭で4430の2235Hを久しぶりにきいて少し考えを改めた。はたして今日は2235Hのイメージが根底からくつがえされるのだろうか?

2003.6.27

昨日もちらっと思ったのだが、どうもTHE CARSのようなロック系のものがうまく鳴らなくなってしまった。STUDIO REFERENCEが来る前からそんな傾向になってしまっていたのだ。
それが昨日アンプを入れ替えて余計強調されるようになってしまったようだ。原因は以前のDG38のイコライザーカーブが消えてしまったことにある。
再度同じようなカーブを入力したつもりだが微妙に違う。メリハリのない、悪く言えばボヨーンとした音になってしまっている。

上は現在のDG38のイコライジングカーブだ。実はこれは聴感で追い込んでいったわけでは全然なくて、

120Hz付近 ステサンで菅野氏が「ホリーコール」が聴いていて気持ちが良いのはこの辺を持ち上げているからだ、と書いていた。
1KHz付近 bolice氏によると、オスカルさんがbolice亭のDG38を調整したときここだけ持ち上げて「THE オスカル JAZZカーブ」と言ったらしい。
4KHz付近 ピアノの最高鍵盤がここ。ピアノの高い音がキーンとくるのはキライなので下げてみた。
10KHz付近 スパイスがわりにメリハリがつくのではないかと思って。

という素朴な動機で作っただけだ。
DG38は1/6オクターブごとに調整がきくから、やる気があればいくらでも変化させられる。しかし、これは非常にめんどくさい。大体イメージでパッと合わせる方が性格に合っている。適当に触っていればそのうちいいのが見つかるだろう。

ヤフオクでガウスCP3826が出ていた。
ウーファーが4583A、ドライバがHF4000である。
4583Aが8万、HF4000が15万、ホーンが3万、箱ネットワークで5万
としても30万の価値はある。

これがつい先程なぜか20万ちょいで終わってしまった。
送料が結構かかるから多少安くなるのはしょうがないとしてもこれは安い
のではないだろうか?25万ぐらいで入札すればよかったと後悔している。

2003.6.26

AMCRON STUDIO REFERENCE Tがやってきた。
やはり新品は綺麗で気持ちが良い。主なスペックは

745W×2 (8Ω、1KHz、0.05%THD)、MONO 2,160W

これは電源が100Vの時の値だ。これが120Vになると790W×2、240Vだと815W×2とマニュアルには書いてある。
さらにsingle cycle tone burstだと1KHzで1,155W×2まで出るらしい(100V)。

ダンピングファクターがGreater than 20,000 from 10Hz to 200Hz, and greater than 2,500 at 1KHzとなっている。ダンピングファクター20,000のアンプなどいままで聞いたことがない。

夕方から接続通電後、阪神-広島戦を見ている間放置する。最初は三時間は経たないと本来の音にはならない。
通電だけではファンはまったく回転しない。当然のことながら残留ノイズもゼロ。静かなものである。

STUDIO REFERENCETを聴くのは約一ヶ月ぶりだ。その間はDC300U四台でウーファーを駆動していたのだ。
とりあえず手元にころがっていたTHE CARSを聴いてみる。だが予想に反してちょっとヌケの悪いもこもこした低音である。DC300Uだとゴリゴリした緊張感のある音だが、こっちは少ししこもった感じで正直いまいちである。ウオームアップが足りないのか?
不満を覚えながらも全曲を聴き、こんどはスリーブラインドマイスの和田なんとか?のギターアルバム(ブルース、ブルース、ブルースというタイトル)にする。これはスリーブラインドマイス独特のウルトラオンマイクで録ったウッドベースが盛大に入っている。
これは非常に良かった。「バチン!」とベースの弦をはじく音の立ち上がりの早いこと、生演奏では絶対に聴けないバーチャルな世界が見事に再現される。このCDは大音量だとDC300Uではついていけなくて腰砕けになる部分があるのだが、REFERENCEは問題なくクリアしていく。
それに設計が新しいだけに中域が歪みなくきれいに鳴る。376とのつながりも格段に良い。ピアノの響きがたいへん美しい。

最後にプレステッジの「コルトレーン&ケニーバレル」を聴いてみた。例のバンゲルダー&ポールチェンバース&リマスターという最悪の組み合わせのものだ。おお、ポールチェンバースのベースがブンブンいわない。ぎりぎりのところで押さえがきいている。これならなんとか聴ける。もっとも、これはA5で聴けば100万倍ぐらいいいけどね。

とりあえずの結論はもちろん悪くはない、というものだ。価格からしてこれよりいいものはないだろう。超ハイスピード、豪腕、ファンも静かでほとんど回転しない、SNは抜群に良い、といったところか。同じアムクロンでもPA用だと結構ファンノイズがうるさいらしい。

しかし、ここで満足するわけにはいかない。やはりもう一台用意してモノラルか4チャンネルウーファー4発独立駆動をやってみたい。先月カマニから借りたmacro reference二台でちょっとだけ試してみたのだがこれは凄かった。バスドラがまったくふやけず、コーン紙が破れそうな勢いで音が迫ってきた。

2003.6.25
とめどもなく機材が増えていく。前回に引き続き、またまたリチャードアレンの8インチフルレンジユニットを入手してしまった。

今度のモデルはNEW GOLDEN EIGHT TWINという。ダブルコーンのフルレンジだ。横から見るとコーンの頂角が深くアルテック515のミニチュア版といった感じだ。マグネットも結構大きい。でもこれはフェライトかもしれない。

前回のCP8は外周がブルー、今回のGOLDEN EIGHTは鮮やかなレッドである。どちらもセンスが抜群に良い。その可憐さに思わず抱きしめたくなってしまうようなユニットだ。

JBL黒ポストさんからメールをいただいた。ガウス4583Aをワンペア入手されたそうである。そういえば先月我家を訪問されたZ氏もガウスに衝撃を受けて4582をツーペア購入されたそうである。ガウスといいAMCRONといい仲間が増えていくのはやはりいいものだ。

ついでに茨城のHAL氏からもメールをいただいた。「、、、2種類のスピーカー凄い音ですね。ため息です。特にあんなに良い音のA5は聞いたことがありません。死ぬときは、ああいうスピーカーで50年代のJAZZを聞きながら、ということにしたいですね。」という身に余るお褒めの言葉をいただいた。現役ベーシストでもあり、都内JAZZ喫茶の音はすべて把握されているHAL氏のお墨付きを得られれば、これほどありがたいことはない。そうか、やはりウチのA5はいいのだな、やっぱり、と最後は自慢で終わるのであった(笑)。

2003.6.24
先月から検討中だったAMCRON STUDIO REFERENCE Tをついに発注した。これでウーファー用のパワーアンプであれこれ悩む必要もない。おそらくこれでドライブできないウーファーはないだろう。できれば2台でモノラルで使いたいところだが。

私がAMCRON AMCRONと騒いでいるせいで(笑)あちこちのサイトで話題になっているようである。ただ業務用というイメージが強すぎて評価は分かれているようだ。たしかに低域のパワー、制動力、スピード感に関しては最高である。カタログスペックはあんまりあてにはならないが、なんせダンピングファクターが20000、パワーも700W(8Ω)×2である。
中高域に関しては試したことがないのでわからない。少なくともイメージ的にマルチアンプのコンプレッションドライバに使うようなアンプではない。しかし去年訪問した録音スタジオではAMCRONではないがプロ用の700W級のパワーアンプ三台でマルチアンプ駆動していた。そこのスタジオの方に話を聞くと、ツイーターだからといって小パワーのアンプで駆動するより大パワーのアンプの方がやはりいい音がするとのことであった。うーん、どうなのか?それならオールAMCRONで一度マルチに挑戦してみなければならない。

2003.6.23

自慢じゃないがstonesのCDなど一枚も買ったことはない。FMなんかでたまたま聴いても欲しいと思ったことなど一度もない。ビートルズやビーチボーイズ、ザ フーなんかは聴き所もあってそれなりに好きだが、ストーンズだけは「なんじゃいこれ?、しょーむな」で終わってしまう。
だが世の中はは広いもので、私が「しょーむな」と思ってても読捨ジャイアンツやカシオペアのように熱烈なファンがいるらしい。不思議なことである。

食わず嫌いということもあるかもしれない、そう思ってこのstonesのベストを買ってきた。タイトルからするとヒット曲が40曲も入っているらしい(ゲー!)。40曲もあれば中にはいいのがひとつぐらいはあるかもしれない。

家で聴くのも時間がもったいないので通勤時にキャデラックで聴くことにした。毎朝見ている「得ダネ」もパスして往復の50分ぐらいで聴き続けたのだ。これは自慢だが(笑)、キャデラックのオーディオはBOSE製で日本で開発された最高級品である。BOSEらしく単なるステレオの概念にとらわれず、運転席で最良の音が聴けるようにセッティングされているすぐれものだ。

というわけでこのCDを聴いたのだが、やはりつまらないことには変わりが無かった。マシなのは「アンジー」ぐらいであとは駄作のオンパレードである。
まず第一に演奏レベルが最低に近い。この程度なら最近のちょっと気のきいた中学生でもできるレベルだ。それに演奏に魂がこもっていない。ブルースが好きで好きで、オレが世界で一番カッコ良くきめてやろう、という気概がまったく感じられない。ジミヘンやクリーム、フリーなんかを聴いた耳には中学の文化祭のレベルに聴こえる。
曲も単純でメリハリというものがない。アレンジもやたらサビのフレーズを繰り返すばっかりで途中で飽きてくる。まったくこれのどこがいいのか?

2003.6.22
予定どおり(爆)タイガースが虚塵に連勝して今年のペナントレースの大勢は決まった。これでオーディオに専念できるというものである。それにしても東京ドームちゅうのは簡単にホームランがでますなあ。甲子園とはエライ違いですな。あれでは虚塵の選手も楽でしょうに。
「ドームラン」って知ってます?。虚塵の攻撃のときにドームの空調の風向きをホームから外野にするそうです。その風に乗って虚塵の選手の打球は、、、、おっと、後はご想像にお任せします。

近所のリサイクルショップを覗いたらテクニクスSL1300とサンスイAU-D607X DECADEとKENWOOD DP5060が格安であったので思わず購入してしまった。久々のジャンク買いである。この一式とリチャードアレンのユニットでお気軽なシステムを組むつもりだ。まあ、音などどうでも良い。昼休みに本など読みながらリラックスできればそれでいいのだ。

こっちは真剣な話である。ふと思いついてA5のCDTをCECの代わりにマランツCD94にしてみた。
しかし、これはやはり物腰の柔らかい落ち着いたサウンドになってしまった。シンバルやピアノは綺麗に鳴るが立ち上がりのガツンとくるものが無い。ベースが遠くなってしまってズーンと地を這うことがなくなってしまった。

A5には過去TEAC VRDS50なども使ったことがあるが、これは逆に低音が出すぎで515Bを制御できなかった。ワディア21も同じメカだから同様であった。
しかし、マランツのこのフィリップスCDMK1メカもダメである。精緻な美しい音色であるがJAZZにはまったく不向きだ。もっとも、入り口はほどほどにしてアンプで調整するのが筋かもしれないが。
それに引き換えCEC TL51はA5との相性が非常に良い。ベルトドライブらしくアナログライクなシンバルの厚みも出るし、低音も適度に伸びている。上級のTL-1Xだと中低域が分厚すぎてキレが悪くなる。さらに上級のTL-0など問題外だ。

だいたいアナログの、しかもSPUなんかが一番JAZZに合うと思っているのだからCDTなどに大金をかけてもしょうがない。デジタルは程々にしとくのが賢明である、というのが結論だ。

2003.6.21
例の某エスアイエス(笑)から電話をいただいた。2202A届きましたかあ?というのとマランツやっぱり売れましたあ、ゴメンなさい、というものであった。やはりこのHPを読んでるな。やはりすこしはうるさ型のお客でいたほうがなにかと都合が良い。

FAST M300をアルテック515Bにつないでみる実験がまだ残っている。今夜こそトライする予定だ。だが、今晩も阪神ー巨人戦をやっていてこれが気になってしかたがない。4-1で楽勝かと思ったが、伊良部のできがいまいちで4-4に追いつかれてしまった。ところが8回表、なんと阪神10得点。これで決まりですな。これでなにかの間違いであした負けても9ゲーム差のままで安泰である。

2003.6.20

これはアナログ盤である。シュタルケルのコダーイ。演奏、録音とも素晴らしいものだ。クラシックにはとんと縁がないが、なんかの拍子に手に入ったものでいいものはやはりよく聴く。
このシュタルケルのシリーズはほかにも5枚ぐらいあって全部揃えた。ヨーヨーマやマイスキーなど問題にしない激しい演奏に身の毛がよだつ。
JAZZでいえば晩年のコルトーレーン、ロックでいえば往年のジミヘンといったところである。

ラフトクラフト代表の中田氏が病気入院中という。これはたいへんなことだ。ここがなくなったらわれわれはおしまいである。一日も早いご回復をお祈りする次第である。

早速JBL2202Aが届いた。片方のエッジが一部つぶれているが音には影響ないだろう。これはご存知JBL4350に使われたミッドバスユニットである。12インチ口径でアルニコマグネット、クロスエッジ、ボイスコイル径4インチの強力版だ。磁気回路は15インチの2231Aなどと共通である。4350にしか使われなかったのでユニット単体で入手するのは非常に困難なレアものだ。
これより強力なユニットというとアルテック414があるが、こちらはさらに稀少で値段も高い。先日ヤフオクで414Bが98000円で落札されていた。さすがにそこまでは出すのはもったいない。


何年かぶりにシーナイーストン「モダンガール」を聴いた。仕事場に放ってあったCDを持って帰ってきたのでBigBlockで聴いたのである。やはりミッドバスがなくてもなんの不満も無い。声が汚く歪みっぽいこともないし透明感も合格だ。ガウスのいいところは高域が延びていることなのだろう。
4350や4344がミッドバスに拘るのは鈍重なウーファーと小型ショートホーンの隙間を埋めるために仕方が無かったに違いない。それに比べて我がBigBlockはホーンは大型だしウーファーもガウスである。無理にミッドバスなど入れてややこしくする理由はあまりない。実験とわりきって5WAYに挑戦するのも悪くないが。

2003.6.19
昨日はめずらしく(?)更新をさぼってしまった。忙しくてオーディオにはノータッチだったのだ。
今日はミーハーなヨメはんにつきあわされて新宿伊勢丹と最近オープンした(らしい)汐留カレッタというビルに行ってきた。ここの最上階47Fのイタリアンレストランで昼飯を食べて帰ってきたのだ。

47Fからだとこんな感じで見える。夜など彼女なんか連れてきたら最高であろう。残念ながらまっ昼間だし、連れがヨメはんでは料理に専念するしかなかったが(爆)。
携帯電話のso505siで撮影したので逆光補正ができず、へたくそな写真になってしまった。

帰宅後シャンパンを飲みすぎて半分寝ていたら例の某店より電話があった。JBL2202Aがキャンセルになったのでいかがですか?という話である。ホンマによう電話してくるのう、と内心思いながらもありがたく購入することにした。このHP読んでないんかい?

2003.6.17
ステレオサウンドの新しい号が出たらしい。らしい、というのは最近まったく興味がないからだ。前号も買っていない。オーディオユニオンでパラパラっと見たが読むような記事もなく買う気がなくなってしまった。
前々号までは惰性で買っていたが、さすがにもうイイという感じである。最近は金にあかせた非常識な製品や意味不明の怪しげなアクセサリーの紹介ばかりで記事に深みが無い。金さえ積めば一丁上がりに鳴らせるような製品の記事ばかりだ。
そしてそれをいかにもありがたい製品のようにでっちあげるのがうまいライターばかりでまったく読んでいても興ざめである。

前にも書いたがステレオサウンドは3号からすべて読んでいる。もちろん古いものは近年入手して読んだ。信じられないことだが初期には長岡鉄男もテスターとして参加していた。コメントはやはり辛口である。昔のステレオサウンドでは製品をケナスことも許されたのだ。
長岡鉄男が誌面に出てくるのは72年ごろまでだ。2年ぐらい自作スピーカーの製作記事を連載して以後ぷっつりと出なくなる。菅野沖彦と喧嘩したのである。

同じころ出た「ステレオ」誌のコンポ組み合わせ特集で両者の仲の悪さが出ている。10万円以下では満足なコンポは組めないと言い張る菅野に対して長岡が噛み付いている模様が不思議なことにそのまま会話として載っている。

あの江川三郎だってステレオサウンドに出ていた。75年ごろでた別冊「アルテックのすべて」ではアルテックのユニットを使った奇妙なスピーカーシステムの製作記事を担当している。山水の広告にも出ていた。当時江川氏はJBLパラゴンを所有していて、それがいかに素晴らしい音で鳴っているかを吹聴して回っていたのだ。今の姿からは想像もできないことである。

もうひとつ不思議なのことに石田なんとかというおかっぱ頭の評論家もステレオサウンド関連で一度だけ見たことがある。別冊「JBLモニター研究」とかいうタイトルのやつだ。
JBL4312の試聴記をなぜか担当しているのだ。あとにも先にも石田氏をステサンで見たのはこれきりである。

69年発行、No12に掲載されたダイナミックオーディオの広告。
手前の二人が角田氏と宮越氏、真ん中が噂のA氏のような気がする。

2003.6.16

アルバムを整理したら前に紹介したのよりさらに古い写真が出てきた。
今のA5の母体となったA7である。
今となってはこのA7がどんな音だったか記憶がさだかではないが、A5の515B+288よりA7の416A+802の方が鳴らしやすかったような気がする。

416や605BやJBL130Aはマグネットが馬鹿みたいに強力でないのでわりと簡単にいい感じで鳴る。それに対して515や604は難物である。
802+511ホーンも鳴きが大きいからかえって高域が延びているように聴こえる。あまりアンプを選ばないユニットである。

だがこの写真を見るとLUXMAN M7をBTLモノで使ったりしているのでやはり低域には不満があったのだろうか?A7をA5に代えたときは予想と違ってがっかりしたことだけは覚えている。もちろん今はA5には大満足だが。

2003.6.15

BigBlockの部屋のエアコンが故障した。ちょうど七年目にして初の故障である。天井埋め込み型の東京ガスガスエアコンだ。
昨夜は暑かったのでエアコンを入れたのだがウンともスンともいわない。前から調子が悪かったのだが面倒なので放ってあったのだ。だが昨日はさすがにムシ暑くて我慢できない。
夜中なのであわててもすぐ修理してくれるわけはないが、ワガママなので(笑)自分の思い通りにならないと我慢できない。ガス漏れ時に待機している「緊急なんとかセンター」に強引に電話をいれる。
こっちが逆にちょっと驚いたのだがこんな時間でもちゃんと修理業者を紹介してくれ、業者さんにも連絡がついて今日の朝修理にきてくれた。

ご覧のようにエアコンはちょうどラックの真上にある。しぶしぶラックを前に出して脚立を押し込み修理してもらう。それでもSPとの配線の限界があるので少ししか出せない。出そうと思えば配線をはずせば良いのだがやっぱり面倒だ。結果脚立が真下というわけにはいかず少し体をひねっての修理となった。
この状態でなんと延々四時間もの大修理になった。エアコンの修理なので当然冷房はない。ケーブル交換などでも不自然な姿勢でちょっと集中するととたんに汗だくになる。この季節、冷房なしでこんな作業をするのはもっとたいへんにちがいない。送風をコントロールする基盤の交換とかいっていたが、この不安定な状態で四時間も格闘していただき感謝の気持ちでいっぱいである。ずっと見ていてもしかたがないので途中昼寝までしてしまった。

FAST M300を515Bにつなげるべく288-16GをTU-873に戻した。やはり管球アンプの艶は良い。シンバルの厚みが違う。598000円値引きなしのM300より中古29800円のTU-873の方が良いというのも皮肉なものだ。

ピアノトリオの名盤三点。SONY SO505siで撮影した。680×480モードで撮影し320×240に圧縮してある。
タイトルはいちいち書かなくてもおなじみのものばかりだ。


2003.6.14
腹立たしいことだ。昨日購入を決めたmarantz Projecet D1が手違いで売れてしまったという。おまけに火曜日から入荷待ちにしていたJBL2202Aもいつにまにか商談中になっているという。火曜日に電話を入れた時の話では「金曜日にお客の家にいってモノを確認するから、それから再度電話してくれ」という話だったではないか。こっちは名前も名乗っているし、いままでだって何度も購入しているのだからマトモな店ならその時点でストップがかかるはずではないか?
まったく客を舐めたである。これでは商売の基本を知らないド素人ではないか。商品の入れ替わりが激しいから情報を整理しきれないのだろう。だがそうだといってこんないいかげんな商売をしていればそのうち顧客の信用を失って店が傾くのは想像に難くない。


バブル華やかなりし頃、2〜3年待ちの人気クルマがいろいろあった。トヨタ セルシオ、ベンツ500SL、ユーノスロードスター、ホンダNSXなどだ。だがここで店の違いがでた。並行ものがバンバン入ってくるのを横目でみながらそれでもヤナセは動かなかった。誰であろうと公平に頑なに納期の順番を守ったトヨタやヤナセに対し、ユーノスはどこからともなく新車が流れて中古車屋の店頭に新車がプレミアつきで並んだ。お客には定価でしか売れないディーラーがプレミアをつけて中古車屋に流したのだ。

目先の利益に目がくらんで顧客をないがしろにするようなところはこうやって長い目でみればいずれ信用を失っていく。あらためてわが身を振り返って自重しなければと思った次第だ。

2003.6.13
一日の経つのは速いものである。昨日のいまごろはディズニーシーにいたと思ったらきょうはシコシコと仕事をしている。明日は一番いやな土曜日だ。

最近はオーディオも特にやることがなくて停滞している。FAST M300 を515Bにつないでみる実験が残っているが、遊びすぎで忙しくてまだやっていない。
ヤフオクもウオッチリストに入れはするがどうしても欲しいというものが無くて見ているだけだ。おかげで希望のものを無事ゲットできてお喜びの方が大勢いらっしゃるに違いない(笑)。
ミッドバスをやろうかと思ってユニットをいろいろ購入したのは報告したとおりだ。だがどう考えてもミッドバスを入れる必然性が無い。中低域が薄くなるというが別にそんなことはない。かえって細かく分割しすぎるのも新たに別の問題があるだろう。まあ、要するにやる気がないだけだが。

とかなんとかいっているのだがひとつだけ欲しいものが出てきた。いまさらもったいつけるほどのものでもない。以前紹介したmarantz Project D1である。
一ヶ月ほど前、これをBigBlockに接続しDG38オプションボード内臓DACと聴き比べてまあまあの結果を得たのは既報のとおりである。だから出物があればもう一台欲しいとは思っていたのだ。だがこれは新品時の価格が50万とぼったくり価格である上、妙にファンがいて中古もあまり安くない。だからヤフオクなんかでは値段があがりすぎてダメだ。

DACやフォノイコなどは一定のレベルをクリアしていればそれで不満はない。こんなものに50万も100万もかけるのはアホである。そんな金があるならもっとソフトを買うべきだ。お金をかけるべき価値のあるのはスピーカーとプリアンプとLPプレーヤー、それに低域用パワーアンプだけである。

2003.6.12
きょうは昼間、浦安のディズニーシーに行ってきた。子供だましのディズニーランドは好きではないがこっちはアダルトな雰囲気でなかなか良かった。テーマはもちろん「海」であるが、19世紀のアメリカの港町を模したと思われる敷地内に「ピノキオ」「海底二万海里」「地中探検」「インディジョーンズ」「シンドバット」「人魚姫」などのアトラクションが配されている。

例によって寝不足のままあちこちを連れ回されたため最後は胃にきてダウン寸前であった(先日のUSJと同じ)が、これは再度訪れたいと思わせるものであった。
そういえば先日USJに行ったときエントランス(だだっぴろい広場)でちょっと渋いミュージカルかなんかのボーカルものが鳴っていた。その声の再生状態がたいへん素晴らしいものだったので「これはアルテックか?」と思ってスピーカーを探したらRAMZAであった。その気になってUSJ内のすべてのSPをチェックしてみたが残念ながらすべてRAMZAであった。
その昔、西宮球場のウグイス嬢の声があまりにも素晴らしいのでなにかと思ったら案の定アルテックA5であった。それに引き換え甲子園球場は声が悪い。どこのなにかわからないスピーカーを使っていてがっがりしたことがある。タイガースも儲かっているんだからアルテックA4なんかをいれれば面白いのに。

今晩はヨメはんが六本木スイートベイジルに寺井尚子とかいうJAZZバイオリン奏者のライブを聴きにいっている。なんでもヨメはんのメル友(おっさん)が音楽が好きでいろいろ話題をふってくるらしい。ヨメはんは音楽のことはなにも知らないのでそのメル友(おっさん)が自慢たらたら書いてくる愛聴盤についてこっちにお尋ねがくるのだ。
それが「シャカタク」とか「リッピングトンズ」とかせいぜい「チックコリア」とかのミーハー路線ばっかしで、「音楽が好き」なんてエラっそうにいうほどのものはひとつもない。寺井尚子もそのひとつで聴いてみるとやっぱしショームナイ「イージーリスニングJAZZ」であった。

普段、仕事の終わり時間が遅いのでライブにはあんまりいけない。都内はクルマも止めにくいしそうかといって電車に乗るのもイヤだしね。最近一番良かったのは青山ブルーノートでの「ブラッドメルドー」であった。オープニングの "ALL THE THINGS YOU ARE" が最高!。ヴィレッジヴァンガードのライブCDではサラっと流しているように聴こえるが、実際は大熱演。特にドラミングの繊細さとパワー感にはビックリさせられた。
ところがこのCDを家でA5で聴くとこのブルーノートでのライブそっくりに再現されるのだ。これにはBigBlockも敵わない。いつも言ってることだがJAZZライブで20Hzの重低音や20KHzの超高域などまったく必要ない。せいぜい50Hz〜15KHzのA5で十分である。肝心なのは生音に匹敵する音の立ち上がりなのである。

というわけで最後はいつものようにやっぱり自慢で終わるのであった(爆)。それにしてもヨメはん、まだ帰ってこないけどメル友(おっさん)とヘンなことになってないだろうな?

2003.6.11
いつも朝は8時ごろ家を出る。車載のTVでフジテレビの「得ダネ」とかいうのを見ながら運転している。メインキャスターが小倉なんとかという割と辛口にものをいう人なので見ていて面白い。
今朝、この番組でSONYの新高級家電シリーズである「クオリア」が話題になっていた。出井会長の音頭で開発した「超高級ブランド」だということだ。オーディオ関連では70万のSACDプレーヤーと値段は忘れたが100万近いスピーカーシステムがあるらしい。

残念ながらこんなものは商売になるほど売れはしないだろう。SACDプレーヤーの第一弾が出たときもスピーカー、プリアンプ、パワーアンプも同時に出したが寡聞にしてヒットしたとは聞いたことがない。そのプリアンプTA-E1は使ったことがある。国産らしくSNや周波数バランスに問題はなかったがなんとも味気のない音で愛着がわかなかった。

2003.6.10
昨夜に引き続きA5を聴く。「カウントベイシー」などを聴いているとウッドベースの膨らみ、サックスの張り出し、シンバルの厚み、スネアの「スコン!」と抜ける感じなどこれは絶品である。ベイシーのあの絶妙のタイミングで入ってくるシングルトーンのピアノも完璧だ。やはりA5で聴くJAZZは良い。

アルテック(A5 A7 620Aなど)はしかしうまく鳴らすのは難しいSPだ。100dB以上という高能率のせいでお手軽なアンプで鳴らされることが多く、それらは概ねアンプの欠点をさらけだすだけで終わってしまっている。JBLと比べてオーソドックスに設計されたホーンドライバは良質のパワーアンプを必要とし、軽くて強靭なコーンに超強力なマグネットのウーファーは高ダンピングの現代アンプとは相性が悪い。概して中低域が不足し高域のきついキンキンした音になりやすい。

だいたい50〜60年代のJAZZを聴くのに、20Hzまでフラットがどうのとか20KHzまで延ばせばシンバルがリアルになったなどというのはナンセンスだ。50Hz〜15KHzで十分である。こういうのはオーディオではなく単なる「音響実験」だと思っている。まあ大砲の音とか地下鉄の音が聴きたければ別だが。
大事なのは周波数特性がワイドなのではなくてメリハリがついていることである。それと音の立ち上がり。それには515や416のようなウーファーにホーンドライバが絶対必要だ。

だがこういうのは現実にアルテックのようなスピーカーを我が物にして実際に鳴らしこんでみないとなかなか理解できない。JBL434○のオーナーが「○ビ」ホーンマルチの5WAYを聴いて「さすがマルチ」などととんちんかんな感心をしていたが、理由はマルチアンプにあるのではなく軽いウーファーと強力なホーンドライバにあるのだ。
残念ながらJBL434○のあのウーファーでは何百年かかっても、はたまた4WAYマルチにしても絶対に50年代JAZZはまともには鳴らないだろう。何千枚か知らないが自慢のJAZZコレクションはきっと泣いているにちがいない。

2003.6.9
今日は6月9日という縁起の良い日であった(笑)。何がというと一年で一番Hな日ですね紫音さん、というのは冗談で当HP開設三ヶ月記念日だ。最初は結構マジメにやっていたような気がするが最近は無茶苦茶になってきたような。

考えてみればウチのスタンスも微妙ではある。成金丸出しのハイエンドでもないし「アンチハイエンドメーカー」ほど○ビでもない。JBLだからといってなんでもホメルわけでもない。「いろんな考え方があるのだからお互い認め合って徒党を組まず皆さん楽しくやりましょう」なんて説教垂れているサイトもあったが私はゴメンですな。ゴミはゴミではっきりさせないとここの存在価値は無いと思っている。

今日はFAST M300を288-16Gにつなげてみた。515Bにもつなげる予定だが時間がないので後日にする。

これが予想外に良かった。288-16Gに合うトランジスタアンプは滅多にないと思っていたのだがこれはなかなかの音を聴かせてくれた。
大体ダメなトランジスタアンプは分解能ばかり良くてシンバルが薄っぺらくなるのだが、これだとまあまあの厚みが出る。分解能ももちろん悪くはないから「バシャーン」とシンバルがベタにならない。厚みと分解能を程よくバランスしているところが良い。
歪みも少ないのだろう。サックスなどもエネルギー感がよく出て音がつぶれない。いままで無意識に身構えていた箇所も余裕でクリアする。やはり強力な電源に勝るものはないということだ。1Wもいらないからといって拾ってきたようなジャンクみたいなアンプではやはりこうはいかない。

2003.6.8
FAST M300をA5につなげようと思ってとりあえずA5を朝から聴き始めたのだが、現状でもほとんど不満らしきものがないので結局ずっと聴き続けてしまった。
夜になってやっとやる気が少し出てきて、まず先日紹介した小樽のK氏に送っていただいたインシュレーター(真鍮製の方)をELEKIT TU-873の下にひいてみた。このインシュレーターは真鍮三個、ステンレス三個の計六個ある。TU-873も三本足なのでちょうど良い。

音の変化は正直わからない。第一これは天板のないマッキンMC7270の上に置いているのだから適当もいいところである。前足がトランスカバーの上、後足がパワートランジスタのヒートシンクの上に乗っている。水平も出ていない。前の方がすこし高い。この状態でさして不満もなく使ってきたのだからいまさら真鍮の足をかましても変化はないだろう。メリットは隙間が増えてTU-873の放熱に良いというぐらいである。

インシュレーターは装置とラック等の間に挿入されるわけだから、当然それらとの相互関係で論じられるべきである。それ自身の材質、構造がいくら理論に基づいていても相手がいろいろ変化するのだから効果は一様ではないはずだ。要するに相性があるということだ。
それなのに広告などではそんなことは一切無視して自社の製品がいかに優れているかのPRに明け暮れている。素人くさい屁理屈を展開して恥じることがない。なかでもくだらないのがローゼンクランツのインシュレーターだ。「歯ぐきと顎の理論に基づいた」とか書いてあるから「おっ!」と思って読んでみたがなんのことはない、構造が歯が顎骨に埋まっているのに似ているというだけである。まったく専門家を馬鹿にした話である。
要するに硬い真鍮同士を柔らかいハンダを介在させてツーピースにしましたというだけのことである。そのハンダの最適な量を決めるのに膨大な時間がかかったというが、さっき書いたように接触する相手は千差万別なのだから最適な量などあるはずがない。たまたま自分のとこの装置で最適だったに過ぎないのではないか?
さらに笑ってしまうのが「響きの方向性」とかいうわけのわからない屁理屈だ。ローゼンクランツのインシュレーターにはひとつづつ「A」のマークが側面に刻印してあり、三個の向きをこれで揃えろという。まったく木材の年輪じゃないんだから金属の塊を見て「響きの方向」などわかるはずがない。
AA誌の試聴記では「方向をマークに従ってひとつづつ揃えていくと、明らかに響きが揃って音がこちらに飛んでくる」などと提灯記事が書いてある。ここまでくるとオウム真理教やパナウエイブの連中となんら変わりはない。「信じるものは救われる」ということか。

さんざんけなしたローゼンクランツだが一応一組使ってはいる(笑)。PB-DADDYという小型インシュレーターだ。(左の写真)。CEC TL51に使っている。効果の程は前述のとおりである。大枚はたいたのがしゃくなので使っているだけだ。
右はスズキ電子とかいうメーカーのインシュレーターだ。カーボンと真鍮のハイブリッド。これは方向がどうのこうのとややこしいことを言わないので、以前マッキンC40の下にひいた時とひかない時を助手を使って比べたことがある。下にひくと多少低域に腰が出て効果はあるようだった。現在はDACのmarantz Project D1に使っている。

最後にプリのLUXMAN C9からF25までのケーブルをCARDAS QUADLINKからHEXLINKに交換した。BigBlockで使わなくなったHEXLINKを流用したのだ。やはりこの違いは大きい。ベースが一回り太くなり、ピアノやテナーのきつさがずいぶんとれた。以前はGOLDEN CROSSを使っていたのだがBigBlockにとられたのでQUADLINKで我慢していた。HEXLINKが余ってA5に使おうと思ったまま一ヶ月ぐらいは放置してあった。なんでもそうでなかなかやる気がおきないのが悪い癖なのだ。

2003.6.7


夜8時に仕事から帰宅する。土曜日は忙しくて疲れているのに路上にはオマエらホンマに免許持ってんのか?ちゅうヘタクソであふれていてイライラが最高潮に達する。まったく休みの日にしか運転しないようなヤツは軽しか運転させないとか、夜は運転禁止にするとか、追い越し車線は走らせないとかなんらかの規制が必要だ。目の前の歩行者信号が点滅したらちょっとは加速せえな、ホンマに。そんな全部信号に引っかかってなにがうれしいんか?まったく国家権力のいいなりになるほど情けないことはない。

おまけに車中のFMではカシオペアなんていうイモバンドの特集をやっていてイライラがさらに加速される。なんでも結成26年で出したアルバムが30何枚になるという。野呂なんとかというメンバーが厚かましくも出ていて「ミルトンナシメント」が最近のお気に入りだとか言っていてさらに怒りが倍増する。

ミルトンナシメントのファンやったらもうちょっとマシな作品ぐらいつくれるだろう。ブラジルで一ヶ月かかって録音してきましたとかいう最新アルバムがかかっていたが案の定「どこが違うネン?みんな同じやないか?」というレベルであった。まったくこんなのを聴いていたらスピーカーはおろかアンプから最後には耳まで腐ってくることは請け合いだ。

2003.6.6

最新のカメラつき携帯SONY SO505Siを購入した。130万画素という入門用デジカメ並みのカメラ機能をもった携帯電話である。最大撮影サイズは1280×960ドット。これならホームページに使う画像など余裕で取れる。撮影した画像は右下の写真のメモリースティックDUOに保存してPCに読み込める。隣のコンパクトフラッシュと比べるとそのサイズの小ささに驚く。
いままではメモリーカードの規格が乱立しているのに疑問を持っていたが百聞は一見にしかず、これだけ小さければその存在価値もあるというものである。

日本初のカメラつき携帯はJ-PHONEのSH-04(シャープ製)というモデルであった。2000年11月発売でこれはいまでも手元にある。おそらく画素数は5万画素ぐらいだったと思う。残念ながらこんなものではなにを撮っても綺麗には撮れなかった。綺麗に撮れないと女のコの受けも良くない(笑)。これのせいでいままでずっとカメラつき携帯には拒否反応をしめしていたがこれはどうだろうか?

早速この内蔵カメラで撮影してみた。


さすがになかなか綺麗に撮影できる。
これはお世話になっている小樽のK氏から送っていただいた真鍮製のインシュレーターだ。ほかにもステンレス製もある。なんでも灯台の保守をやっている知人のかたに作ってもらったそうで、古い船舶エンジンのシャフトから削りだしたものだそうだ。

2003.6.5
どうも某(いつもいつも某ばっかしですいません)サイト運営者から当HPがお叱りを受けたようである。「不特定多数をからかうのは良いが特定の個人を誹謗中傷するのは良くない」なんてそこのHPに書いてあった。
まあ、そこはお客さん相手の商業サイトだしホンネとタテマエをうまく使い分けているのだろう。お客が喜ぶような業界裏話を適当に小出しにして、それでいて自分とこの売り上げをはかるために決して個人の悪口は書かない、と。
ウチは別に個人がシャレで運営しているわけだし、開設の目的がそもそも自分の自慢としょーもない他人を「誹謗中傷」するためなのでこんなことを言われても全然平気である。おそらく私が「誹謗中傷」した某々サイトからのご注進(泣きつき?)でこんなことをわざわざ書いたのに違いない。

それにしても私に言いたいことがあるのなら堂々と言えばいいのに、そういうメールなり書き込みなりは一切無い。「相手にしない」とか言って大人のふりを決め込んでいるに違いない。私の「自慢」「誹謗中傷」読んで不愉快に思う方はご自分の意思でここに来なければいいことだ。すべては個人の責任で行動していただきたい。

前夜に引き続きFAST M300Uを試聴する。丸一日電源を入れっぱなしにしておいたのですこしはマシになるかと思ったがやはりダメであった。やはりアムクロンのようなキレはでないようだ。一台は明日出水電器に返却しなければならない。もう一台はもうすこし借りられるようだ。「どんな鳴りにくいSPもブイブイ鳴らす」のなら515Bはどうだろう?これがちゃんと鳴ればたいしたアンプだと認めよう。

2003.6.4

ウー、いらいらする。これではまるで子供のとき毎週見ていた「巨人の星」ではないか。星飛雄馬と花形満、左門豊作、オズマなんかの対決。飛雄馬の目がめらめら燃え過去の対決がフラッシュバックになる。「はよ投げんかい!」と思っても一向に投球には入らない。そうこうするうちに「はい、時間切れ。続きはまた来週ね、チャンチャン!」と終わってしまう。後は疲れがどっと残るのであった。

こんな風にイライラさせられるのが某サイトの某日記。10年来の夢かなんか知らないが、わざと機種名を伏せたまま雑誌掲載の内部写真から始まって基盤ごとの写真をダラダラ載せ、電源周りの調整やたらカートリッジの話やたらで半月近く引っ張り、ようやく名前を明かしてもそれから一向に話が進まない。
ここ二三日はとくにヒドクてもう無茶苦茶。まともな文章になっていない。完全に自分の世界に入ってしまっていて他人が読めば「???」なことしか書いていない。「オーディオ界では超有名サイトの運営者」ってオレのことかい?って突っ込みを入れたくなってくる。そんなもん別に名前明かしてもええやないかい。本人だって自分のサイトでバンバン名前出してるんやし。なんの迷惑がかかるんかの?「ここに○○○ーありまっせー」って教えてくれただけでしょ?

ご本人は格別の思いをもってこの装置のお披露目をしたいのだろうが、こんな他人にはどうでもいいようなヨタ話ばっかしで半月以上引っ張るのはやりすぎだ。まったく演出過剰のクサイドラマを見てるようだ。懐かしの「スチュワーデス物語」とかね。

さて、気を取り直して今日はFAST M300Uの試聴である。これはAA誌などにキャッチな広告を出しているので皆さんご存知であろう。広告によると「とんでもなく凄いアンプがあるらしい」「どんなに鳴らしにくいスピーカーもブイブイ鳴らし切る」「どこに持って行っても良い音で鳴る」とある。正直ホンマかいなと思ってしまう。

先日メールを頂いた小樽のK氏はFASTよりアムクロンの方が良いと言っていた。スタジオなんかではいまだにアムクロンやアキュフェーズが多いようだ。ごんたさんの例もあるように世の中はいろんな好みの人がいるし、いろんなスピーカーがある。そのどれもをいい音で鳴らしきるアンプなどあるのだろうか?

これがそのFAST M300Uだ。2台あるので例によって4chでウーファー四発を独立駆動してみる。やっぱり、、、音は普通の音だ。いまさらそんな腰を抜かすような音を出すアンプがこの世にあるはずはない。やはりあの広告のコピーはちょっと誇大広告であったか。
もちろん悪いわけではない。世間一般の常識からするとなかなかのドライブ力を持っている。ただアムクロンを聴きなれた耳には物足りないというだけだ。
せっかく2台あるのだから、明日はA5につないで試聴してみよう。515Bとガウスでは合うアンプもまったく違うから案外良いかもしれない。

突然ですが、これが平成の問題児RUBYです。USJで「BACK TO THE FUTUER」を待っている時に女の子の携帯で撮ってもらいました。ご察しのとおりチョーワガママなので待つのはキライなんですがめずらしくご機嫌さんです。

2003.6.3
今日はお待ちかね(?)「ごんた」亭だ。

ごんた亭を訪問するのは昨年の八月についで今回で二度目である。グレーフィニッシュの初期型JBL4350とパラゴンが10畳ぐらいの部屋に窮屈そうに鎮座しているのは相変わらずだ。あれから上を駆動するパワーアンプがマッキンMC7270からクレルKMA200に、CDプレーヤーがパイオニアのDVDプレーヤーからゴールドムントMM39DA(だったかな?)に、チャンネルデバイダがJBL5235からおフランス製管球式ジャディスに変わっている。ウーファーを駆動するのはマッキンMC500、プリもマッキンC33である。

これ以外にもクレルKMA100MarkU、ウチから里子に出たマッキンMC2600なども無造作に床に置いてあり、もう足の踏み場もないほどだ。MC2600など縦置き状態だ。

何を隠そう私はこういうのは大好きである。男のくせに妙に几帳面なのはダメである。そういう輩は出世しないと相場は決まっている。男子たるもの細かいことにいちいちこだわっていてはいざ大事というときに満足に対応できない。だいいち置き方で音が悪くなるようなパワーアンプはデキが悪い証拠だ。ちゃんと造ってあるアンプならそんな些細なことで音が変わったりしない。でもごんたさん、くれぐれもアンプにお茶こぼさないように気をつけてくださいネ。

だが、この豪快なセッティングに反して出てくる音はおとなしかった。最初は女性ボーカルでごまかされたが、聴きこんでいくとやっぱり去年と同じで中低音が全然足りない。なんでやろ?不思議なことである。このラインナップで低音不足など普通はあり得ないことだ。逆に出すぎてコントロールに苦しむのが普通ではないか?

ついに我慢できなくなってC33のイコライザを勝手にグリグリ回す。150Hzをフルブースト、500Hzを3時までブーストしてなんとか聴けるようになった。聴いた感じでは70Hzあたりから500Hzぐらいまでが大幅に落ち込んでいる。原因は?、これが良くわからない。クロス180Hzらしい詳細不明のジャディスが一番怪しいが去年の5235でも同じようなものだったしなあ。
MC500がどうしようもなく根性が無いのかもしれない。マッキンはクラリオンに買収されてそれ以降アンプの設計は外注になったそうだ。その第一弾であるMC500はもしかしたらとんでもない駄作だったのかも。500W×2というスペックにだまされて以前のマッキンと同じような音だと勝手に思い込んでいるという可能性はある。MC1000などMC500よりおとなしいというのは良く聞く話だ。
試しにMC2600に換えてみたらまあまあのバランスにはなった。しかしこんどはKMA100MarkUにしてみるとこれも全然ダメである。

中高域はさすがKMA200の威力発揮でエネルギー感満点の瑞々しい素晴らしいものであった。この辺はゴールドムントやジャディスも貢献しているのだろう。

でもこれはこれでいいのだと思う。ごんたさんの好みに合わせているわけだし、それはオーナーの特権でもある。私のようにハードな音を好むものもいればごんたさんのように優しい音を好む人がいても不思議ではない。一番ダメなのは原音再生とかいってできもしないことをエラそうに吹聴してまわる輩だ。第一、ソースに原音なんて入ってますか?徹底的にイコライジングされたソース相手に原音再生など、少しでも常識というものがあれば恥ずかしくて口が裂けても言えないはずだ。

というわけで今回のbolice亭、ごんた亭訪問は無事終了した。4430、SONY、4350それぞれ特徴ある個性的(?)な音でいい勉強になった。これは決してケナシているのではない。出している音は違っても考え方ややり方は私と同じである。だから音を聴くよりむしろいろんな話をする方が面白かった。

boliceさん、ごんたさん、今回はお忙しいところお時間を割いていただきありがとうございました。こんどは是非ウチに来てめいっぱいケナシてください。

2003.6.2
boliceさんよりご指摘があり、4430はチタンダイヤフラム、フェライトマグネットの2425だということだ。2426と書いたが2425であった。

そろそろbolice氏のメインシステムの紹介をすることにしよう。

詳しいラインアップはここを見ていただきたい。これはもう立派なシステムだ。確信犯である。ターゲットはずばり「ハイエンド」。自分が一番エライと思っている自称「ハイエンダー」をギャフンといわせるために造られ、チューニングされたシステムである。

実際、これはコンプレッションドライバ+15インチウーファーから想像する音とはかけ離れている。ピンポイントの定位、フラットな周波数特性、歪みの感じられないサラッとした音触など、目を閉じればここはダイナ555か?と一瞬錯覚するほどであった(行ったことはないけど)。

しかしですね、boliceさんのキャラと全然あわないんですよね、これは(笑)。
チューニング次第でどうとでもなると思うが、開発者のSONY S氏のコンセプトを考えるとやはりSONYではこの路線でいくしかないか、と思ってしまう。凄いポテンシャルを持ったユニットには違いないとは思うが、なぜかこれから荒々しいJAZZやブルースの熱気が出るとは思えない。誰がやってもこんなモニターサウンドになってしまうような気がする。

boliceさん、エライもんに手を出しましたね。これはもう一丁上がりのサウンドでっせ(爆)


書くことが多すぎて追いつかない。ガウス5841というJBL D130もどきを入手した。ミッドバス候補のひとつである。58シリーズは45シリーズの前のモデルでアルニコマグネットだ。写真のように左の4583Aよりちょっとマグネットが小さい。いままでこうして二つを比べたことがなかったので違いがわからなかったのだ。

お次は大阪の「ごんた」氏だ。今日はもう時間がないので明日のネタにとっておこう。

もうひとつ書くことがある。出水電器よりFAST M300Uの試聴機が届いているのである。しかし時間が無くてまだ梱包も解いていない。
実は某所よりもう一台FAST M300Uが届いている。偶然同時期に届いたのだ。この2台を使ってまたいろいろ遊んでみようと思っている。

2003.6.1

私は東山の麓に住んでいた関係もあって京都の樹木の美しさを満喫することができた。
新緑のころの京都は、実際あわただしい気分にさせられる。疎水端の柳が芽を吹いたと思うと、やがて次から次へといろいろな樹が芽をふき始める。それが少しずつすれていて、また少しずつ色調を異にしている。樹の名は一々はしらないが、しかしとにかく種類が多い。楓の新芽が、日々に少しずつ色を変えて葉をのばして行き、やがてほぼ同じ色調の薄緑の葉を展開し終わるのは、大体四月の末五月の初めであったが、その時の美しさはちょっと言い表し難い。実に豊かな、あふれるような感じであった。
                       
                           和辻哲郎 「京の四季」より

三日間で神戸、加古川、大阪、京都をあわただしく回ってきた。総走行距離は実に1500kmに達した。ヘトヘトである。
しかし、自分が生まれ育ったというのに久しぶりに訪れる新緑の京都の美しさは格別であった。そこに住んでいるとそれがあまりにも当たり前のことになってしまい、気がつかないものなのか?和辻氏も書いているが、それに比べると関東の緑の美しくないことといったら情けないほどである。第一まともな山も無いのだからしようがない。

今回は兵庫県加古川のbolice@「び」氏と大阪門真の「ごんた」氏を訪問してきた。その試聴記は追って書くことにしよう。

5月29日朝四時に出発して12時ごろ神戸に着いた。おきまりの異人館などを散策して午後7時から加古川鶴林寺で秋吉敏子 ルータバキンのデュオライブに行った。
睡眠時間一時間という強行軍であったため、デュオというのんびりしたフォーマットには正直つらかったが、演奏は手抜きのない素晴らしいものであった。演奏は1397年建築という本堂のなかで行われた。久々に聴くライブサウンドはやはり新鮮であったが、テナーサックスなど家で聴くのとあんまり違わず妙に安心したりした。

面白いのは秋吉敏子の略歴紹介で、56年にバークリー留学、68年ルータバキンと結婚としか書いてなくて、間のチャーリーマリアーノ(as)との結婚、演奏活動、離婚について何も触れられていないことだった。別にワイドショーのような話を知りたいわけではないが、チャーリーマリアーノは好きなアルト奏者なのでその辺の話を是非聞きたかった。ルータバキンと比べればマリアーノの方が圧倒的に実績があるし。

ライブ終了後、いよいよbolice@「び」宅を襲撃した。加古川中心部よりクルマで行くこと約20分。bolice亭はのどかな農村地帯の中の農場という雰囲気であった。広大な敷地に建物が点在している。これなら大音量も平気であろう。

最初はJBL4430だ。上の写真を見て笑ってはいけない。4430はまだ届いたばかりでプリもDVDプレーヤーも借り物、パワーアンプのKSA100MarkUは私が持参したものだ。4430もごんたさんに代わって購入し11月まで置いておくだけのものである。あとで紹介するがbolice氏のメインはSONYのプロ用ユニットを使ったオリジナル2WAYで、4430は「後学のため」鳴らしているに過ぎない。

JBL4430はウーファーが2235H、ドライバーが2421Aがオリジナルだ。アルニコの2421Aがいつまで採用されたかは不明である。4344と同じくすぐにフェライトの2426に代わったはずである。聴いた4430が2421Aなのかは未確認だ。クロスは1KHz。これは非常識ともいえる数値だ。15インチのコーン紙が重く、さらに重りまで背負った2235Hに1KHzまでもたせる意味がよくわからない。

ところが予想に反して出てきた音はなかなかいい感じであった。クレルのプリ、パワーがだいぶ貢献しているのは間違いないがそれでもこれは意外であった。1インチドライバなので高域は出ない。だがそれが幸いしたのか2235Hの中域の苦しいところとバランスがとれているようだ。低域も4344などの重いのとはちょっと違う。なぜか軽やかに出てくるのであった。不思議なSPである。
もうこのままでいきなりJAZZ喫茶なんかやれそうな感じだった。これがたったの○万円で手に入ったそうなのでちょっと羨ましくなった。
2003.5.28

久々の自慢である。ALTEC 515Bを格安でゲットした。我家のA5に入っているのと同じだが、久々に間近かで現物を見て改めてその凄さに驚いた次第である。

この史上最強ユニットについては書くことがたくさんある。スペックは3インチボイスコイル、外磁型磁気回路、アルニコマグネット、ホーレーコーンといったところだ。
ボイスコイル径は4インチのJBL130Aなんかには負けている。しかし、この後の磁気回路の大きさは尋常ではない。130Aの倍ぐらいはある。
そしてコーンの頂角が深い。これはコーンの強度を最強にとるための手段だ。JBLでもハーツフィールド用の150Cなどは頂角が深い。
開発は1940年代でアルテック在籍中のジェームスBランシングが設計した。だからアルテックのモデルなのに最後の515Gまで写真のように「LANSING」のシールが貼ってあったのだ。そしてずっと288ドライバと組み合わせてA1からA5までシアター用として使われてきた。ちなみに近年のアルテックのカタログを見ると515は「ウーファー」ではなく「バスホーンドライバ」という分類になっている。ホーンロードを前提につくられたのである。

出てくる音はもうホレボレするような歯切れのいい音だ。超ハイスピードな低音とはこのことだ。ウッドベースやスネア、タムなどのリアルさは筆舌ではつくしがたい。
もうこんなユニットは出てこないのだろうか?

明日から日曜まで関西遠征にいってくるのでHPの更新はお休みだ。いままで毎日欠かさず更新してきたがここいらでちょっと骨休めといったところか。

2003.5.27
世の中には不思議なこともあるものだ。それはJBL4343、4344、4348などをいつまでもシングル駆動で鳴らしてなんとも思わない人の多いことである。向上心というものがないんかい?、と思ってしまう。それとも大枚はたいてやっと買った一台のパワーアンプをウーファーなりミッド以上に限定されるのがもったいないのか?それとも何も知らないからアンプは一台しか使えないと思っているだけなのか?



反対側の4343も壁に密着。
まあ、確かにウーファーを駆動するには生半可なアンプでは無理だし、ミッドバス以上にしてもネットワークを通る以上相当なアンプでないと無理だ。結局同じようなグレードのアンプを二つ揃えることになるから負担は大きい。だからオーナーが満足していればそれはそれで別にいい。横からとやかくいうのはそれこそ人の勝手、よけいなお世話というものである。

だが、だからといってそんな中途半端なシステムで逆に人に意見や自慢をしてはいけない。左の4343なんかひどいものである。両サイドコーナー密着、後ろの壁にも密着、床にほとんど直置き。もちろんパワーアンプ一台のシングル駆動。こんなんでまともに鳴ればそれは奇跡というものだ。

上記に関して某BBSでクレームがついた。けなされて気分のいい人はいないだろうから気持ちもわからなくはない。そこでクレームをつけたコジローとかいう人のサイトのBBSに反論をしようとした。ところがsubmitボタンを押して書き込みをしようとしたら「メールアドレスを入れないと書き込めません」とかいって全部消えてしまった。
頭にくるとはこういうことをいう。別に匿名で書き込みをしようとしたわけではない。メールアドレスなんか入れなくても別にいいではないか?こんな不親切なBBSははじめてだ。
というわけでBBSに書くのはヤメにした。どうせこっちを見てるだろうからここに書くことにする。

「こんばんは、はじめまして、問題児の(爆)RUBYでございます。貴重なご意見ありがとうございました。

今も昔のJBL43シリーズはひとつの憧れであることは確かです。所有するには価格、置き場所、駆動アンプのコストなどをクリアしなければなりませんから所有できた時の感慨もひとしおです。ですから尚一層、誤解を招くような記述は避けなければならないと思ってます。いいかげんJBL43の迷信は終わりにしなければいけません。

とりあえず鳴らしてみて「なんか違うなあ、ほんとにこんな音でいいのだろうか?」なんて思っても、雑誌には「素晴らしい」としか書いてないし、みんなもお世辞で「さすがJBL43ですね。いいですねえ」なんていうものだから「やっぱりこれでいいのだ」なんて思ってしまうんですよね。ベースのヌケが悪くてボンボンいっても「JAZZはJBL」と思い込んでいるものですから聴いて聴かぬふりをしてしまいます。だいいち大枚はたいて買ったSPを簡単に買い換えるわけにもいきませんから。

だからヘンな鳴らされ方をしている43を見てると黙ってはいられません。それをオーナー同士が誉めるのも見苦しいです。
ウチに襲撃にこられるのは大歓迎です。ウチの音はハードですよ。私の好みしか考えてませんから。コジローさんの好みには合わないとは思いますが。

ではでは。」

2003.5.26

めげずにまたまたミッドバス用のユニットをゲットした。Stromberg Carlsonの12インチユニットだ。赤いコーン紙にクロームメッキのフレームがいかにもアメリカンでカッコいい。
マグネットは情けないほど小さくて軽いが、まあいいだろう。コーン紙はアルテック515Bのように軽くて指ではじくと「パーン」と乾いたいい音がする。これを60リッターぐらいの密閉箱に入れればミッドバスの出来上がりだ。これぐらいは自分でもつくれそうな気がする。

いまさらミッドバスの効用でもないが一応解説しておこう。どうしてミッドバスが必要かというと現代のf0の低いウーファーでは350Hzぐらいから苦しくなるからだ。もちろんたいていの15インチウーファーだと1KHzぐらいまではレスポンスはあるようだ。だが音がただ単に出るだけではダメである。歪みのないクリアな音でないとダメだ。500Hzあたりの波形をオシロなどで見てみると、ホーンドライバはわりときれいは波形をしているのにウーファーの方はガタガタである。この両者を500Hzでクロスさせるということはこの二つの波形が合成されるということだ。これではちゃんと再生できるわけはない、らしい。
だからウーファーを200Hz、できればもっと下げて100Hzあたりで切り、そこから上を別のユニットで再生してやる必要がある。かといってホーンで200Hzは難しい。そこでコーン型のミッドバスの出番がくるのである。
しかしJBL43シリーズのようにミッドバスが1KHzまでというのももったいない。44シリーズのウーファーが1KHzまでなど論外だ。やはりコーン型より大型ホーンドライバの方がいい音がするに決まっている。ここは500Hzぐらいに抑えて、そこから上は4インチドライバでもたせるべきだろう。

2003.5.25

このところちょっとスランプぎみだ。一時ほどの熱意が出なくなってきた。あれこれ試聴で同じソフトばかり延々と聴いていたせいもある。スティーリーダンとキースジャレットとピムヤングレンばっかしだもんね。

そこでそろそろアナログを再開しようかと思う。ここのところ三ヶ月ばかりアナログはまったく聴いていない。KSA50を入れた時、置く場所がなくてアナログプレーヤーをどかして以来聴いていない。BigBlockをセットしたときに一緒にセッティングは完了しているが針圧や水平の微調整をやり直すのが面倒でほったらかしになっている。

そういえば機器紹介でもカートリッジのことをまったく書かなかった。スペースデッキにはLyra HerikonとシュアーV15typeVがついている。アームは二本ともしつこく自慢している(爆)SME seriseXだ。
Herikonはたいへん気に入っている。最初はチタンボディのPARNASSUS DCを購入した。メーカー貸し出しのHerikonを聴いてよかったので上級のPARNASSUSにしたのだ。

ところがこれはあんまり良くなかった。相性の問題もあるかもしれないがHerikonほどのキレや透明感が感じられなかった。なんとなく甘ったるい音なのである。雑誌の評価はもちろんPARNASSUSの圧勝である。しかしこれはどうも開発者が遊び(というか実験的に)で作っただけのような気がする。なんとなくチタンボディにしてみたかっただけではないのか?
結局PARNASSUS DCは得意のワガママを言って一度違うものに交換してもらい、それでもダメで一週間でメーカーに返却し、かわりにHerikonを購入したのであった。代金の差額はもちろんしっかり返してもらいましたけど(笑)。

2003.5.24
「将来的には低域・中低域・中域ともにアムクロンのPA用を使いたいですね。同社のパワーアンプは力強さ・抜けの良さ・爽やかさ共に抜群です。また、PA用にありがちなSN比の問題、冷却ファンの騒音が全く感じられません。また、プロ用ですのでバカみたいな値段設定をしていません。高い物でも数十万円です。皆様も、もしチャンスがあればお聴きになってみる事をお勧めします。」

これはメジャグランの稲田氏の記述である。同社の迷路のようなHPから探し出してきた。ご本人には無断で拝借してきたのは言うまでも無い。

「RUBYさん、HP拝見いたしました。自由業と云う職業は一体全体何なのでしょうね。愛車のキャディラック、うらやましいですね。私は実は1956年型キャディラックコンバーチブルが夢なのですよ。ヨーロッパ車も良いと思いますが、アメ車も夢がありますよね。
 さて、アムクロンのパワーアンプですが、私は好きですね。ともかく力強く、更にあれ程メリハリがしっかりとしているパワーアンプは他には無いのでは、と思っております。しかし、オーディオマニアはとかく優しく語り掛けるようなアンプを好む人が多いので、皆様にお勧め出来ると云う訳には行かないと思います。RUBYさんはおそらく実在感のある音を好まれているようですので、そのような方には一押しのアンプではないかと思います。」

これはHPの掲示板に私が入れた質問の回答だ。

長々と検討している低域用パワーアンプであるが、やはりアムクロンがコストの兼ね合いから一番のようだ。ゴールドムントMM9.2が見せた想像を超えた超ハイスピードな音もあるし、世の中には他にも常識を超えたドライブ力を持つ超ド級のパワーアンプはいろいろあるだろう。値段を度外視すればアムクロンよりいいのがあるかもしれない。
だがそれらをすべて試聴して自分の好みのものを探し出すのは不可能に近い。昨日出てきたマークレビンソンNo.333Lだって世間の常識からすれば十分なパワー(ウーファーをドライブするパワーという意味)を持っているはずだ。だが実際は使い物にはならなかった。JAZZやロックをノリ良くドライブするための中低域が薄すぎて好みに合わなかったのだ。
自宅で聴いたクレル(KSA100S、KSA50UBTLなど)やLUXMANも柔らかくて芯のあるいい音には違いないのだがどうも物足りない。マッキンMC2600も緩すぎてダメだ。

richard allenの8インチユニットが届いた。日ごろ15インチウーファーや4インチドライバを見慣れた目にはなんとも可憐でかわいらしいユニットである。重さもたぶん1kgぐらいしかないだろう。カルロスさんのおっしゃるとおりこれは絶対BigBlockのミッドバスには使えそうにない(爆)。
仕事場の私室で昼休みにひっそり鳴らすシステムでも作ってみよう。

2003.5.23

最近使っていないノートパソコンを整理したら古いシステムの写真が出てきた。
左がJBL4344にマークレビンソンNo.333L、手前にちょっと写っているのがLUXMAN M7だ。
右が今も使っているA5であるが機器類は総入れ替えになっている。どちらも1998年ごろの写真である。

JBL4344はこんな感じで聴いていた。F20でバイアンプにし、上を333、下をM7二台でBTLで使っていた。不思議なことにこれを逆にするとまったく低音の量感が出なかった。ウーファーのドライブ力からいうと333の方がはるかにあるはずなのにおかしなことだ。CDTがCEC TL-1X、DACがビクターXP-999なんとか。プリがソニーTA-E1である。
このシステムはお金をそこそこかけたわりには全然ダメで苦労した。最終的には4344をやめて4355まで持ち込んだが、結局最後まで満足する音は出なかった。だからJBL43シリーズはキライである。
M7の上にあるのはSONYのSACDプレーヤーである。59800円ぐらいの廉価版であるがCEC+ビクターのコンビと変わらない音を出してきて驚いた記憶がある。しかし、いかんせんソフトがなくて早々にやめてしまった。綾戸智恵、シューベルト、ボレロ、シンディローパー、この四枚しかなかった。これで我慢しながらキライな綾戸を聴いたものである。

2003.5.22
例のKSA100だが23万ちょっとで落札された。120V仕様を100Vで使って本来の性能がでるんだろうか?以前アクシスの修理担当の高橋氏より、当時の正規輸入ものはちゃんと100V仕様に変更されているので絶対120Vでは使わないようメールをもらったことがある。逆に低い分には壊れるとかの問題はないだろう。
減電圧とかいって、本来の電圧より下げて使った方がリーケージフラックス(漏洩磁束)が減って音が良い、などというオカルトもある。しかし私のKSA100は電源電圧が100Vをちょっとでも下回るとハム状のノイズが出て使い物にならなかった。マルチの場合ノイズは大敵だから、この辺は当てモンみたいなもので、ちゃんと鳴ってくれるか祈りながらつなげるしかない。

アルテックにするつもりが、リチャードアレンとかいう英国製の8インチミッドレンジユニットを購入してしまった。
カルロスさんの忠告を無視してこれでミッドバス兼サブSPを作ってみるつもり。
箱は例のラフトクラフトFM20である。

ミッドバスでダメだったらLE85などと組み合わせて2WAYのこ洒落たシステムができる。
アンプはaudion silvernight 300Bなどいいかもしれない。

オーディオユニオンで先日から「アムクロン〜、アムクロン〜●◎」と呪いの言葉のように繰り返していたら、ヒビノからようやくstudio referenceTを借りてきてくれた。たぶん補修用の予備だろう、傷だらけである。いわゆるデモ用の新品に近いものではない。


デザインは先日のmacro referennceとほとんど同じである。フロントパネルの仕上げが違うのとSP端子がダブルになったぐらいだ。だから音は聴かなくてもわかるというものだ。
でもせっかく借りてきてくれたのだ、ありがたく拝借してきた。

貸し出し機のフロントパネルはつるつるのラッカー仕上げであるが現行のモデルはつや消しの黒になっている。

2003.5.21
昨日(ホントは今日)偉っそうに書いたオークションだが、こちらの手の内を読まれたのか、それともただの○鹿なのか、全然引かない相手が現れたので撤収した。初の(ウソ)オークション連敗である。モノは何かって?やっぱり内緒にしときます。撤収したとこ見られるのは恥ずかしいので。

小樽のKさんという方からメールをいただいた。JBL S9800に自作ダブルウーファー追加という気合いの入った方である。興味深いのはウーファーにアムクロン(studio referenceT)、高域にFASTをお使いだというところだ。最初はFAST2台だったのをアムクロンに代えたという。やはり私と同じ意見でウーファーに限りアムクロンに勝るアンプはないようだ。Kさん貴重なご意見ありがとうございました。

ここでいつもの得意の余談だが、たまに読者の方からメールを頂く。やはり過激な武闘派のイメージがあるのかめったに来ないが(笑)。
まっとうな(?)オーディオライフを送っておられる方から見れば、こんなマルチアンプの大型SPを二組も抱えているのは異次元の世界に見えるかもしれない。おまけに聴くのは過激なJAZZとロックばかりでデリカシーのかけらもない、と。独断と偏見に満ちていて自分と価値観の違うモノは容赦なく攻撃の対象にする、と。
まあ、半分は当たっているがホントは違う。ただ時代に20年遅れてきただけなのだ。

80年前後の「無線と実験」や「ステレオサウンド」を読むと、当時はこんなシステムの最盛期であったようだ。私も学生時代「しゃんくれーる」や「BIGBOY」などという京都のJAZZ喫茶に入り浸り「いつかはこんなのを自宅で聴きたいものだ」としみじみ思ったものである。それを今実践しているだけである。
不幸にもそれ以降、ハイエンドとかいう変なのがはやりだして「音は二の次、三の次。おしゃれでバブリーな装置が偉い」ということになってしまった。

しかし最後に残るのはやはり本物だけである。ハイエンド方面の業界関係者並びにそれに寄生するショップ、ヒョーロン家。ショップのカモにされて自己満足の方々。あなたたちに10年後はない、とここで断言しよう(ホンマか)。

とかなんとか書いていたらカルロスシモネッタさんよりメールを頂いた。ミッドバスは12インチに限りますよ、とのことである。たしかにJBL4350も12インチである。だが我が(?)Westlake HR1はミッドバスは10インチだ。要はクロスのとり方しだいということだろう。ウーファーを100Hzぐらいまでしか使わないのなら12インチぐらいは必要だろう。200Hz以上だと案外8インチでもいけそうだが。ダメかな?カルロスさん。

Westlake HR-1 BigBlockに似てますねえ(爆)

2003.5.20
さて、DG38による低域のドーピングである。やっぱり面倒なのでマニュアルを読むのはやめた。いきなり測定、補正にはいる。

当然左が補正前、右が補正後である。500Hzあたりから80Hzまでだらさがりの奇妙なカーブだ。昨日の予想通りである。これを補正すると右の写真のように見事なフラットな特性になる。
ところが世の中そんなに甘くはない。こんなフラットなカーブでは無味乾燥、人畜無害のBGMにしかならない。低域の力感が全然ないし、中高域もきつく感じる。そこで100Hzから200Hzぐらいを4dB、500Hzから1KHzぐらいを3dBアップ、4KHzから8KHzぐらいを2dBダウンして好みの音になる。

そうやって聴いてみるとまあ悪くはない。ウーファーをダブルにした時より気持ちクリアになったような気がする。しかし大げさな5WAY(パワーアンプ7台)にした程のメリットは感じられない。やっぱりこれは面倒なだけだ。ヤメにした方がいい。たいして違わないならちょっとでもシンプルな方がいいに決まっている。

DG38とて万能ではない。周波数特性がフラットになるというだけで、アンプの持つ固有の音色や立ち上がりのスピードの違いからは逃れられない。それに単音でレベル補正をしても、楽音のような複雑な波形が同時に発せられたときのリスニングポイントにおける干渉までは補正できないのではないか?

とはいってもマルチアンプではこれは必需品である。4WAYともなるとチャンデバの調整だけで好みに近づけることなど奇跡でも起こらないかぎり不可能だ。

というわけで元のウーファー四発独立駆動に戻した。DG38の設定もメモリーしてある元に戻した(つもり)。ところがやっぱりメモリーが呼び出せない。なんか全然補正してない感じである。試しにリモコンでイコライジングをオン、オフしてみるとまったく同じだ。

頭にきてついにマニュアルを読む。SAVE、SAVEと探すとあった。なるへそ、SAVEボタンを二回押さないとSAVEされないのだった。なんじゃいこれは?DG38はWindowsCEをOSに使っているそうだ。普通は一回押せばSAVEされるもんでっせ。Windows CEたあそんなもんなのかい。


ミッドバス候補のユニットである。アルテック209-8A。
有名なコアキシャルの409の仲間だ。20cmダブルコーン。シングルコーンの109-8Aというのもあってこっちのほうがいいだろう。どれも能率が97dBぐらいあってちょうどいい。

秋葉原のヒノオーディオで扱っていたが今は不明だ。アルテックがなくなってエレクトロボイスに吸収されたから流通がどうなっているか?


「ユニットから自社生産するメーカーの強みが出てますね、、、、」「モノブロックで左右の音場の広がりが、、、、」「、、、、びっくりしました。」というのがステサンの○浦某の口癖だが、これには私も驚いた。なんと元中日ドラゴンズのバンチが阪神タイガースに入るかもしれない。ムーアと喧嘩したあのバンチである。神経質そうでいかにも根性曲がってそうなふてぶてしい面構えのバンチがタイガースでやっていけるのか?まあ実現したら面白いけど。

オーディオユニオンがマッキントッシュの買い取りキャンペーンをやるそうなのでHPを覗いてみた。MC2600 ¥240000、MC7270 ¥80000。なんとも情けない金額だ。ヤフオクに出せばMC2600なら35万、MC7270でも20万前後の値段はつく。これでも売却する人がいるのだから世の中とは不可解なものである。自分の愛用している装置をこんな安値で買い叩かれてなんとも思わないのだろうか?

オークション無敵無敗を誇る(ウソです)私だが、今回は勇気ある(笑)撤退をした。Krell KSA100 並行モノ、120V仕様である。ショップで正規モノが25万ぐらいだから20万までと考えていたのだ。個人売買で並行モンだ。あんまり危ない橋は渡れない。なんせ私はオークションのプロなのだからこの辺の状況判断に間違いはない。そのかわりいいものを見つけた。なにかというと今は内緒だ。とりあえず入札して例の(?)必勝法でひとり撃退したところである。付属品なしの本体のみだからあんまり高値にはならないだろう。結果は乞うご期待である。

2003.5.19
本当は昨日なのだが日をかえて書く。ウーファーを70Hzで分けてついに5WAYに挑戦した。

アルテック用のF25を持ち込んで70Hzのボードを入れ、元のF25のウーファー出力からシリーズにつなぐ。内側のウーファーを70Hz以下、外側を70Hzから500Hzにした。
レベルは計算上シングルウーファーになるはずだから+3dBすればいいはずだ。スロープはシャープな方が良いというセオリー通り24dBでクロスさせた。位相はとりあえず正相のままである。

これでとりあえず聴いてみたのだがどうもおかしい。一気に低音の量感がなくなって空間が寒々としている。念のためミッド以上の出力をオフにして確認したが、ウーファーからは計画どおりちゃんと音は出ている。
仕方がないのでウーファーのレベルをもう2dBほど上げてみた。これでもまだ足りない。まるで昼間聴きに行ったB&Wノーチラス802のようだ。

余談だが昼間オーディオユニオンにいって再度802を聴いてきたのだ。今度はちゃんとスティーリーダンとピムヤグレンのCDを持っていった。ところがすごいシャリシャリした音でボリュームを上げて聴いていられない。低音は全然出ないし、中高域のきつい変な音だ。一体これのどこがいいのだろうか?というひどい音だった。
店員さんの話によると、ちゃんと試聴しないで評判だけで買うものだから、これにアキュフェーズという最悪の組み合わせが一番多いそうだ。アキュフェーズも良くいえば精緻、悪く言えばキンキンした音だからさもありなんと納得して帰ってきた。

話が脱線したが、5WAYの結果はどうやら失敗かもしれない。考えてみれば70Hzから500Hzをシングルウーファーで持たせるには箱が大きすぎる。そのために中低域の量感が出にくいのだろう。DG38で強制ドーピングすればなんとかなるかもしれないがそこまでやるのも面倒だ。

DG38は実は横着をしてマニュアルをちゃんと読んでいない。再測定をやるとなぜか前のデータが消えてしまうのだ。ホントは消えていないのかもしれない。呼び出せないだけかもしれないが。
これはマイクで測定して大体フラットにして、それから多少イコラジングをしている。測定は機械が自動でやってくれるからいいが、イコライジングカーブが呼び出せないと再度手動で入力するのが面倒なのだ。導入初期に何度かやったのだが、測定しなおすとこのイコライジングカーブが出てこないのでいつもペンで入れなおしていた。これがイヤで最近は一切触らないようにしている。クロス周波数を変更したりアンプを入れ替えたらホントはそのつど測定するのがスジというものだろうけど。そのうち(いつのことか?)マニュアルを再度読んでみよう。これでは宝の持ち腐れだ。



F25の周波数ボード。左が20KHz、右が70Hzだ。コンデンサの大きさが全然違う

またまた話が脱線したが、ウーファー帯域を分割する目的は低音のハイスピード化であった。38cmウーファーを100Hz以下ぐらいで鳴らすと非常にハイスピードのいい音がするらしい。JBL43シリーズはミッドバスとの兼ね合いか290Hzまで使っているが、4435になるとダブルの2235Hのうちひとつは100Hzまでだ。もうひとつの2235Hは下から1KHzまでである。100Hz以下だけダブルウーファーという変則な使い方をしている。それにしても2235Hに1KHzまでもたせるのもつらいものがありそうだが。

ここまで書いて再度やる気が出てきた。せっかくセッティングをしたのだ。DG38のマニュアルを再度読んで、これでドーピングをしてみよう。それでダメならこれはヤメだ。

ところで次のステップも考案中である。ウーファーはダブルのままで別にミッドバスを追加するのだ。ユニットは30cmぐらい、クロスは100Hzから200Hzが理想的だ。問題はまずどこに置くかである。天板の上はいかにも野暮ったい。箱の横に並べるにはスペースがない。となると箱の前に置くしかない。そうなるとなるだけ薄い箱に入れなければダメだ。
JBL43シリーズのミッドバスエンクロージャーの容積は20リットル以下である。だがこれは250Hz以上からの使用だからなのか?100Hzぐらいから使うにはちょっと小さすぎるような気がする。いろいろ調べるとおなじみラフトクラフトによさそうなのがあった。

型番がFM20というフロントロードホーンである。写真はダブル用だがシングル用もある。サイズは335H×640W×600D。適合ユニットは16cm−25cmとちょっと小さいがまあ仕方がない。奥行きも600だと大きすぎるがユニットが後ろにつくのでいいだろう。これならいらなくなっても別システムとして使えそうでもある。

これを適当な台で後傾させてステージで使うフロアモニターのようにBigBlockの前に置けばいいのではないか?なかなかいいアイデアだと思うがいかがなものか?

問題は使用ユニットだ。ミッドバス領域だとやはりアルテックが一番いいかもしれない。たしか20cmぐらいのフルレンジユニットが何種類かあったような。FM20はサブバッフルでユニットをマウントするから後からユニットの変更も可能なはずだ。早速調べてみよう。

2003.5.18


というわけで早速AMCRON DC300U四台によるウーファー独立駆動にしてみた。要するに四発のウーファーをそれぞれ一台づつのパワーアンプで駆動するというわけだ。DC300Uはモノラル(610W 8Ω)で使用する。真ん中の写真のようにBigBlockは二つのウーファーにそれぞれSPターミナルをあらかじめ設けてある。必要に応じてこういう風に独立して駆動したり、ジャンパーでつないでパラレルにできるようにしてあるのだ。

先週かたづけた部屋が一瞬にしてケーブルでゴチャゴチャになった。YケーブルでF25からの出力を分岐し、余っているバランスケーブルでアムクロンにつなぐ。同じケーブルが四本ないのでアクロテックと日立の二種類にした。追加のSPケーブルも適当だ。モニターPCのコブラである。左右の条件が揃えばOKだろう。細かいことは気にしない。

まだスティーリーダンしか聴いていないので断言はできないが、これはたいしたものである。まずウーファーが本来の8Ωになったせいかノビノビと鳴っているような気がする。まあこれは心理的なものだろう。アンプも4Ω負荷より8Ω負荷の方がいいに決まっているし。
なによりもピークでつまった感じがない。macro referenceをモノラルで聴いたときのような底なしのパワー感がある。ゴリゴリした感じもかえってなくなった。以前試した時とだいぶ印象が違う。なんでやろ?やっぱりバランス接続が効いているのか?とにかくスティーリーダンのようなエレクトリック最新録音に対しては最高だ。

ケーブルがこれ以上はないというほど錯綜しているが、まったくノイズもでない。神経質なハイエンダーがみたら卒倒しそうな風景だがぜんぜん平気である。
明日はこれでいろいろ聴いてみよう。問題はアコースティックベースだな。

HAL氏お気に入りのピムヤコブズトリオ「come fly with me」を聴いてみた。ピアノはエコーバンバンでベースはエレキのようなへんな録音である。ピアノの強打で無意識に身構えるところも難なくクリアする。ベースの低弦でだらしなく音が膨らむところも無くなった。これは大成功だ。


閑話休題  

これはとあるハイエンダーのシステムらしい(そういえば昔WEEKENDERって番組ありましたね)。まったくもって非の打ち所のない素晴らしいラインナップである。販売店や輸入代理店はいいカモだとほくそえんでいる事だろう。これはもうまったく主義主張というものが感じられない。雑誌や販売店のお勧めを金にあかせて買い集めただけではないか。これでJAZZファンだというからJAZZも舐められたものである。

こんなんでコルトレーンやパーカーが鳴らされれば彼らも草葉の陰で泣いているというものだ。はっきり断言しよう。こんなんでJAZZは聴けない。せいぜい綾戸智恵やダイアナクラールぐらいがいいところだ。さぞかし綾戸のおばはんののどち○こが見えるような高解像度で鳴ってくれることだろう。俺はそんなん見たくないけどなあ。
CDT P0s+VUK DC cable(Bell Tech)
Digital Cable NBS Black Label
DAC Wadia 27ix V3 Power Code NBS Black Label
Interconnect Straight wire crescendo XLR
Pre-Amp ML 32L Power code NBS Black label
Interconnect NBS Statement extreme
Power-AMP Krell FPB700cx
SPK cable PAD Proteous 4m
SPK Krell LAT-1

ヤフオクにでていたmarantz CD94LTDがなんと76000円で落札されていた。これは驚いた。メジャグランで言っていたが、世の中のオーディオファンは大人しい真綿でくるむような音が好きな人が多いようだ。そういう人にはフィリップス、マランツ系のヨーロッパサウンドはぴったりなのだろうか?そういう人にとって私のアルテックやBigBlockはPAや拡声器のようなイメージがあるに違いない。実際は全然違うのだが。

なんか今日はボヤキの連発になってしまった。音はいい感じで仕上がってきているというのに。他のプライベートでちょっとイヤなことがあったからだけど。やはり心技体すべてコンディションが整わなければいけない。精神を安定させてこれから次の実験、ウーファーの2分割(70Hzで)にトライすることにしよう。

2003.5.17

サウンドハウスからスペシャル秘密兵器が届いた。その名も「Yケーブル」。なんのことはない、XLRバランスを二股に分けるためのケーブルアダプタだ。
これでなにをするつもりかというと、性懲りも無くアムクロンDC300U四台でガウスを独立駆動しようというのだ。そのためにはF25の低域出力を二股に分けなければならない。
これは以前ちょっとだけやった。このときはRCAピンケーブル四本を使った。オーディオテクニカのRCA分岐アダプタを使ったのだ。だがいろいろ試してわかったのだがDC300Uはバランスの方が力があるような気がする。
DC300Uの入力はフォンジャックのみだ。実はフォンジャックにもバランスとアンバランスがある。バランスのものは先がホット、コールド、グランドの三つに分かれている。アンバランスは根元のコールドとグランドの部分が分かれていないだけだ。だからどちらでもなんとなくつながって作動する。
以前は横着をしてアンバランスで実験したので今回はバランスでやってみようと前から考えていたのだ。

アムクロンを四台だしてくるからついでにもうひとつ実験を考えている。70Hzで低域を分けてひとつのウーファーを70Hz以下、もうひとつを70Hz以上で鳴らしてみたい。これは理屈からはNGだ。箱の中を完璧に仕切らないと排圧でコーンが変形し歪みが激増する(らしい)。しかしPAやスタジオほどの大音量でもないしやってみれば案外いけるかもしれない。あと376のクロスを350Hzまで下げることも考えている。

今日明日と実験の日々は続く。


            HOSA Yケーブル
AMCRONから新型パワーアンプが出たようだ。XLSシリーズというらしい。大阪の逸品館のお勧めになっていた。価格も最上級のXLS602で70800円と手頃だ。
しかし逸品館のお勧めは過去ロクなものがなかった。ローゼンクランツとかAIRBOWとかインチキまがいのものが多い。はたしてこれは買いだろうか?

ところでこの解説を見ていて気がついたのだが、これを例によってモノラルにするには入力反転Yケーブルを使えと書いてある。外部でBTLにするには位相の反転した信号を左右の入力に入れなければならないのはわかる。コストダウンのため内部に反転回路がないのだろう。

肝心の入力反転Yケーブルというのは存在するのだろうか?サウンドハウスのカタログにもそんなものはない。これが廉価にあればいろいろ遊べて面白いだろう。KSA100も手軽にBTL接続(4Ωで800W×2!)ができるはずだ。

そろそろAMCRON MACRO REFERENCEも返却しなければならないので久々にDC300Uに戻した。こっちの方が音が硬い。ゴリゴリしている。MACRO REFERENCEの方がキレがあるように感じたが、今日聴いた感じではDC300Uの方が音の伸びが無くキレ過ぎて乾いた音のようだ。そろそろ四台のウーファー独立駆動にして遊んでみよう。(、、、続く)

2003.5.16
予定どおり(笑)F25のフィルターアンプユニットをヤフオクで落札した。たまたま近所の方だったので仕事帰りに寄って引き取ってきた。ところがオーディオユニオンの中古情報をネットで見ていると、な、なんとこれが19800円で出ているではないか。
大失敗とはこのことである。早速電話してみると二つも在庫があるという。これはマッハでキープしてもらった。
これでフィルターアンプユニットは手持ちの予備とあわせて合計四つになった。これだけあれば余裕というものである。それにしてもオークションだけプロでも仕方がないですな。

とりあえず2450J+砲金ホーンの音をなんとかしなければならない。といってもすぐできるのはアンプの交換かクロス周波数の変更しかない。アンプで使えそうなのはA5に使っているTU-873かAudion silvernight 300B ぐらいだ。しかしこれはあんまり期待できそうにない。KSA50よりいいとは思えない。まあやってはみるが。

クロスの変更は期待できる。現状の12.5Kはやはり2インチドライバには高すぎるのかも。10Kか7Kぐらいに下げてみようと思う。逆に思い切って20Kまで上げるという手もある。2405を20K以上で使ってどんな意味があるのか?と思われる方もいらっしゃるだろう。これに関してはメジャグランのHPを見ていただきたい。

用意したDN25フィルターアンプユニット。7000Hzと10000Hzの周波数ボードが入っている。
これ以外に20KHz(特注)ボードもある。

とりあえず、7KHz、10KHz、12.5KHz、20KHzと入れ替えて聴いてみた。2405無しの2450Jスルーも聴いてみた。7Kだと2405のキャラが出てきついし、2450Jスルーだと高域がおとなしすぎてものたりない。M9500などはこんな音だったのだろうか?10Kはわりといい感じだ。20Kも面白い。
クロスを20Kにしてレベルを9dBほど上げるとバランスが取れる。メジャグランによると2405は10KHzから12dB/octのカーブでだら下がりの特性だという。20KHzで10KHzより12dBレベルが下がるということだ。それなら逆に20KHzでクロスさせれば、10KHz時より20KHzの方が12dB入力が上がるから2405からの出力は同じになるという理屈だ。

正直いってどれがいいかはよくわからない。明日もっとじっくり聴いてみることにする。今日は時間がなさすぎる。

2003.5.15

FLEETWOOD MACの8年ぶりの新譜SAY YOU WILLを聴いた。クリスティン・マクビーは不参加だがスティーヴィー・ニックスとリンジー・バッキンガムは健在だ。

音はTuskのころからまったく不変である。ボーっと聴いていたら区別もつかないほどだ。まあこれでいいのだ。最近の新譜にはなにも期待してないしね。このCDに内容がないわけではない。やはりこれはこちらの毎日の生活に刺激がないせいだろう。いまさら40過ぎのおっさんが聴いても感動するはずがない。

自由奔放に暮らしていた二十歳すぎに聴いたサウンドはやはり忘れられない。これも青春の光と影なのであろう。

オーディオユニオンにM10UとKSA100Sを返却に行き、ついでにB&Wノーチラス802を聴いた。ドンシャリのひどい音だったが中高域のクリアーさだけは感心した。エネルギー感には劣るがシンバルの繊細さはたいしたものであった。そのかわりスネアなんか5mぐらい後で鳴っているみたいだったけど。

ウチに帰ってBigBlockを聴くとやはりちょっとその辺に問題があるようだ。実はその点は最初から気にはなっていたのだ。SmallBlockからBigBlockで替わったのはウーファーがダブルになったのとと2450Jのホーンがアルミから砲金になったことだ。ホーンが柔らかいアルミから硬い砲金になったことでやはり音が硬質になったのは否定できない。これも調整しだいで良いところも引き出せるのだろうが現状はなにもしていない。これからの課題だ。

そう思いながら聴いていたのだが、やはり我慢できなくなってきた。だが純正2311は手元にないし、ウーファーをはずしてホーンを入れ替えるなど面倒だから絶対やりたくはない。それなら次善の策だ。当初から用意していたLE85+HL92にしてみよう。

今や単なる飾りになっているガウス1502ツイーターを降ろしてそこにLE85+HL92を乗せる。後ろに雑誌を三冊ほどはさんで終わりである。あとは2450JにいっているSPケーブルをLE85につなぎかえるだけだ。どんなにゆっくりやっても5分で完了する。これぐらいならやる気もおきようかというものだ(それでも一ヶ月以上放ってあったのだ)。

このLE85はワンオーナーで傷ひとつない極上品である。バックカバーのネジの赤い塗装もそのままだ。一度も中を開けていないようである。もっともそうだとすると中の吸音材のウレタンはボロボロになっているだろう。

音だしをする。クロスもレベルも変更なしだ。困ったことにこっちの方がやはり音が良い。予想どおり硬質な響きが消えて柔らかいふわっとした感じになる。ボーカルもきつさが取れて一層滑らかだし個々の楽器の区別もさらにつくようになる。ベースの音程までわかりやすくなった。1インチスロートのLE85だからといって2インチスロートの2450Jのエネルギー感で劣るようにも感じない。別にどっちでも同じだ。

これは困ったことになった。BigBlockの売りのひとつが砲金ホーンなのにHL92にあっさり負けていては話にならない。しかも2インチの2450Jと1インチのLE85である。LE85にツイーターが2405だとまるで4343やL300と変わらないではないか。しかし音には代えられない。ウーン、しばらくこれでいってみよう。なるだけ上のほうは見ないようにして砲金ホーンが鳴っているつもりでいよう。だまってれば誰にもわからないし。

2003.5.14
part1の画像もすべて圧縮し直した。これでだいたいメンテナンスは完了だ。しかし、あらためてpart1を見るとレイアウトのダサさに我ながら恥ずかしい。素人丸出しである。そのうちヒマなときにでも組み替えることにしよう。

昨日もしつこくエレクトリックマイルスがかかっていた。「イッツアバウトザットタイム」「デューバップ」「ライブイブル」だった。これでやっと終わったと思ったらこんどはロキシーミュージックのオンパレードだ。たしかディスクユニオンで紙ジャケの中古を大量に発見して購入してDATに入れたから5、6枚はあるはずだ。今日一日はロキシーの日になるだろう。

久しぶりにヤフオクに出没している。お目当てはF25のフィルターアンプユニットだ。これが複数あればいちいち中をあけて周波数ボードを取り替えなくても済む。あらかじめボードを仕込んでおけばガッチャンと入れ替えるだけでクロス周波数の変更ができる。面倒がキライな私には必需品である。
ところが困ったことにこの出品者は隣のラインアンプユニットも別に出品している。普通は皆さんシコシコとボードを入れ替えなさっているようで、余分にユニットをお持ちでないようだ。ということは2WAYから3WAY、3WAYから4WAYに増設するには両方必要ということになる。
私のようにフィルターアンプユニットだけ必要というわけにはいかないだろう。だからこのオークションでも皆さん仲良く両方同時に入札なさっているのだが、そこに私がフィルターアンプユニットだけで乱入したものだからヤヤコシイことになっているのだ。

ご存知のように(笑)私はオークションのプロである。私に狙われたらもう落札したも同然だ。ラインアンプユニットだけ落札してしまった方にはお気の毒だがここは泣いてもらうしかない。

2003.5.13
というわけで昨夜は深ーく反省したのであった。結局なにをもってきても満足できそうにない。現状のアムクロンDC300Uでも同じかな?世の中もっとつつましくやられておられる方も大勢いらっしゃるわけだし。
今日帰ったら久しぶりにDC300Uにしてみよう。

表紙のカウンターをなにげなく見ていたら知らないうちに10000を越えていた。サイトによってはなにか記念のプレゼントなんかを出すところもあるらしい。ウチもなにか出すことにしようか?

あれこれ考えたのだが、こんなんはどうだろう。Lo-D HMA-3790パワーアンプ。もちろん完動品。スペックは不明だがMOS-FETを使ったものには間違いない。

推定時価3000円!せこいですねえ。こんなんでも欲しいと思われる方がいらっしゃったら(必ず)当HPの感想を添えてメールで申し込んでください。カウンターが11000時点で締め切り、厳正なる抽選の上当選者を決めたいと思います。

条件はクロネコの着払いの送料をお支払いただける方ということでお願いいたします。
当選者にはあらためて当選のメールを返送いたしますので当選メールが届きましたら再度メールにて送付住所、氏名、電話番号等商品送付に必要な情報をお教えください。すぐに商品を発送させていただきます。

まあ、今までのこのページのアクセスと商品の内容から考えてたぶん競争率は少ないと思いますので奮ってご参加ください。

応募が1件も無かったら悲しいけどそのときはそのときです(笑)。


2003.5.12
 しつこく某サイトのマネ。真っ赤な薔薇が咲いた。

土曜日に引き続き仕事場のBGMはエレクトリックマイルスだ。今日は「ゲットアップウイズイット」「アガルタ」「パンゲア」「アットフィルモア」だった。スタッフの皆様、ご清聴ありがとうございました。日本全国探してもエレクトリックマイルスがBGMの○○○はないかもネ。

オーディオユニオンから電話あり。「こんなんいかがっすか?」。
わりと新しめのクレルKSA100Sだ。

KSA100がウーファーには力不足だったのではっきりいってこれはあんまり期待していない。
このシリーズにはKSA200S、KSA300Sとかあるから100では物足りないのではないか?
せっかくなので借りてきたのだ。今から聴いてみる。試聴レポートは後ほど。

なんかわけのわからないLEDの表示。
可変バイアス量を表示するそうだが、それにどんな意味があるのか?パネルの色使いといい、ゴテゴテしたハンドルといい、デザインは良くない。ラックス扱いの時代のクレルは評価は低いのもうなずける。

予想に反して音はなかなかのものだった。時間もないのでいつものスティーリーダンをしつこく聴く。アムクロン、クレル、ラックスの順につなぎ換えて試聴した。

KRELL KSA100S 予想よりゴツイ低音だ。エレキベースがツンツンした音になる。ただドライブ不足か最低音にくると押さえが利かなくなる。
AMCRON MACRO REFERENCE やはり圧倒的なパワー、ドライブ力だ。伸びるところはちゃんと伸び、抑えるところはキチンと抑える。ややボーカルが薄い。
LUXMAN M10 MARKU 全体に甘い。音が柔らかく音程が曖昧になりがち。立ち上がりも鈍い。クラシック向きか。ボーカルはきれい。

やっぱりAmcronがいいような気がする。というかKSA100SにしろM10Uにしろスペックからくる先入観からどうしても逃れることができない。「ああ、これはM10Uね。B10の廉価版。これはKSA100Sかあ。この上に200も300もあるんやからこんなもんかな?」というふうにどうしても思ってしまう。
まったくどうしようもない俗物とはこのことであろう。自分の器を知ることなしに欲ばかりに目がいってしまっている。中庸を尊ぶ精神など微塵もない。まだまだ修行が足りないとはこういうのをいうのだろう。深く反省する次第である。

2003.5.11
今日は長年の懸案であった日立のHAL氏をついに我家にお招きした。私よりも五つぐらい年上で古くからのJAZZファンであり、自身ベースを弾かれる氏はやはりJBL、マッキンがお好みだ。茨城の自宅にはJBL4343に375を入れ(2420を換装)、ウーファーをダブルにした凄いシステムをもっている。
普段は東京の社宅に住んでいるのでこっちにもシステムがある。二三度お邪魔したことがあるのだが、昔の公団のアパートのようなところなので五畳ぐらいのところにいつも大型SPが入っている。
面白いのはそのSP入れ替えスピードの速さだ。最初に伺ったのは三年ほど前なのだが4331だった。それが三ヶ月ほどで4355になるがここからモーレツな入れ替えが始まる。

4355を五畳の部屋に入れて失敗(?)を悟ったHAL氏はこれをひと月で売却しティールなどというハイエンドを購入する。ところがホーンしか聴いたことがない耳にはやはり合わずすぐ売却。こんどはアバロンだった。これもダメで出物の4343を見つけて自宅と同じになる。このころからヤフオクにも手を出し始めJBLのユニットを買い漁るようになる。4343のウーファーや2420を交換したのち「大型システムは社宅ではダメだ。大きい音が出せないから欲求不満が高まるだけだ。」ということで新品のS3500に変更。
これも一ヶ月ぐらいしかもたなかった。今度は「最近のJBLはおかしい。音造りが変。」と言って4507にホーンの自作システムになった。後はよくわからない。箱が4508のダブルになったり4530のバックロードになったり、ホーンも毎月変更。2355や2395、2365とかいう超大型PA用も使っていたような気がする。

この一年は毎月のように箱やホーンを入れ替えていたのではないか。しかし、あんな重いものをマメに入れ替えるパワーには恐れ入る。やっぱり好きなんだろう。

三月ごろ、ついにそれがウエストレイクBBSM10になり、「やっぱりホーンじゃないとダメ」といういつものパターンでひと月で4344Uになったところである。275Ndを2440に交換して落ち着いたところらしい。まあ、これもいつまでもつことやら。







HAL氏のシステムの(ごく)一部。どちらも一ヶ月ぐらいしかもたなかった(爆)


というわけで今日はなにもしていない。ずっとアムクロンで聴いていたのでM10Uもお休みだ。そういえばCRESTのアンプだが、エレクリトから家庭で使うにはファンノイズが大きすぎるのでやめた方が良いといわれてしまったらしい。ヒビノも試聴機は用意できないと回答があったそうだ。

2003.5.10
今日はM10Uをしばらく聴いてからアムクロンに切り替えた。やはり鮮烈といってよいほどのキレのよさである。ウッドベースも悪くはない。ビルエバンストリオ「モントルーVol.1」のエディゴメスのしつこい三味線ベースももたつかずクリアする。さらに良いことは低域の変化でシンバルの厚みが一層増すことだ。

考えればあたりまえのことだが、木のスティックで叩くのだからシンバルだって相当低いところから出ているはずだ。500Hzまでのアンプを代えれば音が変化して当然だ。オクターブ18dBで切っているのだから、-6dBぐらいまで聴こえるとしたら700Hzぐらいまでは関係しているはずだ。正弦波で聴く限り700Hzといったらもう「ピー」といった感じの高い音である。
アンプ選びは難しい。毛色の違うのを二三台持って、その日の気分で切り替えるのが一番いいのだろう。でも先立つものも限られるし、どうしても売っては買うという自転車操業になってなかなか手元には残らない。

いつも出入りしている某オーディオBBSも最近はAV & SACDマルチに染まってしまった。サブウーファーがどうのとか、スクリーンがどうのとかやっている。古くは4ch、最近ではSSSとかドルビーサラウンドとか、2chオーディオ以外がマトモだったためしは無い。我々はホールトーンが聴きたいわけではなく楽器のもつ音色の美しさや激しさを聴きたいのだ。そのことにただでさえ苦労しているのに異種のリアSP(たいていはフロントより数段グレードが落ちる)から位相も音色も無茶苦茶の残響が混ざっていいわけがない。
ミキシングし直して後からも楽器や効果音が出るにいたってはオモチャである。ピンクフロイド「狂気」のSACDマルチなどその典型だ。もともとシドバレットなきあとのピンクフロイドは演奏力や構成力に劣るのをごまかしの効果音などを挿入して仕立てあげたインチキバンドである。中味はほとんど無い。時計やレジの音が後から聴こえるからといって、それがどうしたの世界だ。そんなものはすぐ飽きるに決まっている。

メジャグランの稲田氏の名言「世界の常識は私の非常識、私の常識は世界の非常識」。世の中なんでも疑ってかからなければいけないということだ。

今日は仕事場では帝王マイルスがずっと流れていた。たまたまDATに続け入れたのにあたったのだ。「ブルーノートVol.1」「ブルーノートVol.2」「ESP」「マイルススマイルズ」「インナサイレントウエイ」「ビッチェスブリュー」「ジャックジョンソン」ときた。なかでも良かったのはESPのウエインショーターだ。やはりショーターはただものではない。最近はまた往年のテナーサウンドが復活したようだがウエザーリポートの15年は長い寄り道だった。

それにしても70年といえばもう33年も前である。その間JAZZの進歩は止まったままだ。軽すぎてケツが浮きそうなフュージョンに嫌気がさして帝王マイルスが引退してからは見るべきものがなにも無い。残ったのは日本人の好きなスタンダード集ばかりである。そこいらじゅうにはいっているでしょ、「ラウンドミッドナイト」とか「グリーンドルフィンストリート」とか「枯葉」とか。たいていは日本のレコード会社主導の製作で。むこうのレーベルでプロデューサーも外人だが、さりげなくローマ字なんかでexective producerナントカなんて日本のレコード屋の偉いさんの名前が入ってるヤツ。

2003.5.9


さて、この両者の対決であるが、実はいまだよくわからないというところである。
全然違う傾向の音であることは確かなのだが不思議とどちらも耳になじむ音なのだ。剛のアムクロン、豪のラックスマンという感じだ。全然わかりませんね、こんな表現では。

M10というのはあんまり評判がよくなかったような記憶がある。2台でBTLにしないと使い物にならない、その時はB10を凌ぐといった評価であった。MarkUになって劇的に良くなったなんて雑誌に書いてあったが、そんな提灯記事はマユツバもんだ。

実際聴いてみると思ったよりドライブ力がある。ハガネのように引き締まったアムクロンと比べるとだいぶ柔らかいが、しっかり音の芯は残っている。でもこれは明らかに確信をもって音造りをしている。最低域よりもちょっと上を持ち上げて、聴いていて気持ちよくなるように操作している。アムクロンはまったくストレート。ひたすらソースに忠実だ。
別にこういった音造りは悪いことだとは思わない。要するに結果がよければそれでいいのだ。モニターしてるわけじゃないしね。

MC2600と比べてどうかといわれれば、こっち(M10U)の方が好みの音だ。緩くはなく柔らかい、その辺の音の練り上げがなかなかうまい。
しかし、パワーメーターを見てるとときどき振り切れるが大丈夫なのだろうか?理屈ではパワー不足なわけはないはずだが。

あと二三日は聴いてみなければよくわからない、といったところだ。これのBTLとかB10も興味が出てきた。

2003.5.8

ぐだぐだとくだらないことを書いて今日の更新を遅らせていたのはこれをトップにもってきたかったからだ。今日昼から某ショップに引き取りに行ってきた。これにはメジャグランのカルロスシモネッタさんに多大のご尽力をいただいた。この場を借りてお礼申し上げます。

さてこのmacro referenceだが詳細は不明である。裏をみると消費電力3000Wなどと恐ろしいことが書いてある。これから推測するに600W×2(8Ω)ぐらいではないだろうか?最新型のstudio referenceTだと消費電力4700W(4Ω 定格出力時)1700W(電気用品安全法による)となっている。これで750W×2(8Ω)だ。
まあ、どっちにしても十分過ぎる出力を持っていることは間違いない。

2台使って例によってブリッジモノラルにして音だしをしてみた。ところがベースの音がはっきり割れている。なんかおかしい。ボーカルも濁ったような汚い音だ。暖まれば解消するかと勝手に解釈して試聴を続ける。

低域の立ち上がりが凄まじい。バスドラが入るとウーハーのコーン紙が破れるのではないかと不安になるぐらい鋭いパルスが体に届く。ガウスがアルテック515のように鳴る。それでいて重低音もしっかり出ている。こんな凄い低音は「赤塚スタジオ」でボリューム全開で聴いて以来だ。

しかし歪んだ音は治らない。ステレオにして片方ずつ聴いてみるとひとつだけが歪んでいることがわかった。どうも調子が悪いらしい。そういえばボリュームの間のLEDがこっちだけ黄色のが点灯している。これが故障のサインなのだろう。

ひとつだけのステレオにすると、モノラル時のような恐怖を覚えるほどの凄みはなくなる。それでもDC300Uをふた回りぐらいスケールアップしたような低音である。ベースの弦がまるで直径1センチぐらいあるかのような気がするぐらいだ。
やはりスタジオで連続ハイパワーで使用されるのに合わせて改良されてきただけのことはある。ダンピングが強力でエレキベースやシンセベースが絶品だ。ウッドベースも悪くない。これはとても気に入った。惜しむらくはモノラルをもっとじっくり聴いてみたかったということだ。

音には関係ないがファンが変わっている。連続して回らずに10秒おきぐらいにすこしだけ回るのだ。もっと熱くなれば連続して回るのかもしれない。まるでレーザープリンタが動く時のようにウイーンと回ってすぐ止まる。いまでも十分熱くて側板は触れないほどなのだが。これも故障かもしれない。





LUXMAN M10U これ