学力テスト/那覇市 県平均上回る
文部科学省が実施した全国学力・学習状況調査(学力テスト)で、那覇市の三十六小学校と十七中学校の国語と算数(数学)の平均正答率は、いずれも全国を下回ったが、県の平均は上回り、学校単位では小学校八校が全国の平均を上回っていたことが十日、分かった。市議会十二月定例会で桃原致上教育長らが屋良栄作氏(自民・無所属連合)、喜舎場盛三氏(公明)の代表質問に答弁した。
市は十一月に発足した市の分析検討委員会の分析結果を二十日ごろまでにまとめ、各校に通知するとしている。県内自治体が、県や全国との差を公表するのは初めて。
全国との平均正答率の差は、小学校国語が3・6ポイント、算数が2・9ポイント、中学校国語が6・6ポイント、数学が13・8ポイントだった。
市教育委員会は、基礎学力中心の授業や、家庭学習の取り組み状況が「思わしくない結果の原因」と分析。小中ともに基礎力を見るA問題に比べ、応用力を見るB問題に課題があると指摘した。また、中学校でまったく家庭学習をしない生徒が17・3%と全国の8・4%を大きく上回っている点を課題に挙げた。
市教委が設置した分析検討委員会は、小学校と中学校の教科ごとに、現場の教諭ら三人ずつのワーキングチーム計十二人で構成。教科ごとに家庭学習の具体的な取り組み方や、授業の改善に生かすための分析結果をまとめる。
市は、詳細に分析するため、今後A問題とB問題を分けて結果を公表することもあり得るとしている。