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ソウル薩摩会10周年 関川夏央氏招き記念講演

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「ソウル薩摩会」の発足10周年を記念してソウル市内で開かれた関川夏央氏の講演会
 鹿児島県ゆかりの韓国在住者でつくる親ぼく団体「ソウル薩摩会」(会長=黒田勝弘・産経新聞ソウル支局長、40人)がこのほど、発足10周年を記念した文化講演会をソウル市内で開いた。

 講師は、1980年代の「第1次韓国ブーム」の火付け役となったルポタージュ「ソウルの練習問題」で知られる作家・評論家、関川夏央氏。旧知の黒田会長からの依頼を快諾し、十数年ぶりに訪韓した。

 演題は「司馬遼太郎と韓国・朝鮮・薩摩〜小説『故郷忘じがたく候』を中心に」。関川氏は同小説の内容を踏まえ、文禄・慶長の役(1592−58年)で島津義弘が朝鮮から薩摩に連れ帰った陶工集団について(1)薩摩に来たのは豊臣秀吉軍の日本帰還から約2年後だった(2)17の姓それぞれの集団がほぼ均等の人数で構成されていた(3)朝鮮での地位は高くなかった−と指摘。その上で、陶工集団は豊臣軍が強制的に連れ帰ったのではなく、望んで渡来した、もしくは朝鮮側の選抜によって渡来したのではないか、との仮説を提示した。

 ソウル薩摩会は1996年9月に発足。以来、毎月1回、韓国在住の鹿児島県出身者や、同県在住経験のある韓国人らが夕食を囲みながら親交を深めている。10周年記念講演会は「韓国の人たちに聞き応えのある日韓関係論を」と企画、無料開放された。100人を超える入場者の3割以上を韓国人が占めた。 (ソウル・原田正隆)

=2006/10/30付 西日本新聞朝刊=

2006年10月30日17時08分



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