総務省のせいで「モバイルインターネット」はいったいどうなってしまうの?

2007/12/11

永続的リンク 02:03:53, 著者: Nobuo Sakiyama メール , 244 回閲覧   Japanese (JP)
カテゴリ: 検閲

総務省のせいで「モバイルインターネット」はいったいどうなってしまうの?

昨日書いた件だが、正式発表があった。

これはひどいね。 新規契約者のみではなく、既存契約者についても「十分な周知を実施し、親権者から不要の申告があった場合を除き、フィルタリングサービスを設定する等の対応を行います」とある。この既存契約者には、現在のフィルタリングの有無を必ず選んでいるはずの契約者も含まれるように読める。

ちなみに、現状では、フィルタリングサービスの解約には、携帯電話三社は親権者の同意書が必要であり、NTTドコモの場合は、さらに親権者であることの証明として住民票等の原本を求めている(窓口手続きは出来ず、郵送のみ)。他社の場合にそこまで必要かどうか分からないが、もし必要となれば、その手間は少なくなく、「フィルターは要らない」と親子で思ったところで、そこまで手間をかけてまで、という障壁になることは間違いないだろう。これを既存の未成年契約者全てに課すのだろうか。

そして、繰り返しになるが、フィルタリングでブロックされるのは、典型的ないかにもな「有害サイト」ばかりではない。KDDIであえば「公式サイト」(の一部)以外全てがブロックされるし、NTTドコモやソフトバンクモバイル、ウィルコムの場合でも、「コミュニケーション」サイトが対象になっているのは、それが(一般論としては)「リスク」と捉えられているからであって、該当するサイトが「有害」だからではない。そして、該当するサイトは余りにも多い。オプションならまだしも、そして、加入時の選択ならまだしも、既存の未成年者契約全ての「原則」をこのようなフィルタ付きに倒し、それを望まない顧客には手間の時間とお金をかけさせる、というのは、消費者保護的にも疑問だ。契約者は契約時のサービスレベルを期待して契約したのではないか?

なるほど、こんな、ボトルネックたりうる通信事業者がコンテンツにやりたい放題できる環境は、過去いろんな人が言ってきたように、End to End を尊ぶインターネットではないね。そう割り切るのであれば、もう携帯電話のネットサービスの契約者数は、インターネット普及の統計からは除外するべきだね。とくに auの未成年契約者の大多数は、これでインターネットから切り離されるのだし。

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