広島市は市内唯一のへき地保育所、くりが丘保育園(安佐北区安佐町小河内)を、現在の園児4人が卒園する2009年3月末に廃園にする方針を7日までに固め、地元に示した。認可が難しい過疎地域のためのへき地保育所が、過疎化の進行で失われることに地元は危機感を強め、存続を望んでいる。
市は10月、地元に園児1人が卒園する08年3月末での廃園を打診。少人数では社会性を養いにくく、園児4人を上回る保育士や職員の5人態勢も効率を欠くなどと説明した。地元住民らは園児3人が残ったままの廃園に強く抵抗。市は廃園時期を1年延ばす軌道修正をして、地元に再提示した。市は10人以上が入園する可能性があれば存続させるとしているが、現在、地区内に09年春に入園適齢の3歳となる子どもは2人で、極めて厳しい状況だ。
【写真説明】広島市が2009年3月末で廃園にする方針を示した、くりが丘保育園
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