人治国家 [中国無錫の生活]
中国にはいっぱい法律がありますが、基本的には法治国家というのではなく人治国家とも言えます。
というのは、ほとんどのことが「申請→許認可」という役所を増殖させるようなシステムになっていることと、新しい法律ができても誰も知らないっていうことです。(笑)
中央政府はインターネットで発表した、って言っているからこちらで調べるとちゃんと法律改正されてる。でも地方政府のレベルは「そんなの知らない、中央から通達は来てない」って言うし。
どうすりゃいいんだよー!!と叫びたくなります。
以前も公安局(警察)の許認可が必要な劇毒物(青酸亜金カリ=金メッキに必要)を輸入して上海から無錫まで運ぶとき、法律では当然地元の公安局に申請して許認可を取ることって書いてある。
でもその公安局の担当者は「これは輸入品だから税関の管轄、公安局は無関係」って言うわけですよ。
上海→無錫は国内輸送なので当然公安局の管轄なのですが、それをいくら言っても担当者は聞く耳持たず。「オレの言っていることがわからないのか。オレのいう通りにやらないと他の許認可も下ろさないぞ」と言ってくる始末です。
で、結局許認可を取らずにやってたら、2年後に公安局の担当者交代。工場査察の際に「なんで公安局の許認可を取らずに無断で劇毒物を国内輸送したんだ」と咎められました。
こちらの主張は「だって公安局が言ったじゃない」。
公安局の主張は「他の担当者のことは知らない。法律に従うだけだ」。
私が公安局に2日間缶詰にされ(拘留はされなかった)、すったもんだのあげく、企業として罰金を課せられました。
最近税関も同じような感じになってきて、以前の税関係官が指示した方法がどうも違法らしい。ということで現在こちらの外国企業の多くが査察を受けて、罰金を払うことになりそうです。
法律なんて関係なし。そのとき、そのときの役人の考え次第で制度がどんどん変わるんですから、やりにくい国ですわ。
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