温かい多摩川、アユの産卵続く 下水処理水が要因2007年12月10日17時53分 都心部を流れる多摩川の中流域で、師走に入ってもアユの産卵が続いている。先週も川の中にある小石には、半透明の卵がたくさん産み付けられていた。周辺から温かい下水処理水が流れ込み、冬でも水温が高いためで、産卵は年内いっぱい続く見通しという。
多摩川では最近、天然アユが増えている。国土交通省京浜河川事務所が調布取水堰(ぜき)で調べたところ、今年はアユのため堰を一時開放したこともあり、昨年の約1.5倍の約140万匹が川を上ったと推定された。 都下水道局によれば多摩川の中流域では水量の約5割が下水処理水。下水処理場の放流水の水温は冬でも約19度ある。 地域によって違うが、アユの産卵期は主に秋ごろ。川崎市では10月に産卵が始まったが、川崎河川漁業協同組合の総代、山崎充哲(みつあき)さんによれば、多摩川では水温が高いため産卵期も長く、死なずに年を越すアユもいる。 産み付けられた卵は2週間ほどでかえり、稚魚は東京湾に下って来年春にはまた多摩川に戻ってくる。山崎さんは「多摩川に天然アユがいることを知り、川を大事にして欲しい」と話している。 PR情報サイエンス
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