先日開かれた木簡学会で、韓国木簡学会の会長が講演した。韓国木簡学会は、今年1月の結成で、会員は約50人。韓国で確認されている木簡は約20カ所の遺跡から計300余点だ。
日本に比べて文献史料が豊富な朝鮮半島で、木簡がもっと出ていてもいい気がする。韓国内では、木簡が少ないのは朝鮮半島の地質のためと悲観的な考えもあったという。しかし80年代の発掘調査の増大で木簡出土が続き、今後も各地の山城の発掘で出土が期待されている。
「木簡を通じた日本、韓国、中国の文化交流を期待する」という会長の締めくくりの言葉に、会場から大きな拍手が上がっていたのもうなずける。(大森)
毎日新聞 2007年12月7日