ドル確保に奔走するウォール街の韓国系銀行
米国のサブプライム問題で国際金融市場での資金が枯渇し、短期金利が急激に上昇している。そのためウォール街の韓国系金融機関は、1997年のアジア通貨危機以来最悪のドル不足に直面し、非常体制に突入している。
3日のロンドン市場では、1カ月物の英国ポンド貨のライボー金利(ロンドンでの銀行間借入金利)が前日よりも0.63%急上昇し年6.72%を記録、98年12月以来最も高い水準となった。3カ月物の金利も上昇中だ。
金利が急激に上がっているのは、サブプライム問題で市場の資金が不足している上に、銀行が来年の営業に備えて短期資金の確保に乗り出しているためだ。ニューヨーク・メロン銀行ロンドン支店通貨戦略担当のデリック氏は、「サブプライム問題で信用が悪化している上に、年末の資金需要が重なって金利が急上昇している」と分析した。
韓国系金融機関の場合、海外から借り入れる際の基準金利となるリボ金利が上がっている上に、追加で支払わなければならない加算金利も同時に急上昇し、二重の苦しみにあえいでいる。ウォール街の韓国系金融機関によると、サブプライム問題が発生する前は0.05から0.08%だった加算金利(3カ月の短期借入基準)が今年11月初めごろから本格的に上昇を始め、現在0.5‐0.6%に達しているという。
韓国系のある銀行の支店長は、「通貨危機以来最悪のドル不足で、市場に資金が出れば金利に関係なく取りあえず借り入れているような状況だ」と述べた。別の銀行の支店長は、「欧州系と台湾系の銀行が資金を掌握していることから、7月から8月の時点では短期資金が100%満期が延長されていたが、今は70%から80%しか延長されない。満期の延長される割合が下がり続けているのが非常に心配だ」と述べた。
このためウリ銀行、国民銀行、新韓銀行、ハナ銀行など韓国系銀行の支店長たちは、今月3日にマンハッタンで緊急会議を開き、ドル確保のための対策について話し合った。韓国系銀行は新しい資金源を確保するために米国系のリテール銀行や中国系、中東系の銀行などと接触する計画だ。
一部の韓国系銀行の海外支店は現地での資金調達が不可能となり、本店がソウルの外為市場で資金を調達し支援しているという。しかし最近、ソウル外為市場での需給状況も不安定で、海外に進出している韓国企業への新規のドル融資を最大限抑えている状況だ。この結果、米国での信用不安の影響が、韓国企業の金融費用の増加や韓国での金利上昇圧力として作用している。
ニューヨーク=金起勲(キム・ギフン)特派員
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