桜土浦ICを過ぎたところで、眠くなる100km/h巡航が突然破られた。  後方から勇ましいエンジン音が接近してきて、アッという間に追い越されてしまった。  エンブレムはカレラS。 品川ナンバーのカレラSは後ろにレクサスGSを従えている。     4本だしの排気管が3.8Lの997・カレラSのあかし。     
                               GSはカレラSをあおっているのか、そんな気がしたので、いっちょ参加するか、という具合で、追い越して行ったレクサスの後方にピタリとボクスターSをつけた。 速度は140km/h
。 前にポルシェ、後ろにもポルシェ、こんな状況を把握したのだろうか、レクサスは自身の能力どうりに、わたしのボクスターにすんなりと道を譲って大人しくなったようだ。 雑魚 ( ザコ ) は引っ込んでな。
                                                          。 前にポルシェ、後ろにもポルシェ、こんな状況を把握したのだろうか、レクサスは自身の能力どうりに、わたしのボクスターにすんなりと道を譲って大人しくなったようだ。 雑魚 ( ザコ ) は引っ込んでな。
そんな事を思いながら、また車群の中でのんびり走ろうと中央車線に戻ろうとしたが、いきなり前方のカレラSがこちらを意識してか、猛然とわたしを引き離しにかかった。  これじゃあ穏便に済まないぞ、 いっちょ、やったるか、てなもんで、カレラSに離されないようにギアーを4速に落として、アクセルを踏み込むと、まるで目覚めたかのような鋭い加速でカレラSをすぐに捉えられた。  結構パワーあるじゃんか、とボクスターSを誉めてから、ガラガラの中央車線に戻って、カレラSを横から一気に追い抜いた。       
                                          ポルシェ同士の殺気だった走行に周囲の車は係わらない。  レクサスは後方100mでかたずを飲んで見ているだけだ。   出番はないな・・。    カレラSとボクスターS。  排気量、馬力が、すべてカレラSが上を行く。 それを承知で挑むのには勝ち目があるからだ。   ボクスターSは車体重量の軽さが味方になっている。  一見して勝負あり、と誰もがそう思う時こそ、やりがいがあるというものだ。  
                                                          カレラSはまんまとわたしのボクスターSに追い抜かれ、操縦士はかなりうろたえているのが、窓越しに見えた。    さて、長期戦ではぶが悪い。 中央車線に戻って法定速度にもどる。   カレラSは今度はゆっくりとボクスターSを追い抜いて何処かへ行ってしまった。   レクサスはわたしの後ろをのんびりついてくる。     車の性能は排気量やパワーだけでは評価できない。 どんな車も快感を与えてくれる何かを持っている。 だからそれを十分楽しむのがいい。        
                         最新のポルシェが最良のポルシェ、と言うものの、多少古くたってオーナーにとっては至極の車だ。  新しさばかりに捉われていると、車の味が解らなくなってしまう。  ポルシェのオーナーさん、いま所有しているポルシェが最高ですよ、だから大切に維持してください。