2007年12月9日 [日]
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医療、募る不安 負担増に批判や怒り

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医療、募る不安 負担増に批判や怒り

 後期高齢者医療制度を考えるシンポジウム(同実行委員会主催)が8日、豊見城中央公民館で開催され、受給者や医療関係者、行政関係者などが意見交換した。会場では同制度の導入で経済的に苦しい高齢者にも強いられる負担増に対して批判や怒りの声が相次いだ。
 沖縄医療生活協同組合の伊集唯行理事長が同制度について「低所得者も保険料を徴収される上、支払えなければ保険証を取り上げられる。人道的に問題だ」と厳しく指摘し、「高齢者は若くて健康なころから社会のために保険料を払ってきた。自分が病気になる年齢になると、十分な診療が受けられなくなるのか」と疑問を投げ掛けた。
 討論の場では関係者が同制度の問題点や生活への影響などを報告した。年金受給者の石垣喜美さんは年金の受給額が近年減り続け、生活が厳しくなっているとした上で「新制度では、月額1万円余りしか年金を受給していない人からも保険料を天引きする。どうやって生活していくんだ」と訴えた。
 西銘圭蔵沖縄協同病院院長は同制度では都道府県が医療費削減などを目的に独自に診療報酬を設定できることに触れ「後期高齢者を対象とした診療報酬が下がれば、経営が悪化した病院は後期高齢者の入院を拒否することもあるだろう」と述べ、高齢者が行き場を失うことを心配した。
 会場に訪れた約100人の高齢者らからは「そうだ」という怒りの声やため息が聞こえた。

(12/9 9:43)

 
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