兵隊と沢庵
非常食セット(とり飯、赤飯、たくあん) 価格:¥ 1,849(税込) 発売日:2006-08-21 |
明日は箱根で大根祭りなんだが、なんでもタクワンがひと樽5000円で売られるらしい。毎年好評ですぐに売り切れるんだが、なんで樽ごとでないと売らないのか、意味不明なんだけどね。で、箱根でタクワンという昔話なんだが。
三島の人は知っていると思うが、駅の北側は文教地区で、日大の国際関係学部をはじめ、女子高やらなんやら並んでいる。また、Trayの大きな工場があるんだが、昔からそうだったわけじゃない。戦前には、文教地区には軍隊があり、Torayの敷地は松林で軍隊の演習場だった。おいらの母方の先祖が軍隊では偉い人で、毎朝、兵隊さんが馬をひいて迎えに来ていたというんだが、戦後はオッサン、あまりパッとしなかったな。で、それだけの軍隊がいればメシも大量に食う。昔から兵隊のメシはオカズはタクワンと相場が決まっていて、日本中の兵隊さんのタクワンを箱根で作っていたというのは、知られざる三島の歴史である。
三島から箱根に登ってゆくと、左側に「鈴木漬物」という小さな看板が見える。その近所には「箱根物産」というのもあり、その二カ所がわずかに残された漬物工場なんだが、戦前はあたりの農家がみんな、タクワン作っていた。鈴木漬物の工場にはタクワンを漬けた樽が残されているんだが、直径3メートル以上、深さもそれくらいある。で、その樽が10個くらい並んでいるんだが、「今ではタクワンは漬けてないよ。自家用だけ。売れないから」との事で、鈴木漬物の主力は箱根の野菜を使った浅漬けだ。軍隊がないからタクワンが売れないというだけでなく、日本人の志向が変わったんだろう。で、そんなタクワンの話題なんだが。
防衛疑獄事件で、「ひげの隊長」こと、佐藤正久参院議員がタクワンの缶詰を持ち出して「現場はタクワンの缶詰食っているのに」と守屋容疑者を批判したというわけだ。
佐藤氏は「若い隊員にとって、業者接待やゴルフは関係ない」などと力説。「現場の隊員は焼き肉を食べていない。たくあんの缶詰を分け合っていた」と説明すると、「戦闘糧食」とも呼ばれる缶詰を取り出した。
たくあんの缶詰には昆布も入っており、体力を消耗する行軍を考慮して肉厚なのが特徴だ。ほかには、ボリューム満点のとり飯や赤飯の缶詰などがスタンダードメニューだという。
なんでわざわざ保存食のタクワンを缶詰にするのか不明なんだが、昔のタクワンと違って塩分が少なくて保存できないのかも知れないね。最近じゃ塩辛で食中毒出したりするらしいし、塩分控えめというのは色々と問題もあるわけだ。つうか、宴会料理と糧食を比較する事自体がなんか、胡散臭いんだけどね。自衛隊員は若くても下っ端でも、宴会大好き、飲み会大好きで、いつも糧食だけ食ってるわけじゃない。当たり前だ。
噂なんだが、守屋というのは選挙に出るつもりだった。もちろん参院の防衛枠。それが、イラク戦争の砂漠ヒキコモリ作戦で名をあげたひげのオッサンに横取りされて恨んでいた、なんて話もあったりするんだが、まぁ、アレだね、内なる敵とも戦わなきゃならないんで大変ですね、というような話で。ところでおひげのオッサンというと、この件はどうなったのかね?
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