■ 「予防には手洗い」室蘭保健所管内でインフルエンザ
【2007年12月8日(土)朝刊】


 インフルエンザが全国、全道で早い流行開始となっている。一番身近な予防策の基本は手洗いとうがいの励行だが、ついおろそかになりがち。専門家にその必要性や効果などについて聞いた。

 インフルエンザ(様疾患)の患者発生は、室蘭保健所管内でも既に10月末から11月初旬にかけて医療機関からの報告があり、昨シーズンより約2カ月早く、例年と比べても約1カ月早い状況。今月2日までの患者数は33人となっている。

 日鋼記念病院で感染対策チームに所属する加藤美紀看護課長は「インフルエンザウイルスは手や顔、衣類にも付着するので、手洗いや洗顔は意外に効果的」としている。普通のせっけんと流水による15秒ほどの手洗いだけで、細菌数は4分1から13分の1にまで減り、倍の30秒では60分の1から600分の1にまで減るという。

 その時の注意は「指と指の間、親指の付け根、つめの中、手の甲と手首を丁寧に洗うこと」とアドバイス。新人職員の教育でも手洗い後に塗料を塗ってブラックライトに当てると「細菌が残るのがつめの中と手のしわ部分」という経験もある。

 うがいについては「消毒薬もいいが、普段は通常の水で十分」とのこと。資料では1回目は食べ残しや口の中の雑菌を除く強いうがいがポイントのよう。2、3回以降は15秒ほど。手洗いに比べウイルス除去の効果は限られるようだが「感染の防止はリスクを減少させるのが第一歩」と勧める。

 「手洗いもうがいも要は意識の問題。看護師は自分の汚染が患者にかかわるために特に気を付けるが、普通の人も『家族や身近な人を守るため』と考えて徹底を」と呼び掛けている。

 保健所、医療機関では(1)過労を避けた十分な睡眠(2)バランスを考えた食事(3)人ごみを避ける(4)手洗いとうがいの励行(5)マスクの着用(6)室内の湿度を保つ(7)ワクチンの接種―の予防策の習慣化を促している。



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