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安倍晋三前首相(53)が7日、昭恵夫人(45)を伴い、今年9月の首相退陣後初めて地元の山口県入りし、約1年3か月ぶりのお国入りで出直しを誓った。突然の首相辞任表明から3か月。首相への“再チャレンジ”については「今はそんな事は全く考えていない」と完全否定。「KY(空気読めない)」な首相が一転、空気を読んだ形に。8日には父・晋太郎氏の墓参りを行う。
久々のお国入りは、おわびで始まった。「突然の辞任で心からおわび申し上げます」。昼ごろ到着した最初の訪問先の山口県庁で、安倍氏は集まった約500人の職員や支持者に頭を下げた。
国民的非難を浴びた9月の「放り投げ辞任」から3か月。安倍氏は首相辞任を表明後、東京都内で入院し、11月に衆院本会議に出席したが、本格的な活動再開は地元からとなった。
お国入りには昭恵夫人も同行。下関市で開かれた講演会では700人収容の会場に1300人超の支持者が詰め掛けた。「今後は一国会議員として初心に戻り、全力を尽くす」と出直しを誓った。
退陣の引き金となった胃腸機能の悪化については体重が首相就任時の値まで戻るなど回復をアピール。「私の体重が増えるのと同じくして家内の体重も増えております」と支持者の笑いを誘う余裕を見せた。さらに先月30日に東京・八王子の高尾山(標高599メートル)での“極秘登山”のエピソードも披露。だが、辞任の真相など核心部については、ほとんど触れなかった。
首相在任時は後手後手に回った政権運営を「KY」と批判されてきた安倍氏。県庁内の会見で記者団から「再び首相を目指すことは?」と聞かれ「(在任時に)全力で十分に取り組んできたと思う。今はそんな事はまったく考えていない」と首相再登板を全面的に否定。熱烈な歓迎を受けた地元にいながらも、浮かれることなく今回ばかりは空気を読んだ形だ。
地元の温かさに触れ一安心したとはいえ、今回のお国入りは“ドブ板謝罪”と言える。3日間で県内計10か所で支持者向けの講演会を行う予定だ。
安倍シンパからもブーイングを浴びた辞任劇。人気急落を懸念した地元では、次期衆院選は比例代表転出説が浮上するほど。しかし安倍氏は「比例選へのくら替えはない」と次期選挙も山口4区から6選を目指す考えを強調した。
8日は長門市内にある父・晋太郎氏のお墓をお参りする。「ずっとできなかった。初心に戻ってやります、と伝えたい」と仕切り直しを墓前に報告するつもりだ。
(2007年12月8日06時01分 スポーツ報知)
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