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リサイクル家電:コジマ7万6千台不正 適正処理勧告

 環境省と経済産業省は5日、大手家電量販店のコジマ(本社・宇都宮市)が、消費者からリサイクル料金を徴収して引き取りながらメーカーに引き渡していない廃家電が全国の店舗で7万6745台にのぼると発表した。両省は同日、家電リサイクル法違反にあたるとして、小島章利社長を呼び、是正勧告をした。引き渡し義務違反としては過去最大の台数で、不正徴収額はエアコンなど4品目で2億7000万円にのぼる。リサイクル料金は同社が客に返金を進める。

 同社をめぐっては、今年10月に愛知、岐阜両県の10店舗で3066台を適切にリサイクルしていないことが分かり、両省が是正勧告を行うともに立ち入り検査を実施。全国226店舗の廃家電の処理状況について同社に報告を求めていた。

 報告によると、書類の保存義務のある04年4月以降今年9月までに引き取った372万台のうち、エアコン5万4537台▽テレビ1万7769台▽冷蔵庫2313台▽洗濯機2126台--の不適正処理が判明した。レジでの入金記録はあるが、廃家電を回収した際に発行する家電リサイクル券(管理票)を紛失するなどし、廃家電がメーカーに適正に回収されたかをチェックしていなかった。両省は「極めてずさん」としている。

 環境省に対して同社は「一部は盗まれた」「ボーナス商戦など売る方で忙しく、控えの保管に手が回らなかった」などと釈明しているという。

 勧告は同社に家電リサイクル券の管理体制を徹底するよう改善を求めるとともに、廃家電の行方や原因の特定、リサイクル料金の返還状況を報告するよう求めた。

 ◇社長「盗まれた」

 コジマの小島章利社長は、是正勧告を受けた後に経済産業省で取材に応じ、メーカーに引き渡していない廃家電ついて「横流しではないと考えている。すべて盗難の可能性がある」と述べた。その理由を「夏にエアコンの買い替え需要がピークを迎え、屋外のコンテナに保管していた廃家電があふれ、放置していた。施錠を壊されていた例もある」などと説明した。

 小島社長は「警察と相談しながら、社内、関係業者を含めて調査していく」とも述べた。盗難対策として、すべてのコンテナに機械警備システムを取り付けたといい、店舗の家電リサイクル券の取り扱いなどを管理監督する専門の部署を新設する方針も示した。【足立旬子】

毎日新聞 2007年12月5日 12時28分 (最終更新時間 12月5日 13時24分)

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