
読売新聞と中曾根の関係
米国ブッシュ新体制で日本の対米政策はどう変わっていくだろうか。日本政府がとくに重要視しているのはマスコミ各紙が伝える通
り「アーミテージ・レポート」であり、それは『共同市場促進』『情報共有』そして『憲法改正』の3点である。ところが対米政策を重要視するはずの日本の政治家のなかに、アーミテージ・レポートに呼応する者がほとんどいない。
なぜなら、わが国の政治家のほぼ全員が中国に汚染されているからだ。
意外と知られていないが、日中青年交流協会は竹下事務所(かつて竹下登が主宰していた事務所)の中にあり、ここには中国人の事務局長が常駐している。この事務局長は中国人の妻と離婚して日本人妻を娶り、日本国籍を取得しているが、公調などが「その筋の人間」と見なしている人物。そして亡くなった竹下登の後、莫大な資金ルートといわれる日中青年交流協会を継いだのが額賀福志郎(前・経済財政・IT担当相)だった。額賀は非常に慎重な人物で、直接北京と接触することはなく、いつも香港あるいは東南アジア経由で関係を持っていた。
自民党最大派閥の橋本派内部では相変わらずカネを巡る暗闘が続いており、青木と野中の確執の原因も利権争奪戦だと噂される。今回、KSD騒動でクビを切られた額賀は、野中+鈴木(宗男)に竹下金脈絡みで刺されたという話が霞が関を駆けめぐっている。
さて、KSD疑惑と同時にわが国政界を揺さぶった外交機密費(報奨費)問題だが、ここで注目したいのは両事件とも「読売新聞」のスクープとして出現している点だ。かつて読売新聞社の渡辺オーナーは、中曾根首相誕生の折り「私が首相を作った」と公言し顰蹙をかったが、中曾根元首相と読売新聞社との関係は公然の事実。KSDで橋本派の内部対立を生み出し、外交機密費で河野外相の威信を傷つけ森退陣を迫る読売新聞は、いったい最終的に何を目論んでいるのだろうか。背後に「妖怪」と呼ばれる中曾根が存在していることだけは間違いないようだ。
世田谷一家4人惨殺事件の真相
昨年末、東京都世田谷区で会社員・宮沢みきおさん(44歳)一家4人が惨殺されるという事件が発生した。現場にはトレーナーや黒いハンカチ、凶器となった柳刃包丁、運動靴の足跡など犯人を特定できると思われる多くの遺留品が残されており、当初、間もなく真犯人逮捕に繋がると思われていた。ところが2月現在、犯人は特定されていない。
運動靴は英国スラセンジャー社製のもので、犯人が履いていた28センチのものは韓国で約400足しか生産されておらず、しかも韓国内でのみ販売されていたことが判明した。
この地域では昨年夏以降12月中旬にかけて、野良猫を虐待する事件が頻発しており、事件との関係が噂されている。さらに犯行直前には、佐賀バスジャック事件を起こした少年が書き込んだインターネットの掲示板に、犯行予告とも思われる書き込みがされていたことが判明している。もちろん、この書き込みが犯人のものかどうかは不明だが、その内容は「幸せそうな家族を見るとあの大分一家殺傷事件のようにしてしまいたいと思う」「最近では人間を切り裂いて内臓を見たいとも考える」「決行日は12月31日午後11時59分だ」等といった、いかにも犯行予告と考えられるものだった。
現場近くで不審な男を目撃した、といった400を越える情報が寄せられており、一部週刊誌報道によると捜査対象は当初の20数人から5人までに絞られ、近々にこの猟奇事件は解決するとも報道されている。
しかしいっぽうでは、この事件が「迷宮入り」するだろうとの観測もある。犯人逮捕の条件を越えて、公判維持のための条件(犯人しか知りえない状況)までもを公開している警察当局は、すでに捜査に行き詰まって立ち往生状態にあるという指摘だ。さらに一部事情通
は今回の事件を「神戸の酒鬼薔薇以降続発する猟奇事件とはまったく異なった『公開処刑』ではないか」と見ている。
公開処刑とは何か。それは裏切り者に対する処刑の一つで、見せしめのための処刑である。
今回の事件のキイポイントは、殺された宮沢みきおさんが生前に何をやっていたか、奥さんと何の関係で結ばれ、夫婦が共同作業として何をしていたかが問題なのだという。――すでに報道されている通
り、この夫婦は「能力開発セミナー」で知り合い、結婚し、その後ご主人は経営コンサルタント関係の会社を辞めて独立し、個人規模の仕事をしていたことになっている。では、どんな仕事をしていたのか? 奥さんと出会った能力開発セミナーの正体とは何で、いったい何の目的で設立されたものなのか。
確証がないが状況証拠に頼ると、夫婦が知り合った能力開発セミナーは半島系のもので、宮沢みきおさんは北朝鮮系のスパイ活動を行っていた可能性があるという点だ。
事件が起きる2週間前、警視庁公安部は朝鮮総連(在日朝鮮人総連合会)幹部が北朝鮮の対外工作機関から直接指示を受け、地下革命組織の建設を進めていたことを明らかにしている。警視庁公安部はこの件に関し、新宿の朝鮮総連元幹部、貿易商・康成輝(60歳)を詐欺罪で起訴。彼が日本においてキリスト教系の団体を設立し活動していたことや、食糧や義援金を北朝鮮に送っていた事実などを追及しはじめていた。康成輝はかなり以前からスパイと認定されていたものだったが、彼の逮捕によりとくに韓国内の北朝鮮諜報機関に打撃が与えられたことは間違いない。
諜報(スパイ)の世界では、こうした事件があれば当然のように報復措置が取られる。では、この超巨大スパイ組織の親玉
逮捕という事実に対し、どのような対抗措置がとられたのか? もちろんそれは、わからない。少なくとも表面 には出ていない。だが、もし世田谷の一家4人惨殺事件の被害者、宮沢みきおさんが北朝鮮系の諜報員で、しかも仲間を裏切って康成輝情報を提供したとしたら……。
「犯人は最初に長男の礼くん(6歳)を片手で締め殺し、次に3人を、まず喉を切り裂いて声を出せなくしてから殺している。ご主人の宮沢みきお氏には脳天に包丁を突き刺すという行動に出ている。顔などをメッタ切りしていることから、怨恨説、あるいは物盗りが闇の中で目茶苦茶に包丁を振り回したなどという説が出ているが、あれほど見事に喉を切り裂いている犯人が、うろたえて滅多切りしたとは思えない。また、現場に残された4枚の黒いハンカチは何を意味するのか。初めから4人を殺害目標としていたからであり、偶発的な強盗殺人でないことは明らかだ。血液型も指紋も採取されているのに、犯人像が絞られていない。
それは当然のことで、犯人はすでに国外に逃亡していると考えられる。成城署もその事実を知っているから、あらゆる情報を公開し、犯人逮捕に至らないのは自分たちの能力不足なのではないことを力説しようとしているのだ。
インターネット上の犯行予告が彼らのものであったか否かは不明だが、この事件は間違いなく『公開処刑』だった。朝鮮半島の混乱した諜報活動の最中に警視庁が一方的に『かつての大物』を逮捕してしまった事件に対する『落とし前』と考えて良いだろう。
|