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医師不足…飯田市立病院の心臓血管外科が手術休止

12月8日(土)

 飯田市立病院の心臓血管外科が、医師不足により11月上旬から手術を休止していることが7日、分かった。眼科も退職などに伴って来年4月以降、医師の確保が不透明な状況となっており、縮小や休止の可能性が出ている。同日の市議会12月定例会一般質問で、市側が明らかにした。

 同病院によると、心臓血管外科の手術件数は過去3年間の平均で年間50件余。これまで医師2人がいたが、1人が個人的な事情で常勤できなくなり、大きな手術や術後の管理が難しくなったという。このため病院は11月5日付で、飯田下伊那地方などの医療機関に手術の休止を伝えた。

 また、これまで医師3人がいた眼科は、10月から1人が産休に入った。さらにもう1人が開業のため来年3月で退職する予定で、残る1人についても4月以降の勤務は流動的な状況という。

 千賀脩院長は「心臓外科医は激務のため、40歳すぎで一般の診療に移る例が多い」と医師確保の難しさを指摘した上で「信大に医師派遣の協力を求め、早期に再開したい」と説明。眼科については「信大以外にも協力を打診したい」とした。