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川口・女性殺害:現金引き出し失敗後、部屋に戻り犯行か

清田容疑者方を家宅捜索し、押収物を運び出す捜査員=埼玉県川口市で12月5日午前2時47分、山崎征克撮影
清田容疑者方を家宅捜索し、押収物を運び出す捜査員=埼玉県川口市で12月5日午前2時47分、山崎征克撮影

 埼玉県川口市柳崎5のアパートで会社員、渡辺沙織さん(26)が殺害された事件で、犯人が渡辺さんのキャッシュカードで現金を引き出そうとした後、渡辺さんの部屋に戻った可能性があることが県警川口署捜査本部の調べで分かった。7月に同じアパートの女性がキャッシュカードを奪われた事件で、強盗容疑などで逮捕された同市源左衛門新田、自称配管工、清田龍也容疑者(39)も現金を引き出した後、女性の部屋に戻っており、県警は手口の共通性から関連を捜査している。

 調べでは、清田容疑者は7月26日午後11時半ごろ女性宅に押し入り、部屋にあった衣類で手足を縛ったうえ、奪ったカードで現金約95万円を引き出した疑い。清田容疑者は被害者から暗証番号を聞き出し、近くのコンビニエンスストアのATM(現金自動受払機)で現金を引き出したが、その後、いったん部屋に戻ったことがわかっている。

 一方、渡辺さんは10月30日夜の帰宅直後に襲われたとみられる。同日午後10時42分ごろ、近くのスーパーのATMで渡辺さんのカードを使って現金を引き出そうとした男がいたことが判明。県警は遺体の解剖結果などから、この時点では渡辺さんは生存していたとみており、その後、首を絞められるなどして殺害された可能性が高いという。暗証番号が違ったため渡辺さんの現金は引き出されておらず、男が正確な番号を聞き出すために部屋に戻ったことが考えられる。

 また、渡辺さんは帰宅途中にこのスーパーに寄っており、同じ時間帯に清田容疑者に酷似した男がスーパー出入り口に設置された防犯カメラに映っていることも分かった。清田容疑者は10月30日に、事件現場の近くにいたことは認めているという。【弘田恭子】

毎日新聞 2007年12月5日 15時00分 (最終更新時間 12月5日 16時57分)

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