2007.12.06 国際バンド・デシネフェスティバルの公式プレスリリースを下記に翻訳しました。 過去数年の内に、ヨーロッパでは、日本の漫画が大変な人気を得てきています。 そして、アングレームのバンド・デシネ(フランスの漫画)展では今年、その漫画出版の世界でも、最も非凡で、最も魅力的な出来事の一つに捧げた素晴らしい展示会を準備しています。それはつまり、CLAMP展です。 CLAMPは、少女漫画、少年漫画の両面にわたって活躍している女性たちの集団です。20年にもなろうかという活躍の内に、彼女たちの驚くべき量の出版と素晴らしい成功が、CLAMPを、今日の日本の漫画界でも、真に言及するに値する存在としています。 彼女たちの歴史は1980年代の終わりに始まりました。12人の若い女性の漫画家たちが、彼女たちの才能を集め、最初のアマチュア時代の作品たちを一緒に作り上げていました。 いくつかの月が過ぎ、1989年に最初のプロデビューとなる『聖伝 ‐RG VEDA-』が発行されたときには、7名が残っていました。その次の年に、新たに3作が始まったときには、CLAMPは現在の形である四重奏団としての形となり、分業と協働の全く新しい形を取り始めたのです。 いがらし寒月(スクリーントーン、作画)もこな(コンテ作成)猫井椿(作画、ミニキャラ)大川緋芭(原作、スポークパーソン)の4人です。 このグループはすぐにたくさんの漫画を作り出すことになります。『学園特警デュカリオン』、『東京BABYLON』、『X』、『カードキャプターさくら』、『ちょびっツ』、『xxxHOLiC』、『ツバサ -RESERVoir CHRoNiCLE-』・・・彼女たちはこのような多くのシリーズを出し続け、テーマも、恋愛ものから、SFもの、スリラーからファンタジーと様々なジャンルを横断し続けています。 登場人物たちの複雑な倫理的決断や想像された世界の垣根を越えて、CLAMPの作り出すストーリーは、運命や結ばれぬ愛、また、ティーンエイジの様々な軋轢などを描きだします。そこに登場するキャラクター達は、違ったシリーズの間を動き回り、微妙なクロスオーバーを見せて、ファンたちを喜ばせています。 CLAMPの作品は、女性、男性のあらゆる年齢層に向けて書かれています。しかし、そのどれも共通した設定、および傾向があります。たとえば、夢のような雰囲気と、ある種の漫画の美学の特徴(天使のような顔、スクリーントーンの素晴らしい使い方、自由な構成)などで、これらはキャリアを重ねるうちに「CLAMPスタイル」として確立していきました。 CLAMPの名声と成功、影響力は日本をはるかに超えて、全世界に広がっています。CLAMP作品の多くは映像化もされています(その内の『xxxHOLiC 真夏ノ夜ノ夢』はアヌシーのアニメ・フェスティバルで入賞もしました)。 また、フランス語圏では、CLAMPは最も翻訳されている作家のひとりです(主にTonkamとPIKAより出版されています)。 今回、マンガ・ビルディングの中にある「エスパス・フランカン」で催される展示会は、今まで前例がないようなイベントとなります。 多くのオリジナル原画と、いくつかの未公開の設定資料などによって豊かに構成され、また、4人のアーティスたちのスタジオで撮られた特別のドキュメンタリーフィルムも上映されます。舞台の裏側への真の旅として構成され、この原画展はすべての人に開かれています。 200平米を超えた特別のエリアはいくつかの部屋に分けられて、CLAMP世界のあらゆる局面を深く探れるようにデザインされています。 展示室の最初のセクションはCLAMPの主な作品への導入部として構成されています。その次は、CLAMPの仕事風景が分かるような展示室となり、そこでは、ワークショップやいくつかの見世物が催されます。 原画は神秘的なゴシック教会の地下室のような設定の中で展示されます。それに付け加えて、CLAMPの漫画を原作としたいくつかのアニメシリーズや映画など(『劇場版X』、『ちょびっツ』、『xxxHOLiC』など)がマンガ・ビルディングにおいて、皆様に向けて上映されます。 展示会場:Salle Iribe, Espace Franquin (フランス・アングレーム市) 展示期間:2008年1月24日(木)〜27日(日) 10:00-20:00 キュレーター:ジュリアン・バスティード、ナタリー・ブーゴン 企画:イザベル・ポアノ 製作:国際コミック・フェスティバル |