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都築学園総長のわいせつ:口封じ?自ら現金渡す 被害女性に「残業代」

 大学職員への強制わいせつ容疑で逮捕された都築学園グループ総長、都築泰寿容疑者(71)が、事件後に被害者の女性職員(23)に対し、「残業代」の名目で現金を渡していたことが福岡県警の調べで分かった。県警は、都築容疑者が自ら口封じを図ったものとみて調べている。

 都築容疑者は昨年10月14日、福岡県太宰府市の第一福祉大学構内で、女性職員を強引にエレベーター内に連れ込んで、体を触ったなどとして逮捕された。

 県警の調べでは、事件直後、女性職員はエレベーターから「キャー」と悲鳴を上げて逃げ出し、その様子を複数の職員が目撃していた。都築容疑者は「何もしとらん」と釈明したが、翌日の朝礼では、被害に遭った職員の面前で「大声を出すな。マスコミにばれるだろう」と自らの非を認めるかのような発言をしていたという。

 また、都築容疑者と上司はその後、女性職員に対して複数回にわたって、残業代の名目で現金を直接手渡していた。その際、上司は「黙っていれば済む話だ。我慢しろ」と話したという。残業代は通常、給料と一緒に振り込まれることから、県警は口封じの趣旨があったとみている。

 女性職員は悩んだ末、今年10月に県警に被害を届け出た。県警は、この職員のほか、複数の女性職員から、都築容疑者によるわいせつ行為を受けたとする相談を受けており、余罪を追及する。

 学園側は「上司が女性職員をなだめたのは不適切だったが、詳しいことは分からない」としている。【河津啓介、鈴木美穂】

 ◇都築総長退任、妻が後任

 都築学園グループは15日午後、都築容疑者の妻の仁子(きみこ)副総長(61)が会見。同日付で都築容疑者が総長を退き、仁子副総長が新総長に就任したことを明らかにした。仁子総長は「社会をお騒がせしたことをおわびします」と謝罪。「逮捕容疑が事実であれば被害女性におわびしたい。学園として事実関係を調査する」と述べた。

毎日新聞 2007年11月15日 西部夕刊

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