韓国債券先物が急落、中銀総裁の銀行準備金めぐる発言受け
[ソウル 7日 ロイター] 7日の韓国債券先物市場は、韓国中銀総裁の準備金に関する発言を受けて下落。韓国銀行(中央銀行)の李成太総裁は、銀行が一定割合積まなければならない準備金制度に関連し、将来、債券発行で調達した資金も対象となる可能性を示唆し、銀行の資金調達問題を一段と深刻にした。
韓国中銀は7日の金融政策委員会で政策金利の据え置きを決定した。据え置き自体はほぼ市場の予想通りだったが、その後開かれた記者会見での総裁の発言に債券市場が反応した。
韓国国債先物12月限KTBc1は、発言を受けて下げに転じ、この日の高値から64ティックも下落した。
李総裁は会見で「当局が準備金制度を拡大し、銀行が発行する債券も含めるのが望ましい」と述べた。
現行の制度では、商業銀行の準備金は預金のみが対象。債券も対象となった場合、銀行は債券発行で調達した資金の一部を留保しなければならなくなり、調達コスト上昇につながる。
SK証券の債券アナリスト、Yang Jin-mo氏は「先物価格は、中銀総裁の準備制度に関する発言が出たあとに急落し始めた。それが現実となった場合、銀行が国内で資金調達するコストが高くなるからだ」と指摘した。
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