老朽化が進む県立宮古病院で11月7日、管理棟1階の看護部長室天井から計14キロのコンクリート片十数個が天井パネルを突き破って落下していたことが6日、分かった。県病院事業局によると、落下当時、部屋に人はおらず、けが人はいない。原因は鉄筋の腐食による膨張。
同院ではひさしの破片が落ちることは何度かあったが、室内で天井からコンクリートが落ちるのは初めてという。現在、県病院事業局が改築に向け構想を策定中だが、改築時期などのめどは立っていない。
開会中の県議会一般質問で6日、奥平一夫議員(社大・結連合)が落下の事実を指摘し「宮古病院は命を守る拠点病院だ。最優先して改築するべきだ」と県を追及。仲井真弘多知事は「(改築に向けた)一つの手は2010年度ごろに補助金がもらえる可能性がある。それを踏まえ、財政再建をしつつ、あらゆる手を尽くしたい」と述べた。
県立宮古病院国から災害拠点病院に指定されているが、震度6以上で倒壊の恐れがある。2000年度の老朽度調査では、劣化度が最悪な状態を示す点数100点に対し、施設は89・2点、設備は74・7点と劣化がかなり進行している。
(12/7 9:54)