ゆらぐ「安心」不安再び/久米島病院医師退職
【久米島】公立久米島病院の医師の退職が相次ぎ、産婦人科と小児科の存続が危ぶまれている問題で、出産を控えた妊婦らは「島で安心して出産できる環境を整えてほしい」と訴える。小児科の常勤医確保も不透明な状況で二〇〇〇年の開院以来、「命の現場」で繰り返される事態に、地域住民の不安は募っている。
同病院では、産婦人科医が〇四年四月から一時不在となり、翌〇五年に常設科として再開した経緯がある。
妊娠九カ月目の國吉綾乃さん(27)は一月下旬に第三子の出産を予定している。第二子の出産の際、検診のたびに担当医が変わることが嫌だったという。「子どもを産む際に本島に出て行くのは経済的な負担が大きい。万が一、何かあった時はどうすればいいのか。妊婦にとっては大問題だ」。
町の保健師は「医師が不在だと緊急時の対応が難しくなり、リスクも大きくなる。安心して出産するために医師が身近にいてほしい」と語った。
「妊婦や乳幼児を持つ母親にとって、不安が大きくなるだろう」と話すのは、町内で育児支援や青少年の健全育成に取り組むボランティア団体「あそび空間」の祖根和佳子代表。「外から島にこようと考えている人も医療面の心配で、来るのをちゅうちょしてしまうのではないか」と語った。
平良朝幸久米島町長は「大変厳しい状況で、憂慮している。早急に対応を考えたい」と語った。