学校法人グループ「都築(つづき)総合学園」(福岡市南区)の前総長、都築泰寿(やすひさ)容疑者(71)による強制わいせつ事件に関連し、15日付で新たに総長に就任した妻の都築仁子(きみこ)氏(61)が副総長だった昨年、都築容疑者からセクハラ(性的嫌がらせ)被害を受けたとする職員の訴えを文書で受け取っていたことが19日、分かった。
仁子氏は15日の就任記者会見で、調査委員会などを設置しなかった理由として、自身が直接、被害を把握していなかったことを挙げていた。グループ内でのセクハラ対応の甘さが事件につながった可能性も出ている。
関係者によると、仁子氏は昨年6月ごろ、被害者から寄せられたセクハラ被害を訴える投書のような文書を手に「困ったことになった」などと話していたという。
仁子氏は、就任会見で「(セクハラが)うわさで小耳に流れてきたことはあったが、誰がいつ、どこでとは確定できなかった」「私が相談を受けたりすればはっきり分かるが、なかなか分からない」などと述べ、自身は直接、被害を把握していないとしていた。
関係者は「(仁子氏は)日常的なことと軽く見ていたのでは。ワンマンの前総長の下で、内部調査ができるような体制でもなかった」と話した。
これについてグループ中核の学校法人、都築学園の諸井和樹広報室長は「総長は体調が悪くて連絡が取れない。そうした事実関係は現段階では把握していない」と話している。
都築容疑者のセクハラについては、系列大学の元教授がインターネットのホームページでも「告発」し、これを基に別の元教授が今年5月、文部科学省に指導を求めたことも判明している。
=2007/11/20付 西日本新聞朝刊=
仁子氏は15日の就任記者会見で、調査委員会などを設置しなかった理由として、自身が直接、被害を把握していなかったことを挙げていた。グループ内でのセクハラ対応の甘さが事件につながった可能性も出ている。
関係者によると、仁子氏は昨年6月ごろ、被害者から寄せられたセクハラ被害を訴える投書のような文書を手に「困ったことになった」などと話していたという。
仁子氏は、就任会見で「(セクハラが)うわさで小耳に流れてきたことはあったが、誰がいつ、どこでとは確定できなかった」「私が相談を受けたりすればはっきり分かるが、なかなか分からない」などと述べ、自身は直接、被害を把握していないとしていた。
関係者は「(仁子氏は)日常的なことと軽く見ていたのでは。ワンマンの前総長の下で、内部調査ができるような体制でもなかった」と話した。
これについてグループ中核の学校法人、都築学園の諸井和樹広報室長は「総長は体調が悪くて連絡が取れない。そうした事実関係は現段階では把握していない」と話している。
都築容疑者のセクハラについては、系列大学の元教授がインターネットのホームページでも「告発」し、これを基に別の元教授が今年5月、文部科学省に指導を求めたことも判明している。
=2007/11/20付 西日本新聞朝刊=