社会
急患受け入れ拒否 病院側「当直が専門外」「処置中」
「もう少し早かったら助かっていたかもしれない。悔しい…」。六日未明、十六カ所の病院に治療を断られ、やっと搬送された病院で間もなく死亡した姫路市の男性(66)。駆けつけた救急車は自宅前で一時間十分、立ち往生を余儀なくされた。播磨の中心都市で浮き彫りになった医師不足。遺族はまさかの悲劇に無念さをあらわにした。
受け入れを断った病院は、神戸新聞社の取材に「当直が脳外科医だったので、内科の輪番病院を紹介した」(姫路赤十字病院)▽「輪番日以外は救急に対応できない」(国立病院機構姫路医療センター)などと説明。
外科と内科の輪番日だった姫路聖マリア病院(姫路市)は、六日午前零時に別の救急患者の手術を開始。さらに十分後、入院患者が心肺停止になり、七人いた医師は全員、手が離せない状態だったという。
姫路市消防局は「症状が重篤なら、神戸市内の三次救急病院に運ぶこともある。今回の男性は当初、会話もでき、意識レベルも低くなかった。二次救急病院で対応できると考え、姫路市内から順に探し始めた」と説明する。
同局によると昨年、患者の受け入れ先が決まり、救急車が現場から出発するのにかかった時間は平均十一分四十三秒、病院までの搬送時間は八分二十五秒という。
担当者は「医師不足で専門の当直医が減り、搬送を断られるケースが増えている。異例の事態が起きてしまったのは残念。今後は病院との連携を密にして、受け入れてもらえるようにしたい」と話している。
(12/7 09:14)
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