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19病院が救急受け入れ拒否、過去1年間で2度 姫路

2007年12月07日

 兵庫県姫路市で救急搬送中の男性(66)が計16病院から受け入れを断られて死亡した問題で、同市消防局がこのケース以外に過去1年間で2度、19病院に搬送を拒否されていたことがわかった。いずれも20回目の照会で市外の病院に受け入れ先が見つかり、2〜3時間後に搬送された。

 同市消防局によると、昨年12月15日夜、作業中に指を骨折した50代の男性が市内の消防署を訪れ、搬送を依頼。救急隊員は整形外科を探したが、「専門医がいない」「処置中」などと断られ続けた。今年8月7日には、市内の30代男性の家族から「興奮状態で倒れた」と119番通報があり、救急隊員が内科医がいる病院に受け入れを打診したが、「精神科にも関係する」などとして相次いで断られたという。

 同消防局のまとめでは、救急車に患者を乗せてから病院に到着するまでの平均所要時間は、03年に18分10秒だったのが、06年には20分8秒に延びた。同消防局は、医師不足などを背景に、病院への照会や遠方の病院への搬送が増えたことなどが理由と分析。幹部の一人は「受け入れ先を探すことに救急隊員も精神的にまいってきている」と漏らす。

 今回の問題を受けて市は12日、同市医師会と定例の連絡会議を開き、病院側の受け入れ態勢の整備について協力を求める方針。

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