ヤフーオークションの落札代金立て替えサービスを悪用して現金をだまし取ったとして、京都府警ハイテク犯罪対策室と伏見署などは5日、詐欺などの疑いで、福岡県春日市平田台4丁目、会社役員西村郷太被告(25)と同県宗像市葉山2丁目、無職松永博幸被告(32)=いずれも不正アクセス禁止法違反の罪で起訴=を再逮捕した。
調べでは、2人は共謀して3月21日、宮崎県の女性(44)に成り済ましてオークションでソファを約12万円で落札した。「ヤフーかんたん決済」を使って、出品者の男性(32)への代金支払いを業者に立て替えさせた後に落札をキャンセルし、男性に代金の返金をメールで求め、手数料を除く約10万円を他人名義の口座に振り込ませるなどした疑い。
「ヤフーかんたん決済」は、代金立て替え業者が出品者に代金を支払い、落札者は後日、クレジットカードで決済するサービス。
府警によると、2人は3月に京都市伏見区の女性のIDなどを盗み、この女性に成り済ましてオークションにクッキーを架空出品した。落札しようとした宮崎県の女性に対し、本人認証と称して名前やクレジットカードの情報を入力させるフィッシングサイトに誘導し、こうした情報を今回の詐欺事件に悪用した、という。府警は、同様の手口の詐欺の被害が総額約1500万円に上るとみて、余罪を追及する。
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