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あきべぇKO日本新ならず/ボクシング

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王者湯場にKO負けを喫し担架で運ばれる牛若丸あきべぇ
王者湯場にKO負けを喫し担架で運ばれる牛若丸あきべぇ

<プロボクシング:日本ウエルター級タイトルマッチ10回戦>◇6日◇東京・後楽園ホール◇観衆1950人

 WBA世界ウエルター級13位の牛若丸あきべぇ(22=協栄)が連続KOの日本記録更新に失敗した。16試合連続KOの日本新記録を狙って同級王者湯場忠志(30=都城レオスポーツ)に挑戦。いきなり右ストレートでダウンを奪ったが、直後にダウンを奪い返され、最後は強烈な左ストレートを浴び1回1分30秒KO負けを喫した。あきべぇは16勝(15KO)1敗、2度目の防衛に成功した湯場は32勝(23KO)4敗2分け。

 わずか90秒で、あきべぇの夢が散った。王者の湯場のワンツーで失神。リングから担架で運び出された。控室で意識を取り戻したあきべぇは「経験が足りなかった」と悔し涙を流した。

 開始10秒、得意の右ストレートで王者湯場からダウンを奪った。だが、「KO勝利」が頭にちらついたことがあだとなった。打ち急ぎ、ガードが甘くなったところに左ストレートを食らった。最初のダウン。1度は立ち上がったが7連打を浴びた。もう立ち上がることはできなかった。

 9月に世界ランカーを倒して、元WBC世界スーパーライト級王者浜田剛史氏の持つ15試合連続KOの日本記録に並んだ。だが、10戦目から14戦目まで実力不明のインドネシア選手と対戦したことで、記録の価値を疑問視する声も少なくなかった。真の実力を証明するつもりだったが、逆に力不足を露呈してしまった。

 試合後、あきべぇは湯場の控室に出向き「勉強になりました」と頭を下げた。おえつをこらえながら「この負けは忘れない。今後の力に変える」と前を見据えた。まだ22歳。再起のチャンスは十分にある。【田口潤】

[2007年12月7日8時30分 紙面から]

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