福岡いじめ自殺:校長ら遺族に調査報告書渡す
福岡県筑前町立三輪中2年の男子生徒(13)がいじめを苦に自殺した問題で19日夜、合谷(ごうや)智校長や町教委職員ら4人が遺族の自宅を訪れ、調査報告書を手渡した。報告書は文部科学省がこの日、全国の教育委員会担当者を集めた会議で配布した資料。自殺から1週間以上が過ぎても具体的な説明や対話を拒む学校側の対応に、遺族は怒りと不信感を募らせた。
「毎日線香をあげに来る約束を守っていたから、校長は変わろうとしているのだと信じていた。不満でいっぱいだ」。父親(40)は19日夜、厳しい表情で話した。
遺族によると、数日前、話し合いを求める遺族に、合谷校長らは「こちらから連絡する」と答えていた。ところが、遺族宅を訪れた4人は線香をあげると、3枚の調査報告書を父親に渡し「文科省が作った内容です。それではこれで失礼します」と、帰ろうとした。「なぜこれだけで帰るんですか」と母親が玄関で両手を広げて引き留めて説明を求めても、4人は黙ったまま。結局、何も言わず家を出た。その間わずか5分だった。
「『第2の息子』をつくらないために、今後の学校の対策など建設的な話がしたいと頼んできた。それなのに、この対応。学校は解明しようとしていないように見える」。父親は、憤りと悲しみの交じった表情で話した。【結城かほる】
毎日新聞 2006年10月20日
福岡県筑前町立三輪中2年の男子生徒(13)がいじめを苦に自殺した問題で19日夜、合谷(ごうや)智校長や町教委職員ら4人が遺族の自宅を訪れ、調査報告書を手渡した。報告書は文部科学省がこの日、全国の教育委員会担当者を集めた会議で配布した資料。自殺から1週間以上が過ぎても具体的な説明や対話を拒む学校側の対応に、遺族は怒りと不信感を募らせた。
「毎日線香をあげに来る約束を守っていたから、校長は変わろうとしているのだと信じていた。不満でいっぱいだ」。父親(40)は19日夜、厳しい表情で話した。
遺族によると、数日前、話し合いを求める遺族に、合谷校長らは「こちらから連絡する」と答えていた。ところが、遺族宅を訪れた4人は線香をあげると、3枚の調査報告書を父親に渡し「文科省が作った内容です。それではこれで失礼します」と、帰ろうとした。「なぜこれだけで帰るんですか」と母親が玄関で両手を広げて引き留めて説明を求めても、4人は黙ったまま。結局、何も言わず家を出た。その間わずか5分だった。
「『第2の息子』をつくらないために、今後の学校の対策など建設的な話がしたいと頼んできた。それなのに、この対応。学校は解明しようとしていないように見える」。父親は、憤りと悲しみの交じった表情で話した。【結城かほる】
毎日新聞 2006年10月20日